こんにちは、editor_kaoです。
暑さが本格的となるこれからの季節、お買い物をするときに、今まで以上に洗濯表示が気になりませんか? 先日訪れたあるブランドの展示会も、6月~8月に展開されるアイテムは、ほとんどがお家で洗えるイージーケアなものでした。以前プレスの方に聞いたことがあるのですが、今や洗えるのはあたりまえ、逆に洗えないと「どうして洗えないの?」と怒られてしまうこともあるとか。おそるべし、繊維業界の進化です。
夏は一枚でサマになるトップスが欲しい!
私も先日、あるブランドでかわいいシャツを見つけました。基本はプレーンな白シャツなのですが、そでがスリット入りのベルスリーブになっていて、華やかさがあるんです。薄着の季節は、1トップス・1ボトムの組み合わせで勝負しなくてはならないので、こういったアイテムはとても便利。今の時期に各雑誌やメディアで「着るだけでサマになるトップスが欲しい!」みたいな特集が数多くあるように、一枚でそれっぽく見えるアイテムがあれば、難しいことを考えなくてすみますもんね。私だって欲しい欲しい! このシャツも、手持ちのベーシックなパンツを合わせるだけで「シンプルだけど、こだわりも感じる理想のバランス」が、簡単に手に入りそう。素材もコットンだから、もちろんお家で洗えます。「イージーケア最高! もうこれは買うでしょ」と、勇んだものの、そのときは店内が混んでいて試着ができず、後日訪れることにしました。
うっかりしてた! お家で洗える=イージーケアではないのです
で、数日後すぐにショップに行けることになり、脇目もふらず、そのシャツを目がけて店内へ。あったあった、やっぱりかわいい…。よーし、早速試着しよう、と思ったその瞬間、ある重大なことに気づいたんです。
「あれ? このシャツってひょっとして、きれいにアイロンがけしないと、かわいくないタイプでは……」
そうなんです。ベルスリーブにボリュームがあるぶん、シワが出ているようではかっこ悪い。生地がパリッとアイロンがけされ、新品同様の姿になって初めて、シャツの魅力が生きるデザインだったのです。
あ、無理かも……。めちゃめちゃ欲しいけど、私には無理かもー!
自分のキャラクターを理解してからアイテム選びを
前回の記事に続いて申し訳ない。やっぱり私、買うのを見送ってしまいました。ファッションエディターとは思えない買い渋りです。
家で洗える=イージーケアと理解するのは早合点。きちんとアイロンがけが必要なアイテムは、結局手間がかかってしまい、登板数が減ることに。そんな基本的なことに気がつけず、2回もショップに行ってしまいました。あーあ。
アイロンがけが面倒だと思わない人ならいいんです。デザイン自体はとても素敵ですし、コーディネートだって絶対にかわいくなる。でも、手っ取り早く着こなしが決まるといいなと思っている私が、手間ひまを惜しまず、アイロンをかけるとは到底思えない。そもそも苦手ということもありますし……。
「お家で洗える」という謳い文句は要注意。洗えても、その先の手間が必要かどうかを確認し、それが自分でできるかどうかを考えてから、お買い物をすることをおすすめします。だから、スーパーめんどくさがりの私の場合は「洗って干すだけでシワにならない」か「シワも味ととらえられる」アイテムかを吟味(特に夏物は)。今年も猛暑となるでしょうし、おしゃれについて考える脳が鈍くなってきますので、なるべくストレスなくファッションを楽しみたいものです。
【今日のひと手間】
かごバッグの中身が見えちゃう問題。私はストールなどをさっくり被せて、フタ代わりにしています(もちろん寒いときは羽織りとして活用)。無地のストールだけでなく、シルクの柄スカーフにすれば、コーディネート全体のアクセントに。さらに私は一年中かごバッグを使うので、秋冬になったらウールやカシミア、ファーのような、温もり素材の巻きものを。かごバッグが着こなしから浮かず、なじんでくれるので、おすすめのテクニックです。
エディター
editor_kao
大人の実用ファッションを中心に、人物インタビューや日本の伝統文化など、ジャンルレスで雑誌やブランドサイト、ウエブマガジンで活動中。また、インスタグラム@editor_kaoでは、私服コーディネートを紹介するかたわら、さまざまなブランドや百貨店とのコラボレーションも手がけている。ライフスタイルWEBメディアkufura(クフラ)でも「4ケタアイテムで叶えるオシャレ」を連載中。
イラスト/柿崎こうこ
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