Q:忙しくていつも朝食抜き。太るってほんとですか?
答える人/堀 知佐子(管理栄養士 アンチエイジング料理スペシャリスト、(株)菊の井常務)
A:摂取カロリーは減っても痩せません。時間がないなら前の晩に準備を
太るとは限りませんが体に良くないのは本当です。朝ご飯を食べると体内時計がリセットされ活動モードに入ります。食べないと脳が1日の始まりを感知しないため、体も起きているのか寝ているのかわからない状態になるので、エネルギーの消費が高まらないのです。
また食事の間隔が開き過ぎると、食後血糖値が一気に上がり太りやすくなります。朝ご飯を食べないと摂取カロリーが減り、痩せると思いがちですが、逆効果なのです。ラットの実験でも朝食を与えなかったものは朝食を食べた群に比べて体重や体脂肪率が大幅に増加していたそうです。
不規則な食生活を送っていると肥満やメタボリックシンドロームに繋がることが知られていましたが、その理由も朝食を食べないことによる、エネルギー消費量の減少だといえます。前日の夜、みそ汁とご飯を作り置きし、朝に温めて食べるだけでも体が温まり、エネルギー消費量が増えるので太りにくくなります。1日3食の中でいちばん大事なのが朝食だと覚えておきましょう。
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管理栄養士 アンチエイジング料理スペシャリスト、(株)菊の井常務
堀 知佐子(ほり ちさこ)
京都の調理師学校で教鞭をとった後、京料亭「菊乃井」の物販事業部責任者を経て、2010年株式会社「菊の井」常務就任。08年アンチエイジングをコンセプトとしたレストランン「Le Rire(ル・リール)」を開業。料理教室の開催、地方自治体アドバイザー、講演など、食と健康をテーマに幅広く活動。著書に『みそと野菜でアンチエイジング』『100歳まで錆びない栄養レシピ』など多数。新渡戸文化大学客員教授。
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