新型コロナウイルス拡大後、3人に1人が体重増!
コロナ禍は3年目を迎え、コロナ太りが深刻化しています。調査※1によると、新型コロナウイルス拡大後、3人に1人は体重が増えたと答え、その中で3キロ以上増えた人が約半数も。「運動不足、食べ過ぎなど、コロナ禍では、内臓脂肪の増加で生活習慣病予備軍を増やす要因が重なっていますが、これは病気のリスクが高まるだけなく、見ための老化にもつながります」(工藤孝文先生 以下同)
新型コロナ後体重が増えた人
※1)日本生活習慣病予防協会「全国40~60代男女3,000人および医師50人に聞く、体調変化や生活習慣に関する最新調査」
老けた顔と体の原因も内臓脂肪!?
「内臓脂肪が増えると、病気のリスクが上がるだけでなく、体も顔も老けてしまいます。お腹ポッコリで背中がだらしなくなり老けた印象に。また、腸を包んでいる腸間膜に脂肪がつくことで腸全体の動きが悪くなり、便秘や下痢を引き起こし、これが肌トラブルの原因にもなります」
内臓脂肪を増やさないためには血糖値コントロールが必須
「血糖値が高くなるとインスリンという物質がすい臓から出て、せっせと中性脂肪を蓄えます。内臓脂肪を増やさないためには、低糖質、低脂肪食を摂り運動をすることがいちばんですが、なかなかできない環境になってしまって、“コロナ太り“になってしまうのです。無理なく内臓脂肪を抑えるには、食後の血糖値の上昇を緩やかにすることが大切です」
ボトムがキツくなったら「食前レモン水・レモン炭酸水」を始めよう!
「コロナ禍でスカートやズボンがキツくなった人は、今すぐにでも血糖値の上昇を抑える食事に切り替えましょう。しかし、ストイックに低糖質を行うとリバウンドが激しかったり、続かなかったりするので糖質を抑え気味にしながら、血糖値を急激に上げない食べ方にシフト。肉や野菜を先に食べる、食物繊維を豊富に摂ること、そしておすすめは食前にレモン水を飲むことです。食前にレモン水を摂取すると血糖値の上昇を緩やかにすると報告されています。また、レモン炭酸水は、炭酸水の効果で血行がよくなり代謝が促進されるため、ダイエット効果も期待できますよ」
レモンは食後の血糖値の上昇を抑制
※2)Masayuki yagi,et al:Effect of the postprandial blood glucose on lemon juice and rice intake
レモン水を食事の20分前に飲むのがポイント
「レモンの香りや刺激は交感神経を高め満腹中枢に働きかけ、空腹ホルモンといわれるグレリンを抑え込みます。さらに、満腹ホルモンといわれるレプチンの分泌を促します。満腹になるまでタイムラグがあるため、満腹中枢に働きかけるには、食事の20分前にレモン水を飲んでおきましょう」
「レモン水は水筒に入れてもち歩くことも可能。身近にレモン水を置くことで、健康効果を得られるだけでなく、健康意識を高めることにもつながるのではないでしょうか」レモンの果汁や果皮には、ビタミン類だけでなく抗酸化物質など体にメリットがある成分が豊富に含まれているので、簡単につくれるレモン水を活用して、この夏から健康生活を始めてみましょう!
内科医/糖尿病内科医・東洋医学医
工藤孝文
福岡大学医学部卒業後、アイルランド、オーストラリアへ留学。現在は、自身のクリニック みやま市工藤内科で診療を行いつつ、全国で血糖値と肥満の関連についてなど生活習慣病の講演会などを行っている。専門は、糖尿病・高血圧・脂質異常症などの生活習慣病、漢方治療・ダイエット治療など多岐にわたる。