同じ漢字なのに日本語と中国語では意味が違う言葉って…!?
わたしは学生時代から中華圏出身の友人が多かったので、よく彼らの車の中で中国語の歌を聴いていました。まだまだCDが主流だった2000年初頭、ドライブ中は同じ曲が何度もループ。お気に入りの曲はいつの間にか軽く口ずさめるようになっていました。
歌うことが元々大好きなのでカラオケにもよく行っていました。字幕を見ながら歌えるカラオケは絶好の語学教室。「この言葉はこういう字を書くんだ」とか「この漢字は日本語と同じ発音だ」など、今までは耳からしか入ってきていなかった情報が一気に可視化され、どんどん中国語の魅力に引き込まれていきました。
(c) shutterstock.com −中国語で「カラオケ」はこのように書きます
その中でも特に興味深いと思ったのが、“同じ漢字なのに日本語と中国語では意味が違う言葉” があるということ。
中国語で「愛人」は、夫婦や恋人同士を指す
たとえば、こちらの名曲のこのフレーズ。当時はカラオケに行けば必ずといっていいほど歌われていた「我愛的人」のサビです。
♪我愛的人〜 不是我的愛人〜♪
直訳すると「私の愛する人は、私の愛人ではない」。
ん? よくわからないけど、これは不倫の歌なのか?
台湾人の友人に聞いたところ、「違うよ、中国語では愛する人のことを愛人というんだよ」という驚きのひと言。
解釈に多少違いはあるものの、中華圏で「愛人」とは基本夫婦や恋人同士のこと。日本では「愛人」といえば、真っ先に婚外恋愛を思い浮かべてしまいますが、中国大陸では妻や夫を指し、台湾では、彼女や彼氏を指すのです。
【中国語メモ】
愛人 (Àirén)=夫婦、恋人
そして、夫婦間のややこしい呼び方は「愛人」だけではなかったのです。
▼ あわせて読みたい記事
【エコノミークラス】の機内食が切れたとき、CAがこっそりしてること
日本人乗客がこぞって機内食を拒否した原因は!?【元CAの中国語ってムズカシイ】
台湾人が機内食で「素食」ミールを指定する理由とは?【元CAの中国語ってムズカシイ】
美容ライター
有田 千幸
外資系航空会社のCA、建築設計事務所の秘書・広報を経て美容ライターに。ニュージーランド・台湾在住経験がある日・英・中の トリリンガル。環境を意識したシンプルな暮らしを心がけている。プライベートでは一児の母。ワインエキスパート。薬膳コーディネーター。