「ご用命」の意味や読み方とは?
■意味と読み方
「ご用命」は「ごようめい」と読みます。「ご用命」は、「用命」という言葉の頭に接頭辞「ご」が付いた丁寧な言葉です。
「ご用命」は、「ご用を承る」という意味。受け身の立場でのみ使われる言葉で、「ご用命を承る」という使い方はされても、「用命する」「用命させてください」という使い方は存在しません。また、「用命」は商取引の場では商品を発注する意味としても使われます。
■ビジネス等で使う時の注意点
使い慣れれば便利な「ご用命」という言葉。それだけに間違いのないようにしたいものですね。
「ご用命」は、たとえ「ご」と省いて「用命」だけにしても、自分や目下の人に対しては使いません。「ご用命」は、目上の人や取引先に対して使うということを覚えておきましょう。
「ご用命」の使い方は?例文でチェック
ビジネスシーンで使われる「ご用命」の使い方を、具体的に例文で見ていきましょう。
「ご用命がございましたら、何なりとお申し付けください」
取引先などに使うことが多いフレーズです。自分には引き受ける意思があるという、積極的な姿勢を見せることができます。「ご用命がございましたら、何なりとお申し付けください」は、社内でも目上の人に対して使えます。「用事があれば、何でも言ってください」という意味です。
最近はフラットな職場が増えていますので、社内の会話で「ご用命がございましたら、何なりとお申し付けください」がそのまま登場する機会は少ないかもしれませんね。身近な上司や先輩に対してなら、先ほどの「用事があれば何でも言ってください」のほうが親しみがあって好印象かもしれません。
社内でもかしこまった場で使われますので、状況に応じて判断しましょう。「ご用命がございましたら、何なりとお申し付けください」は、秘書が担当役員に対しては日常的に使えるフレーズです。
「弊社の商品をご用命いただき、ありがとうございます」
この「ご用命」は、注文・発注・利用という意味で使われています。注文や発注をしてくれた取引先に対して、感謝の意を表しています。
「ご用命賜りまして、誠にありがとうございます」
「賜る」は「もらう」の謙譲語です。この場合は、目上の人や取引先に対してさらに丁寧に感謝を表しています。