誕生日に絵本を贈るなら
かわいらしいイラストとやさしい語り口で、読み手の世界を広げてくれる「絵本」は、子どもの誕生日にぴったりのプレゼントです。特別な記念日には、誕生日をテーマにした絵本を選んでみてはいかがでしょうか。
誕生日にぴったりの絵本
絵本はイラストと文章が組み合わさることにより、小さな子どもでも物語の世界に入りやすく、大人から子どもへ気持ちを伝えるのにおすすめのアイテムです。子どもと触れ合いながら読み聞かせることにより、物語を楽しむだけでなく、温もりや安心感を与えることもできます。
誕生日がテーマになった絵本であれば、生まれたことの意味を考えるきっかけになり、愛されているという安心感から自己受容にもつながるでしょう。絵本は子どもの成長を助け、大人になってからも大切な宝物になるのです。
誕生日は生まれてきたことやこれまでの成長をみんなで祝う、年に一度の大切な記念日です。特別な一日だからこそ、普段なかなか伝えきれない愛情や感謝の気持ちを、絵本を通して子どもに伝えましょう。
年齢に合わせて選ぼう
絵本は子どもの年齢に合わせて選ぶのがポイントです。
これから言葉を身に付ける0~1歳の子どもには、目や耳を使って楽しめるように、イラストが大きく、言葉にリズムのある絵本がよいでしょう。
2~3歳の子どもには、興味を抱きやすいように、子どもの好きなものが描かれている絵本がおすすめです。
4歳以降になると、徐々に物語を理解できるようになります。そのため、展開に意外性があったり起承転結がはっきりしていたりするものを選ぶと、より絵本を楽しむことができるでしょう。
また、登場人物と共通点のある絵本や、自分が主人公のような気持ちになれる絵本を選ぶことで、特別な誕生日がより一層輝かしいものになります。
イラストが可愛い誕生日の絵本
誕生日がテーマになった絵本はたくさんありますが、中でもイラストが可愛らしいものは子どもも興味を持ちやすく、成長しても大切にしたくなる特別な1冊になります。
「うさこちゃんのたんじょうび」
オランダ発祥のキャラクター「ミッフィー」の名でも知られている、うさこちゃんシリーズの絵本です。
ミッフィーの正式名「ナインチェ・プラウス」の「ナインチェ」が「子うさぎ」を意味することから、翻訳を担当した石井桃子さんが「うさこちゃん」と名付けました。
うさこちゃんが誕生日を迎え、おしゃれをしてみんなから祝福される様子は、子どもから大人までほっこりした気持ちにさせてくれます。うさこちゃん好きな子どもには、ぜひプレゼントとして贈りたい1冊です。
商品名:「うさこちゃんのたんじょうび」
文・絵:ディック・ブルーナ 訳:いしい ももこ / 福音館書店
「たんじょうびのふしぎなてがみ」
「はらぺこあおむし」や「パパ、お月さまとって!」などの絵本で知られる、エリック・カール氏の代表作です。
主人公のチムは、誕生日の前日に星や三角、四角などの図形が描かれた不思議な手紙を見つけます。その手紙の内容をたどっていくと、すてきな誕生日プレゼントが待っているという、読み手もワクワクするような物語です。
チムと一緒に冒険気分を味わえ、心躍ることでしょう。子どもと一緒に誕生日プレゼント探しに出掛けてみてはいかがでしょうか。対象年齢は3歳からです。
商品名:「たんじょうびのふしぎなてがみ」
作:エリック・カール 訳:もりひさし /偕成社
「なまけものパーティー」
貼り絵やステンレス技法で繊細に色付けされたイラストが印象的な、読み手をほっこり幸せな気持ちにしてくれる絵本です。主人公のなまけものくんのように、物語もゆっくりゆっくり進んでいきます。
ゆったりと穏やかなリズムで進む物語が心地よく、読み聞かせにもぴったりの1冊です。なまけものくんと動物たちが、どんな誕生日パーティーを楽しむのかが描かれています。
主人公のなまけものくんはもちろん、登場する動物たちの色彩にも注目です。対象年齢は3~8歳です。
商品名:「なまけものパーティー」
作:齋藤槙 /小学館
大人も楽しめる魅力的な物語の誕生日絵本
絵本の魅力は可愛らしいイラストだけではありません。心温まる物語を子どもと一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか。
「ねずみくんのたんじょうび」
大人気の絵本「ねずみくんのチョッキ」シリーズにも、ねずみくんの誕生日をお祝いする物語があります。
ねずみくんの誕生日、ねみちゃんはねずみくんのためにすてきなプレゼントを用意しました。しかし、なかなかきれいに包装できず、それを知った動物たちが次々にやって来て、ねみちゃんを手伝ってくれるのです。ねみちゃんからのプレゼントに大喜びするねずみくんですが、物語は予想外の展開を迎えます。
一生懸命プレゼントを包む様子からは、「ねずみくんを喜ばせたい」という思いがひしひしと伝わり、思わず笑みがこぼれてしまうでしょう。対象年齢は3〜5歳です。
商品名:「ねずみくんのたんじょうび」
作:なかえよしを 絵:上野紀子 /ポプラ社
「ゆきのひの たんじょうび」
作者の岩崎ちひろさんは、青春時代に戦争を経験しています。「世界中のこども みんなに 平和としあわせを」という言葉を残しており、命や平和の大切さが絵本でも語られているのです。
雪の日生まれのちいちゃんが、誕生日に欲しかったものは一体何でしょうか。失敗してしまったときの気持ち、そして「しあわせ」や「生きる」ことについて、大人も改めて考えることができる絵本です。
作者のやさしい言葉と、やわらかなタッチのイラストが魅力的な誕生日絵本となっています。
商品名:「ゆきのひの たんじょうび」
作・絵:岩崎ちひろ 案:武市八十雄 / 至光社
「ケーキがやけたら、ね」
物語の中では主人公の小さな女の子が、動物たちの力を借りながら誕生日ケーキを焼きます。にわとり・くま・ねこ・ぶた・いぬ・さるを訪ねて材料集めをする女の子の様子や動物たちが協力してくれる姿に、心が温まることでしょう。
大人の手を借りずに一人で挑戦してみようとする女の子の意欲が眩しく、登場する動物たちの表情やしぐさからは豊かな感情を読みとることができます。
みんなで力を合わせることや、「できた!」という達成感を得ることの大切さも感じられる1冊です。
商品名:「ケーキがやけたら、ね」
作・絵:ヘレン・オクセンバリー 訳:せな あいこ /評論社
子どもの名前を入れたオリジナル絵本
世界に一つだけの絵本をプレゼントするなら、子どもの名前や誕生日を入れたオリジナルの絵本がおすすめです。大人になってからも大切にしたくなる、特別なプレゼントになるでしょう。
「おたんじょうびのほん」
子どもたちは、成長する過程でたくさんの「お気に入り」を見つけていきます。「おたんじょうびのほん」は、そんな「お気に入り」に囲まれながら築いてきたこれまでの思い出を振り返っていく絵本です。
主人公となるのは、1歳の誕生日を迎えるあなたの赤ちゃんです。1年間無事に育ってくれた感謝の気持ちを、絵本を通して伝えることができます。
絵本の中に入るのは、子どもの名前・生年月日・年齢・住所・仲良しの友だちなどです。主にひらがなとカタカナで表記されているため、子どもでも無理なく読むことができます。
商品名:「おたんじょうびのほん」
作・絵:庄司 三智子
「チェブラーシカのおくりもの」
大きな耳とくりくりした瞳が可愛らしいロシアの人気キャラクター「チェブラーシカ」のオーダーメイド絵本です。
主人公となるのはチェブラーシカではなく、プレゼントを受け取る相手です。チェブラーシカが友達となり、仲間と一緒に誕生日パーティーを開いてくれます。チェブラーシカはどんなプレゼントを用意してくれるのでしょうか。
絵本には子どもの名前と誕生日が入ります。思わず涙してしまうような、心温まる物語も魅力的な絵本です。
商品名:「チェブラーシカのおくりもの」
原作:エドゥアルド・ウスペンスキー 原案:星山知佳 作:高橋尚睦 絵:梅北稔博 /小学館
「ありさんとぞうさんのおたんじょうび」
「ありさんとぞうさんのおたんじょうび」は、絵の具で描かれた動物たちが愛らしい、世界に一つだけのオリジナル絵本です。物語の中では、大きさの異なるありさんとぞうさんが、お互いの誕生日にパーティーの招待状を贈り合います。
表紙には子どもの名前、中表紙には名前のほかフリーメッセージも入れることが可能です。物語の最中も子どもの名前がたくさん出てくるので、子どもに呼びかけるように読み聞かせできる点も魅力といえます。自分の名前が入った絵本は、子どもにとっても特別な宝物になるでしょう。
商品名:「ありさんとぞうさんのおたんじょうび」
文:スキルマン 絵:うえきさな /出版社: スキルマン
プレゼントにぴったりの名作絵本
大きくなるまでに一度は読んでおきたい、長年読み継がれている名作絵本をプレゼントするのもおすすめです。可愛らしいイラストと物語が子どもの心をつかみ、何度も絵本を開きたくなることでしょう。
「いないいないばあ」
「いないいないばあ」は赤ちゃん向けの絵本として、1967年に日本で初めて誕生しました。現在も世代を超えて多くの人から愛されている絵本です。
絵本の中では、さまざまな動物たちが「いないいないばあ」をして読み手を楽しく驚かせてくれます。「ばあ」した後の表情がなんとも愛らしく、これから言葉を身に付ける小さな赤ちゃんもページをめくるたびに楽しい気持ちになる1冊です。
動物たちと一緒に「いないいないばあ」をすることで、子どもはもちろん大人もつられて笑顔になれる、特別な絵本でしょう。
商品名:「いないいないばあ」
文:松谷みよ子 絵:瀬川康男 /童心社
「ぐりとぐら」
色違いのつなぎと帽子を身に付けた「ぐり」と「ぐら」は、いつも仲良しのふたごの野ねずみです。料理することと食べることが大好きな2匹は、絵本の中でカステラ作りに挑戦します。カステラの匂いにつられて森中の動物たちが集まってくるように、絵本を読んだらつい2匹の作ったカステラを食べたくなってしまうことでしょう。
姉妹の作者がつむぐ「ぐりとぐら」の物語は、大人になっても大切にしたくなる、魅力あふれる絵本です。物語の世界に入りやすいストーリー展開は、読み聞かせながら親子で楽しむのはもちろん、子どもが自分の力で読むにも最適でしょう。
商品名:「ぐりとぐら」
作:なかがわ りえこ 絵:おおむら ゆりこ /福音館書店