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2023.06.16

「了解」は敬語として使える?ビジネスシーンにおける言い換え表現と例文をご紹介

 

上司や目上の人に「了解しました」「了解いたしました」と伝えるのは、敬語として適切なのでしょうか。本記事では「了解」の意味や使われ方、敬語の言い換え表現を例文とともに紹介します。

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「了解」は敬語として使える?

何かを頼まれたときや報告を受けたとき、「了解」という言葉を使って返事をする人は多いのではないでしょうか。

会話をする2人のビジネスパーソンのイラスト 2人の頭の上には吹き出しが出ている

ここでは、あらためて「了解」の意味・使い方についてみていきます。

■「了解」の意味や使い方

りょう-かい【了解/諒解】
[名](スル)
1 物事の内容や事情を理解して承認すること。了承。「―が成り立つ」「来信の内容を―する」

(引用〈小学館 デジタル大辞泉〉より)

「了解」は「物事の内容や事情を理解して承認すること」という意味。友人どうしなどカジュアルな場面では、「了解!」とそのまま単体で使うこともよくありますよね。「する」の丁寧語の過去形である「しました」をつけて「了解しました」と使われることも多く、さらに謙譲語である「いたしました」をつけて「了解いたしました」といえば、よりへりくだった表現となります。

〈「了解しました」の例文〉

・(部下)「〇〇課長、作成した会議の資料をチェックしてもらえますか?」
 (課長)「了解しました」

・(同僚A)「〇〇さん、部長からあとで連絡してほしいというメッセージがありました」 
 (同僚B)「了解しました。ありがとうございます」

 

「了解しました」を言い換えるなら?敬語表現をチェック

一方で、近年ではビジネスシーンなどで「了解」を使うのは失礼なので避けるべき、という言説が多くみられるようになりました。先に引用した辞書の意味を確認すると、「了解」自体には特にぞんざいな意味もへりくだった意味もないよう。そのため言葉の構造としては、「了解いたしました」と謙譲語表現などにすれば、敬語として大きな問題はないと考えられます。

しかし、ビジネスシーンで「了解を使うのは失礼」と考える人も多い状況にあっては、できれば別の表現を使いたいと思う人もいるかもしれません。そんなときにはどんな言葉に言い換えられるのか、より丁寧なものから、比較的カジュアルに使えるものまで、例として5つ紹介します。

向かい合う2人のスーツ姿の人のイラスト

■承知しました・承知いたしました

ビジネスシーンでの依頼や指示に対する返事として、特になじみがあるのは「承知」を使った表現ではないでしょうか。ここで「承知」の意味をあらためて確認してみましょう。

しょう-ち【承知】 
[名](スル)
1 事情などを知ること。また、知っていること。わかっていること。「無理を承知でお願いする」「君の言うことなど百も承知だ」「事の経緯を承知しておきたい」
2 依頼・要求などを聞き入れること。承諾。「申し出の件、確かに承知した」
3 相手の事情などを理解して許すこと。多く下に打消しの語を伴って用いる。「この次からは承知しないぞ」

(引用〈小学館 デジタル大辞泉〉より)

「承知」には、「事情などを知ること」「依頼・要求などを聞き入れること」といった意味があり、「了解」の類語です。「承知」は謙譲語にあたると思っている人もいるようですが、辞書の引用をみると、特にこの言葉自体にへりくだった意味はないとわかります。

ビジネスシーンなどでは、「了解」と同様に、「する」の丁寧語の過去形である「しました」をつけて「承知しました」、あるいは謙譲語である「いたしました」をつけて「承知いたしました」とよく使われます。

〈「承知しました」「承知いたしました」の例文〉

・明日の午後までに書類をそろえるということで、承知しました。

・A社に連絡する件、承知しました。すぐに対応します。

・ご予約をキャンセルされるということで、承知いたしました。

 

■かしこまりました

「かしこまりました」には「命令・依頼などを謹んで承る(小学館 デジタル大辞泉)」という意味があり、相手に対する敬意を表せる表現です。取引先や顧客に対してなど、より丁寧な対応が求められるシーンでよく使われます。

〈「かしこまりました」の例文〉

・日程変更の件、かしこまりました。参加者に周知いたします。

・はい、かしこまりました。すぐに対応いたします。

・かしこまりました。それでは、明日の10時にお伺いします。

 

■承りました

「承る(うけたまわる)」は「受ける」「聞く」の謙譲語で、相手の意向を謹んで受け入れるという意味があります。丁寧な表現であり、こちらも取引先や顧客など社外の人に向けて使われることも多いです。

〈「承りました」の例文〉

・ご来店いただく日時について承りました。

・ご注文を承りました。発送までしばらくお待ちください。

・お客様のご要望は、確かに〇〇が承りました。

 

■わかりました

「わかりました」は、「理解する」という意味の動詞「わかる」に、丁寧語「ます」の過去形をつけた言葉です。丁寧さの度合いは比較的低いため、よりあらたまった表現をしたいときは「かしこまりました」や謙譲語を含む表現を使う方が無難といえます。

〈「わかりました」の例文〉

(後輩)「先輩、この書類をチェックしてもらえますか?」
(先輩)「わかりました。あとで対応します」

 

■了承しました/了承いたしました

「了承(りょうしょう)」は「事情をくんで納得すること(小学館 デジタル大辞泉)」という意味で、「了解」や「承知」の類語です。「了承しました」は「了解しました」「わかりました」と同じく丁寧語で、「了承いたしました」ならより丁寧な謙譲語となります。

ちなみに『デジタル大辞泉』には「『了承』は『了解』とほぼ同じに使うが、『了解』よりも承認する意が強い」との説明があり、同様に使えるもののニュアンスに若干の違いがあることがうかがえます。

〈「了承しました」の例文〉

(部下)「課長、明日の午後に急用が入ったので早退させていただけますか?」
(課長)「了承しました。スケジュールを変更しておきます」

 

最後に

ノートパソコンに向かう人のイラスト

同じ言葉を使っていてもその言葉に抱く印象は人によって異なり、時代や場所によっても使われ方は変化していくもの。ビジネスシーンでいえば、同じ上司・部下という立場であっても、その関係性によって使われる言葉は変わりますよね。敬語もさまざまな使われ方があり絶対的なものではないことを前提に、それぞれの場面にあわせた表現を使ってみてはいかがでしょうか。

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