そもそも「イタリアン」とは?
イタリアンは、日本では一般的にイタリア料理のことを指して使われている言葉。イタリア料理はその多様性と独自性により世界中で愛されており、日本にも多くの店舗があります。
カジュアルに楽しむことができるのもイタリアンの魅力ですが、実はコースの流れやマナーも存在しています。本章では、イタリアンのお店の種類、コースの流れ、そしてドレスコードについて探っていくので、参考にしてみてください。
■イタリアンのお店の種類
イタリアンのお店にはさまざまな種類があり、例として「リストランテ」「トラットリア」「ピッツェリア」「バール」などが挙げられます。以下の定義はあくまで目安であり、はっきりと区別できない場合もあります。
リストランテは、最も格式が高く、価格も高級なイタリアンレストランです。食事は通常、コース料理で提供されます。
そしてトラットリアは、リストランテと同様にコース料理を楽しむこともできる一方、複数のアラカルト料理を注文しシェアすることもできる、よりカジュアルなスタイルです。
ピッツェリアとは、ピザを専門とするレストラン。比較的カジュアルな店舗が多く、営業時間も夜遅くまで開いている店も多くあります。
バールは、立ち飲みスタイルのカジュアルな飲食店です。
■コースの流れ
まずは前菜からスタートします。イタリアンのコースでは、まずアンティパストと呼ばれる前菜。次にパスタなどのプリモピアットや主菜のセコンドピアットが続き、パンとサラダが供され、最後にデザートとコーヒーが提供されます。
イタリアでは、食後のコーヒーはエスプレッソを飲むことが一般的とされています。
■ドレスコードは?
格式のあるレストランを訪れる際には、フォーマルな服装が求められます。男性の場合、ジャケットを着用することが一般的ですが、スーツでなくとも問題ありません。女性の場合は、ワンピースが一般的です。
食事前のマナー
イタリアンの食事を楽しむ前に、一般的なマナーをチェックしておきましょう。特に格式高いお店で食事をする場合は、確認しておきたいポイントを紹介します。
■着席のマナー
大きな荷物やコートは、入り口のスタッフに預かってもらうか、もしくは預けることができるか確認しましょう。一部のお店では、イスの横にコートや荷物を置くためのカゴが用意されているので、そちらを利用します。また、できるだけトイレは座る前に済ませておくようにしましょう。
■ナプキンのマナー
席につくと、ナプキンが用意されていますが、最初の料理や飲み物が運ばれる前に、ナプキンを広げましょう。ナプキンを少しずらして2つ折りにしてひざの上に置きます。ナプキンで口を拭く際には、ナプキンを引き上げて顔に近づけて拭きます。このときはナプキンの内側で拭くようにしてください。
食事中に一時的に席を離れる必要がある場合は、イスの上に置いておきましょう。
食事中のマナー
次に食事中のマナーについて解説します。具体的には、カトラリーのマナーやメニューごとのマナーです。
■カトラリーのマナー
特に格式を重んじる店では、テーブルにカトラリーがセッティングされています。カトラリーの順番は運ばれてくるメニューに応じて整えられており、外側から順に使用するのがマナーです。
食事中にカトラリーを置く際は、お皿の上に置くのが一般的なマナーです。ナイフの刃は自分側に向け、フォークは背面を上にして、「ハ」の字の形に置きます。
食後のマナー
食後のマナーとしては、カトラリーの置き方やナプキンの取り扱いなどが含まれます。
■カトラリーの置き方
食事が終わった際には、ナイフとフォークを整然と並べて置くことがマナーです。ナイフの刃は左側に向け、フォークは表向きになるようにして、お皿に縦向きで置くのが一般的なマナーです。
■ナプキンの置き方
食事後に使用したナプキンは、丁寧にたたむのではなく、ある程度くしゃっとさせて置くことがマナーです。ナプキンを完璧にたたんでしまうと、美味しさに対する不満と受け取られることがあります。
■その他のマナー
食事中によく見られるマナー違反のひとつは、料理のお皿を交換すること。複数の料理を注文しシェアしたい場合でも、お皿ごと交換するのは避けましょう。代わりに、小皿に取り分けて相手の料理をいただく方法が適切です。
マナーを守ってイタリアンを楽しもう!
イタリアンのマナーの基礎知識について解説しました。着席時や食事中、食後のマナーなど、格式高いレストランへ行く際は参考にしてみてください。
しかしマナーを気にしすぎて、食事を楽しめないのでは本末転倒。まずは食事を楽しもうという気持ちが、もっとも大切なマナーなのかもしれませんね。
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