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2023.04.28

「ネガティブフィードバック」とは? 効果的な例文や注意点も解説

「ネガティブフィードバック」とは、相手の行動などの問題点を指摘し、立て直しを支援するためのフィードバックのこと。ネガティブフィードバックするときの例文、注意点、ポイントを紹介します。

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ネガティブフィードバックとは?

人は日々、失敗を繰り返しながら、成長するものです。しかし、その成長には失敗を見つめ、改善策を講じることが必要不可欠。そのために、フィードバックは重要です。本記事では、特に「ネガティブフィードバック」に着目して解説します。

アルファベットでフィードバックと書かれたメモのイメージ写真

まず、ここでの「フィードバック」とは、相手の行動に対して改善点を指摘し、目標を達成させるために軌道修正を促すこと

外部から客観的に指摘してもらうことで、自分の現状の振り返りや、目標の再設定ができるよう行動や考え方を補正する。その気づきを得て自己の成長に繋げ、目標を達成するための一種のコミュニケーションです。

ネガティブフィードバックとは、相手の行動などの問題点を指摘し、立て直しを支援するためのフィードバックのこと。指摘される側からしてみれば「聞きたくないなぁ」というようなこともあるかもしれません。

ポジティブフィードバックとの違いを解説

先述したように、「ネガティブフィードバック」は、望ましくない状態に対する指摘です。一方、「ポジティブフィードバック」は、行動などからよい部分を見つけ出し、ポジティブな言葉で伝えること。ポジティブな言葉で承認することで、相手のモチベーションを高めたいときに使われます。

ネガティブフィードバックをするときの例文

相手のことを思うからこそ、ネガティブフィードバックをした方がよいシーンがあるものの、伝えるのに苦慮することも。ここからは、ネガティブフィードバックの使い方のポイントと例文を紹介します。

ノートパソコンを操作する手元写真の上に、スマートフォンやメールのイラスト、フィードバックのアルファベット文字が浮かんだイメージ画像

1:「話すスピードが早すぎて、聞き取りにくかったよ。一文一息と言って、聞き手に反応をしてもらいたい場面で意図的に間をつくって話をしてみたらどうだろう」

話すスピードが早すぎると、聞き手は理解できないかもしれません。理解をしてもらうには、どんなタイミングで話の「間」を取るのがいいのか、伝えてみてください。

2:「この資料は数字の誤りも多く、とても今回の商談に活かせるような内容ではなかった。今後は数字の根拠は必ず確認をし、ほかのデータとも精査をしてほしい」

思わず、「この数字、間違っていたじゃないか!」と、感情的になって誤りを指摘していまいそうになる事例。

何が間違っていたのか、締め切りまでの時間が十分だったのか、相手にどんなことを期待していたのか、丁寧にフィードバックすることで、叱咤激励していることを伝えましょう

相手にマイナス面を指摘するネガティブフィードバックは、難度の高いコミュニケーションです。どのようにすれば言いづらいことを部下に伝えることができるのでしょうか。どちらかというと、こういったコミュニケーションが得意だという人の方が少ないでしょう。特に言い方によってはパワハラと認定されるケースもあります。

一方、人事評価など、評価に対して上司からネガティブフィードバックをされたら「自分のしてきたことを否定されたようで、納得できない」と感じてしまうことも。

ノートパソコンの画面、カスタマーが星5つで評価しているイメージイラスト

そこでひとつの方法として挙げられるのが、「PNP(ポジティブ・ネガティブ・ポジティブ)」という手法。これは、耳の痛いネガティブなフィードバックをポジティブなメッセージで挟んで伝えるというもの。「サンドイッチ手法」とも呼ばれ、ポジティブで始まり、ポジティブで締めると相手にショックを与えにくいとされる手法です。しかし頻繁に活用すると「褒められた後に指摘が続く」という認識を持たれてしまったり、肝心の指摘が埋もれてしまったりするデメリットもあるため、適宜取り入れるのがよいでしょう。

いずれにせよ、フィードバック対象者自身に気づきを与えて、問題解決に導く力を促すことには変わりはありません。

ネガティブフィードバックをする際の注意点

続いては、ネガティブフィードバックをする際の注意点を確認しましょう。

青と黄色の背景、一本の鉛筆を境に「PLAN A」と「PLAN B」と書かれた矢印のイメージ写真

1:具体的・客観的に行う

自分の主観や感想を話すのではなく、客観的に伝えます。

たとえば営業担当の人に「君の営業成績ふるわないね。これじゃダメだよ」というのは、よくない例です。フィードバックする側の評価が先にきて、後に感想を伝えていますよね。これでは相手の心も閉じてしまいかねません。この例だと、営業成績が伸び悩んでいる理由や改善すべき点などを織り交ぜて伝えるのが有効といえます。NGな点ばかり挙げてしまうのも避けたいところです。

2:適切なタイミングで伝える

言いにくいな…と思って1〜2週間も経ってしまってからでは、そもそも当事者が覚えてないということも。時間が経つと、「なんでそんなことを、今頃言われるのだろう」と受け取られかねません。できるだけ早いタイミングで伝えるのがベターです。

3:伝え方・言葉選び

言葉選びを間違うと、言いたいことが伝わらない場合も。回りくどく、いろいろなことをオブラートで包んだ言い方をすると、結局何が問題だったのか伝わらないことがあるものです。こうなると、相手にはモヤモヤ感だけが残ってしまいます。要点を押さえ、前述したように客観的に伝えましょう。人格を否定するような発言もNGです。

また、できるだけ個別に時間の確保をすることを推奨します。多数の人がいる場だと、本人の自尊心を傷つけてしまったり、必要以上に自分を責めてしまったりする可能性があるからです。

効果的なネガティブフィードバックにするためには?

フィードバックする前の気持ちとして、いろいろな感情があり、なかなか効果的なネガティブフィードバックができないと悩んでいませんか?

普通の人間関係であればそれでよいかもしれませんが、上司・部下などの関係性では、言うべきことを言わないとその本人のためにもなりません。ここでは、ネガティブフィードバックをネガティブなままにしない方法についてチェックしましょう。

大きな虫眼鏡を持っている人のイラスト、気づき、疑問を持ち、ひらめくイメージ

1:行動観察

数字や、ほかの人の評価、自分の感想ではなく、行動に着目して具体的にフィードバックをします。

たとえば、先述した営業成績不振の担当者には、「具体的に君はお客さんのところに行く前に、いつも何を準備していますか?」「どのぐらい時間をかけていましたか?」「商談に使っているプレゼンテーション資料をちょっと見せてくれないかな」というように、営業にまつわる行動に着目してみましょう。

相手の仕事ぶりを細かく観察して、相手の言い分も聞いてあげて、改善できるところに自分なりのアドバイスをきちんと提案しよいところを見つけて指摘するため、信頼関係の構築にも役立ちます。

2:自分の共感性羞恥を知る

伝えるのが苦手な人の中には、人が怒られている、ばつの悪い思いをしているところを見ると、自分も一緒になっていたたまれなくなって伝えられないと思ってしまう人も。そういう気持ちは「共感性羞恥(きょうかんせいしゅうち)」などと呼ばれています。ネガティブな場ではなくてポジティブな場だと捉えて、フィードバックを出してあげることで気持ちは軽くなるでしょう。

最後に

フィードバックは、相手のためにするもの。自分の鬱憤を晴らす、相手を支配したいといった理由で行うものではありません。

ハイポテンシャル人材の人は、他者からのフィードバックに耳を閉ざさず、聞いた上で、自分で取捨選択をしているとか。やはり信頼される人はしっかりと、よいことも悪いこともフィードバックをしてくれます。他者の意見を聞き入れ、かつ自身が誰かにフィードバックするときは伝え方に配慮する、そうでありたいものですね。

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