ダイエット中だけど食べたい! 気になる外食・スイーツ・飲み会との向き合い方
国内最大級のダイエット・ヘルスケアアプリ『あすけん』。累計800万人以上のユーザーの食生活に寄り添い続け、そのビッグデータから「食べてやせる」方法を導き出しました。
▼こちらの記事もチェック!
あすけん栄養士の道江美貴子先生によると、順調にダイエットしているユーザーの多くは特別な食事制限をすることなく、毎日の食事をうまくコントロールできているそう。「『食べすぎても焦らず3日間かけてカロリーを調整』『無理せずうまく息抜きを挟む』など、ちょっとしたテクニックを実践し、大好きなケーキやラーメン、から揚げをやめずに、ダイエットに成功しています」と道江先生。ダイエット中は厳禁!というイメージのあるスイーツや揚げ物、飲み会にはどのように向き合うべきか、道江先生の著書『結局、これを食べるが勝ち』からご紹介します。
どうしても揚げ物が食べたいとき、選ぶべきメニューはどっち?
1:野菜&魚介ならヘルシー?天丼
2:満足度抜群!がっつりロースカツ定食
正解は…2の「ロースカツ定食」
「同じ揚げ物でも、調理法によって脂質量に差が出るのを知っていますか? とくに天ぷらのフワッとした衣は油を吸収しやすく、とってもハイカロリー。中でも、かき揚げは食材重量の40%も油を吸ってしまうので要注意です」(道江先生)
一方のロースカツ定食は、天ぷらと比べて油の吸収量が少ないうえ、付け合わせのキャベツに含まれる食物繊維で脂質の吸収を抑える効果も期待できます。消化を助けるキャベジン(ビタミンU)や抗酸化作用のあるビタミンCが含まれているのもうれしいところ。ただ、塩分を多く含むとんかつソースやドレッシングのかけすぎには注意しましょう。脂身少なめのヒレカツを選べば、さらにカロリーオフすることができます。
家で揚げ物を作る場合は、食材を大きくカットすることで衣の量を控えめにし、油の吸収量を減らすのがポイント。パン粉は生パン粉よりも乾燥パン粉のほうが油の吸収量が少なく、ダイエットにはおすすめです。
忙しい日の外食ランチ、麺類で済ませたい! 選ぶべきメニューはどっち?
1:かけうどんでさっぱりと
2:冷やし中華で具沢山に
正解は…2の「冷やし中華」
麺類を選ぶ時に気をつけたいのは「GI値」。GI値とは食後血糖値の上昇具合を示す指標で、この数値が低いほど、その食品は脂肪に変わりにくいと考えられます。消化吸収が早い食品ほどGI値は高くなりますが、うどんは精製された小麦から作られるため、消化がスムーズでGI値も高め。
一方、中華麺やパスタは麺類のなかでもGI値は低めです。さらに「冷やし中華はきゅうりやトマトなどの野菜や、たんぱく源となるハム、卵など具材が豊富で血糖値があがりにくく、麺だけよりバランスも優れています」と道江先生。冷やし中華のタレは、消化を遅らせGI値を下げる作用が期待できる酢を含んだものを選ぶとベストです。
うどんを食べたいときは、わかめや山菜、きつねなど、食物繊維やたんぱく質が摂れる具入りを選びましょう。パスタならトマトソース、ラーメンなら野菜タンメンや具沢山の酸辣湯麺がおすすめです。
がんばった自分にご褒美スイーツ。選ぶべきメニューはどっち?
1:乳製品たっぷりのレアチーズケーキ
2:パイ生地さくさく、アップルパイ
正解は…2の「アップルパイ」
道江先生によると「日常の中で、ほっと一息つきたい時や、リフレッシュに役立つおやつ。ダイエット中でも上手に取り入れれば、ケーキだって食べてもOKです」とのこと。完全に“スイーツ断ち”しなくてもいい、というだけでなんだか勇気が湧いてきます…!
洋菓子を食べる際は、「飽和脂肪酸」の含有量に気をつけて選ぶのがポイント。飽和脂肪酸は悪玉コレステロールを増やし、動脈硬化のリスクを高めます。乳製品や肉類などの動物性脂肪に多く含まれており、一見ヘルシーそうなレアチーズケーキにも注意。生クリームやチーズ、バターがたっぷり使われているため、飽和脂肪酸の摂りすぎにつながるおそれが。
「アップルパイの飽和脂肪酸含有量はレアチーズケーキの3分の1程度。りんごの食物繊維も摂れるのはうれしいポイントです。とはいえ、ごほうびは本当に食べたいものを選ばなければ意味がありません。週に1回、適量を食べる程度なら、神経質になりすぎなくてOK!」と道江先生。ごほうびスイーツには炭水化物・脂質が多く含まれるので、翌日以降の食事で摂取カロリーの調整を。3食きちんと食事する、間食は200kcal以内にして、15時までに食べるよう心がけましょう。
なんだかんだ断れない飲み会。始まる前にやるべきことは?
1:ランチを控えめにして摂取カロリーを調整
2:事前に牛乳を1杯飲んで「胃に膜」を
正解は…2の「牛乳を1杯飲む」
牛乳やヨーグルトなどの乳製品には、胃の粘膜を守ってアルコール吸収を遅らせてくれます。ランチを控えめにして空腹状態でお酒を飲むと、悪酔いの原因になるので注意! 乳製品にはたんぱく質(アミノ酸)が豊富に含まれ、肝臓のアルコール代謝を助ける効果もあります。アルコール代謝にはビタミンB1、ナイアシン、亜鉛も有効。おつまみには枝豆や冷奴、焼き鳥が断然おすすめです。
では、アルコールは何を選ぶのが賢い選択なのでしょうか。道江先生に聞くと、「焼酎やウイスキーをノンシュガー飲料で割った、ウーロンハイやハイボールなどのお酒は糖質量も少なく、比較的安心して楽しむことができます。また生レモンサワーや生グレープフルーツサワーは、アセトアルデヒド(アルコールの代謝過程で生まれる毒素)の分解を促すビタミンCも一緒に摂れるので一石二鳥」とのこと。また、水分をたくさん摂ることも大切。お酒を2杯飲んだら水や烏龍茶を頼んで水分補給するようにしましょう。日本酒のような度数の高いお酒には、チェイサーを。
一方で、「肝臓では糖質やたんぱく質、脂質の代謝よりも、アルコールの解毒作業が優先して行われるため、適量であればそれ自体で太ることはほとんどありません」と道江先生。1〜2杯なら、糖質に対してそこまで神経質になる必要はなし。ですが、お酒に合うこってりしたおつまみや、酔っ払って食べた量がわからなくなることには注意! アルコールの摂りすぎは肝硬変など重大な病気のリスクも高めるので、お酒好きな人は飲酒量のコントロールを心がけて。
外食もスイーツも、「賢い食べ方」を身につけてダイエットをポジティブに
「美味しいものを食べれば、誰でも幸せになりますし、人生が豊かになります。その幸せを一生味わうためには、自分にとってちょうどよい食事量や必要な栄養を知り、健康を保っていくことが欠かせません」と道江先生。「賢い食べ方」を身につけて、無理なく外食やスイーツを楽しめば、ダイエットはもっと楽しく、ポジティブなものになりそうです。皆さんも今日から、食事を上手にコントロールしてみませんか?
イラスト/蟻子
教えてくれたのは…
あすけん管理栄養士・道江美貴子
女子栄養大学栄養学部卒業後、大手フードサービス企業に入社。100社以上の企業で健康アドバイザーを務めた後、2007年、新規事業の立ち上げメンバーとして株式会社askenに参画し、以後『あすけん』の企画・コンテンツ制作・開発管理などに携わる。現在、株式会社asken取締役としてあすけん事業統括責任者を務める。著書『なぜあの人は、夜中にラーメン食べても太らないのか?』(クロスメディア・パブリッシング)など。
▶️あすけん
▼あわせて読みたい