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2024.02.03

【来る】の尊敬語を知っていますか? ビジネスシーンにおける敬語の使い方を解説

 

敬語には複数の種類がありますが、「来る」の尊敬語は何か、すぐに思いつきますか? 敬語を適切に使い分けるのは難しいと感じる人は多いでしょう。この記事では「来る」の敬語表現を紹介します。参考にしてください。

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敬語について

「来る」は、日常だけでなくビジネスシーンでもよく使う言葉ですよね。そのまま使うこともできますが、シチュエーションによっては、尊敬語や謙譲語がふさわしいということも。しかし、「来る」の尊敬語にあたる言葉をすぐに思いつかない人もいるでしょう。

尊敬語を含む敬語の使い分けはなかなか難しいもの。だからこそ、時折敬語をチェックするのもいいかもしれません。この記事では「来る」の敬語について取り上げます。使い方も紹介しますので、参考にしてください。

敬語とは

敬語(けいご)とは、話し手または書き手が相手や、話題の人物に対して敬意を表す言語表現のこと。日本語では状況や敬意の表し方によって、次の3種を使い分けます。

【尊敬語】話し手が聞き手や話題の主、また、その動作・状態などを高めて待遇することを言い表すもの

【謙譲語】話し手が、自分または自分の側にあると判断されるものに関して、へりくだった表現をすることにより、相対的に相手や話中の人に対して敬意を表すもの

【丁寧語】話し手が聞き手に対し敬意を表して、丁寧にいう言い方

歩くビジネスマン

(c) Adobe Stock

「来る」の敬語を紹介

ここからは「来る」の敬語をチェックして行きましょう。尊敬語・謙譲語・丁寧語の順に見ていきましょう。具体的な使い方については、後述で紹介しますね。

「来る」の尊敬語

尊敬語の表現として使われるのは、次の5つが多いでしょう。

・いらっしゃる
・おいでになる
・お見えになる
・お越しになる
・来られる

尊敬語は目上の人や相手を立てる場合に使う表現。基本的には立場が上の人や、目上の人に対して使うと考えてください。

「来る」の謙譲語

謙譲語は、次の2つが多いかもしれません。

・参る
・伺う

自分がへりくだる時に使う謙譲語も、使う機会が多い言葉です。謙譲語はその行為をするのが「自分」もしくは「身内」になるため、「自分(身内)が行く」という意味合いで使うことになります。また、へりくだる気持ちをこめて丁重に表現する言葉のため、敬うべき人の動作に用いることはないと考えてください。

「来る」の丁寧語

丁寧語で使うのは、次の言葉が多いでしょう。

・来ます

丁寧語は、誰に対しても使える言葉。ただし、相手に対する敬意を込めた表現とは認識されませんので、目上の人や立場が上の人に対して使うのは避けた方がいいでしょう。

東京タワー

(c) Adobe Stock

「来る」の尊敬語、ビジネスシーンでの使い方は?

上記で紹介したそれぞれの言葉について、具体的な使い方を紹介します。例文を挙げますので、参考にしてくださいね。

「来る」の尊敬語

「いらっしゃる」「おいでになる」「お見えになる」「お越しになる」「来られる」の例文を紹介します。

《例文》
・先方は15時にいらっしゃる予定なので、応接室の手配をしてください
・もう少しでおいでになるはずなので、そろそろお出迎えの準備をしよう
・A社の社長がお見えになるのは、来週の予定です
・取引先の〇〇部長がお越しになりました
・明日の打ち合わせは3名で来られる予定です

尊敬語は相手に対して使います。「自分」や「身内」に対して使うことはないと考えてください。

「お越しになる」は、「来る」というよりも「ある場所に赴く」「足を運ぶ」という意味合いになります。「来る」よりは間接的な表現になるため、柔らかい印象を抱く人も多いでしょう。

「来る」の謙譲語

謙譲語である「参る」「伺う」についても見ていきましょう。

《例文》
・週明けの月曜日に支店長の○○とともに参ります
・来月の第二月曜日の午後、こちらから伺います

「伺う」には「来る」以外にも「相手に聞く」や「相手に尋ねる」という意味があります。これらの意味で「伺う」を使う人は最近減っているとも言われますが、そのような使い方があることを把握しておくといいですね。

「来る」の丁寧語

丁寧語となるのは「来ます」。どのような使い方をするでしょうか?

《例文》
・16時に迎えの車が来ます
・集荷に来ましたが、荷物はどれでしょうか?

「来る」の丁寧な言い回しとなる言葉のため、相手との関係性にあまり影響されず、幅広く使うことができます。ただし、尊敬の意味は含みませんので、その点は意識する方がいいですね。シチュエーションや相手によっては、尊敬語や謙譲語を使う方がいいこともあります。

注意したい誤用パターン

「来る」の敬語を使う際に注意したいことを紹介します。誤って使うと、無礼と取られることもあるかもしれませんので、意識してください。

職場の人

(c) Adobe Stock

NG例:「参られました」

「〇〇部長が参られました」のように、表現するのを聞いたことがあるかもしれませんが、これは誤用。「参る」は謙譲語になるため、目上の人に対して使うのは不適切です。この場合は、「○○部長がお見えになりました」や「〇〇部長がいらっしゃいました」のように使うのが適切でしょう。

NG例:「お見えになられる」

「お見えになられる」は、尊敬語の「お見えになる」と、「お~になられる」が重複するため、二重敬語になります。二重敬語とは、同じ種類の敬語を重ねて使うこと。基本的に、二重敬語は誤りとされることが多いでしょう。

敬語は5種類ある?

「敬語の指針」(平成19年2月文化審議会答申)では、敬語の働きと適切な使い方をより深く理解することを目的として、従来の3種類(尊敬語、謙譲語、丁寧語)に対し、尊敬語、謙譲語Ⅰ・謙譲語Ⅱ(丁重語)、丁寧語・美化語の5種類に分け、解説しています。

美化語とは、上品に言い表そうとする際の言い方のこと。「お料理」や「ご飯」など、「お」「ご(御)」を付けて表す言葉が該当します。言葉によっては「お」や「ご」がなじまないものもありますので、その点は注意する方がいいでしょう。

日常的に使うのは尊敬語、謙譲語、丁寧語が多いため、本記事ではこの3つをピックアップしました。敬語を適切に使うためには、各敬語の意味や使い方を把握することが大切です。自分の敬語の使い方に自信がない、不安を覚えるというときは、都度調べるようにしたいですね。

参照:文化審議会 敬語の指針.pdf (bunka.go.jp)

最後に

「来る」の敬語である尊敬語・謙譲語・丁寧語について紹介しました。敬語の使い分けを難しいと感じる人は多いでしょう。しかし、ビジネスシーンでは欠かせない言葉ですから、きちんと理解したいですね。敬語を誤用すると、場合によっては相手を不快な気持ちにさせるかもしれません。「来る」のようによく使う言葉は、特に注意したいですね。

TOP画像/(c) Adobe Stock

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