■「からい」の類語
「辛い」の同義語として考えられる言葉は以下のとおりです。
・しょっからい
・塩辛い
・しょっぱい
・まさか
ただし唐辛子のような「からさ」を表現する言葉としては、いずれもややニュアンスが異なるように感じてしまいます。
■それぞれの反対語
辛い(つらい・からい)には、反対語もあります。「つらい」と読む場合の反対語としては、やはり「楽しい」でしょう。
基本的にネガティブな意味をもつのが「つらい」という言葉であるため、ポジティブな言葉が反対語として考えられます。そして「からい」の反対語は、ご存じのとおり「甘い」です。
他の漢字とひらがなを使い分ける言葉は?
漢字とひらがな、どちらの書き方もできる漢字は「辛い」のほかにも、さまざまな言葉があります。また「辛い」と同様に、読み方が2通りある言葉も存在します。
以下では、読み方が分かりにくい漢字を3つ紹介しましょう。文脈に応じて漢字で表記するべきか、ひらがなで書くべきか、ぜひ本章の内容を参考にして使い分けてください。
「埋」
「埋」は訓読みで、「うめる」「うまる」「うもれる」という読み方ができます。「うずめる」という読み方もしますが、常用漢字として「うずめる」という表現は見当たりません。漢字表記する場合「うめる」と「うずめる」は、判別が難しいでしょう。しかし、両者には、わずかなニュアンスの違いがあります。
前者は穴やくぼみを何かで塞ぐ、後者は空いた部分を何かで覆うといった意味をもちます。
「薪」
「薪」という漢字は、「まき」と「たきぎ」といった読み方をします。「常用漢字表」によると、音読みでは「シン」訓読みでは「たきぎ」とされています。
ただし「薪」は通常、ひらがなで書くか、漢字の隣にルビをふるのが一般的です。なお「まき」はすでに加工されたものを指す傾向があり、「たきぎ」は自然に得られるものを指すようです。
「留」
「留」という漢字は、音読みには「リュウ」「ル」、訓読みには「とめる」「とまる」があります。「とどまる」と読む人もいますが、漢字で表記する場合は「留(と)まる」か「留(とど)まる」かの判別が難しいため、「常用漢字表」には含まれていません。
2つの「辛い」を使い分けよう!
「辛い」という言葉について、2つの読み方や意味に焦点を当てました。「辛い」という言葉は「からい」とも「つらい」とも読めます。誤った読み方を避けるために、公式文書などでこの言葉を表現する際には、ひらがなで「辛い(つらい)」と書くのが適切かもしれません。日本語は複数の読み方・意味をもつ言葉が多くあるため、適宜使い分けてください。