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LIFESTYLE 雑学

2023.12.29

平安時代から使われている「威丈高」ってどういう意味?|使い方や類似する言葉をご紹介

・彼女は高飛車な物言いをするが、それがなんとも自然で、さまになっている。

・高飛車な態度で伝えても、誰もお願いを聞いてくれないよ。もっと下手に出なきゃ。

・デパートの担当者に高飛車な話し方をしている婦人を見た。あのような言い方はみっともない。人の振り見て我が振りを直そうと肝に銘じた。

 

また、高飛車は、将棋の「浮き飛車(うきびしゃ)」を指すこともあります。浮き飛車とは、序盤の攻撃の構えの一つで、飛車の先にある歩を進め、飛車が定位置から2間上に出た形のことです。

威丈高とは反対の意味で使われる言葉

威丈高とは反対の意味で使われる言葉としては、次のものが挙げられます。

それぞれの使い方を例文をとおして見ていきましょう。

落ち着いた様子の男性と女性数人 イラスト

(C)Adobe Stock

威丈高とは反対の意味で使われる言葉
  1. 柔和
  2. 謙虚

柔和

柔和(にゅうわ)とは、性質や態度が、ものやわらかである様子を示す言葉です。威丈高とは異なり、周囲の人々に威圧的な態度では接するのではなく、穏やかに優しく接します。

・母親は柔和なまなざしで、公園を走り回る子どもを見つめている。

・彼は幼い頃から柔和な性格だ。喧嘩はもちろんのこと、口争いをしているのも見たことがない。

・あの子は柔和な性質だから、どこに行ってもうまくやっていけると思う。

 

柔和を使った表現として「柔和忍辱(にゅうわにんにく)」というものがあります。柔和忍辱とは、仏法に従い、心優しく、侮辱や迫害にも耐え忍ぶことを意味する言葉です。太平記にも記載されている、古くからある表現です。

謙虚

謙虚(けんきょ)とは、控え目で、つつましいことを表す言葉です。また、へりくだって、すなおに相手の意見などを受け入れることも意味します。

・彼女はとても賢いのに常に謙虚だ。知らないことは積極的に学ぼうとするから、さらに知性が磨かれていく。

・上司は、いつになく謙虚な態度で提案を受け入れた。何があったのだろう。

・謙虚さは、行きすぎると嫌味になってしまう。

 

謙虚と似た言葉に「敬虔(けいけん)」があります。敬虔とはうやまい、つつしむ気持ちの深い様子を示す言葉です。とりわけ、神仏を深くうやまい仕えるときに使います。

・彼は敬虔なクリスチャンだ。日曜日の礼拝は欠かさないらしい。

・祖母は敬虔な態度で仏像に祈りを捧げることを日課としている。

・彼女は教会に足を運んでは、敬虔な祈りを捧げている。

 

適切な場面で使おう

威丈高は座高が高いという意味で使われていた言葉ですが、現代では主に威圧的な態度であることを意味します。決してよい資質とはいえないため、威丈高であると指摘を受けたときは、謙虚に自分の態度を振り返り、よくない点は直すようにしましょう。

また、よい意味では使わないため、相手に対して「威丈高だ」というのも考えものです。本当に「威丈高だ」という評価が適切なのか考えてから、発言することが大切です。円滑な人間関係を築くためにも、お互いが相手の立場に立って発言することが必要です。

メイン・アイキャッチ画像:(C)Adobe Stock

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