バツイチ同士で意気投合しスピード再婚
深雪さん(仮名)は、43歳のときに5歳年上の夫とスピード再婚。自分も相手もバツイチで、深雪さんは大学を出てすぐに一度目の結婚をし出産をしたため、子どもはすでに成人。夫も前妻との間に子どもがふたりいて、前妻のもとで暮らしています。
「夫とは、よく行く職場近くのバルで知り合いました。バツイチ同士ってことで出会ってすぐに意気投合し、出会って4回目のデートで交際開始。そこからもトントン拍子に話が進み、付き合って半年で入籍しました」
再婚であることやコロナ禍だったこともあって、挙式や披露宴はせず入籍のみのシンプルなスタイルで結婚。夫が一人暮らしをしていた3LDKのマンションでの新生活がスタートしました。
「再婚同士だし、気楽に新婚生活をスタートさせて、これからの人生楽しそうだなってワクワクしていたんです。ところが、実際に一緒に住んでみたら、夫は私が思っていた人とは違ったんです」
夜の生活を元妻と比較する夫に悩む日々
「夫は性欲が強いほうで、40代後半でもまだまだ元気。だからなのでしょうか、夜の生活にそこまで積極的になれない私に、夫は不満があるみたいで…。最近になって元妻と私を比較する発言をして、私を傷つけるようになりました」
『前のカミさんは、もっと奉仕してくれた』『前のカミさんは、こういう下着をつけて盛り上げてくれた』などと具体的な話をし、直接的には要求されないものの「君も前妻のようにしてもらいたい」と言われているような気持ちになると話す深雪さん。夫がそういう話をする頻度が増えるにつれ、前妻と夫が夜の営みをしている様子が頭に映像として描かれるようになり、嫌悪感を覚え始めたと言います。
「それで、夫とそういうことをするのがどんどん嫌になってきてしまって。夫は私に嫉妬心を芽生えさせて、夜の生活を盛り上げたいのかもしれないけれど、逆効果ですよね。最近では夫に求められてもノリ気になれず、断ることも増えました。
そんな私に対して、夫はかなりの不満を抱いているみたい。そのうちに浮気に走りそうな気配もあるし、このままだとせっかく再婚したのにすぐに夫婦が崩壊しそうです。年齢的な理由から、これから子作りをするつもりもないし、夜の問題が解決すれば穏やかな結婚生活を送れそうなのに…。今の夫婦関係をどうすればいいのか、真剣に悩んでいます」
再婚同士で結婚するカップルも増えています。子育てもひと段落し、新たな自分の人生を歩むにあたり、パートナーがいると豊かな毎日が送れるのも事実でしょう。
しかし一方で、深雪さんのように夫の前妻が関係する話で、予想外のストレスがかかることもあるようです。話し合いで解決できるのがベストですが、夜の生活のようにデリケートな部分では、なかなかそうもいかない現実も。必要以上に夫の発言を重く受け止めず、むしろ軽く聞き流すくらいで居られれば、時間の経過とともに改善が見込めるかもしれません。
取材・文/並木まき