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2024.04.20

TPOとはどういう意味? ビジネスシーンで重視される理由も紹介

マナー研修などで「TPOをわきまえた服装で」と指導された経験がある人は少なくないでしょう。TPOをわきまえるとは、具体的にどのような意味なのでしょうか?意味や使い方を詳しく解説します。周りの人にも影響することを知っておきましょう。

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TPOとはどういう意味?

TPOという言葉を知っていても、意味や使い方を正しく理解していない人は少なくありません。由来は何なのか、海外でも通じるのかなど、意味と併せて解説します。

グラスを持って乾杯している人々の写真

(c) Adobe Stock

「時・場所・場面」を表す

TPOとは、Time(時)・Place(場所)・Occasion(場合)を表す略語です。それぞれの単語の頭文字をとって、そのまま「ティー・ピー・オー」と読みます。時・場所・シーンに合わせて、服装や振る舞いを適切に使い分けることを指しています。

ティー‐ピー‐オー【TPO】
〘名〙 (洋語time「時」、place「所」、occasion「場合」の頭文字をとった語) 時と場所がらと場合。また、それに応じた服装や言葉づかいのつかいわけのこと。
『精選版 日本国語大辞典』(小学館)より引用

和製英語なので海外では通じない?

英単語の頭文字が基になったTPOは「ノートパソコン(laptop)」「サラリーマン(office worker)」などと同じ和製英語です。

日本で生まれた言葉なので、海外では通じません。「TPO」と言っても、通じないばかりか別の意味にとらえられる可能性もあります。

外国人に対してTPOを意識してもらいたいときは「appropriate(適切な)」「suitable(ふさわしい)」といった表現を使うのも一つの方法です。

TPOは日常生活でも大切な考え

さまざまな分野で重視されるTPOは、日常生活でも大切です。食事・観劇・冠婚葬祭など、場面ごとの服装の規定に従ったり、決まっていない場合には自分で考えたりする必要があります。

また、その場に合った振る舞いを心がけることも重要です。服装だけ整っていても、適切な言葉遣いや声の大きさなどが伴っていなければ、TPOに合わせているとはいえないでしょう。

一見TPOとは関係のなさそうなアウトドアレジャーでも、バーベキューやキャンプに細いヒールのパンプスやサンダル、露出の多い服装では、思い切り楽しめないばかりかケガをする恐れも。

「時・場所・場面」の全てを意識した服装や言動を、普段から心がける必要があるといえます。

TPOが重視される理由は?

TPOという言葉がファッション業界から広まり、一般的に使われるようになったのはなぜなのでしょうか? TPOが重要視される主な理由を2つ紹介します。

乾杯している人々のイラスト

(c) Adobe Stock

周囲に不快感を与えないように

自分ではよいと思っていても、その場に合わない服装や振る舞いは、周囲の人に不快感を与える可能性があります。

たとえば、高級レストランに普段着やアウトドアレジャー向けの服装はふさわしくないとされています。優雅に食事を楽しんでいるほかの客に、不愉快な思いをさせてしまう可能性も否定できないでしょう。

服装だけ整えても十分とはいえません。たとえば、葬儀の場で大声で話したり笑ったりすると、亡くなった人への敬意がないと思われ、遺族やほかの参列者からひんしゅくを買うことにもなりかねません。

そういった視点から、TPOは重要といえるのです。

自分や会社の評価にも関わる

TPOを無視した服装や言動は、社会人としての評価に関わることもあります。営業先や大事な商談の場に、極端なミニスカートや胸元の開いたトップスといった服装では、自分が所属する会社にも影響を及ぼしかねません。

また、披露宴に花嫁のウエディングの色でもある白を着ていったり、葬儀に肌を露出した服装で参列したりすれば「TPOをわきまえない非常識な人」と思われてしまうことも。そればかりか、家族や友人に恥をかかせることにもつながります。

TPOに合わせるのは、自分一人だけでなく周囲の人や会社の評価にも影響すると心得るとよいでしょう。

「TPOをわきまえる」とは?

よく使われる言い回しの一つである「TPOをわきまえる」とは、どのような意味なのでしょうか。言葉そのものの意味と、実際の使い方を解説します。

握手をする男女 イラスト

(c) Adobe Stock

TPOとは何かを理解していること

「わきまえる」には、物事の違いを区別する、道理を心得ているといった意味があります。「TPOをわきまえる」とは、知識があるだけにとどまらず、時・場所・場面に合わせた適切な服装や行動を理解している、その通りにできるということです。

わきま・える〔わきまへる〕【▽弁える/×辨える】
1 物事の違いを見分ける。弁別する。区別する。「事の善悪を―・える」「公私の別を―・えない」
2 物事の道理をよく知っている。心得ている。「礼儀を―・える」「場所柄を―・えない振る舞い」
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

言い回しとしては、以下のような使い方が挙げられます。

・社会人として、TPOはわきまえなければならない
・TPOをわきまえた服装を心がけましょう
・彼女の振る舞いはTPOをわきまえているとはいえない

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