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2024.01.27

【ヒエラルキー】とは? 意味や使い方、類義語、カーストとの違いを紹介

「ヒエラルキー」は階層という意味。組織などの構造や体系に対して使われています。一見難しいように感じますが、私たちの生活と切り離せない言葉ですから、意味や使い方を把握しておきたいですね。本記事で紹介します。

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「ヒエラルキー」とは

「ヒエラルキー」という言葉を聞くと、なんだか難しいことのように感じませんか? 「ヒエラルキー」は外来語であり、組織などの構造や体系を表す言葉。日常会話というよりは、ビジネスシーンで登場することが多いでしょう。

組織だけでなく、社会全体を表す際にも用いられる言葉ですので、意味を把握しておきたいですね。まずは、辞書で調べた意味を見ていきましょう。

「ヒエラルキー」は「ヒエラルヒー」

「ヒエラルキー」を辞書で調べると、次のように説明されています。

▷ヒエラルキー【hierarchy】
⇒ヒエラルヒー
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)

「ヒエラルキー」の元となるのは「ヒエラルヒー」という言葉。「ヒエラルヒー」についても調べてみました。

▷ヒエラルヒー【(ドイツ)Hierarchie】
上下関係によって、階層的に秩序づけられたピラミッド型の組織の体系。狭義では、カトリック教会の教皇を頂点とする聖職者の位階制。広義では、中世の封建社会の身分秩序をさすが、現代では指揮・命令系統によって整序された軍隊や官僚機構についていう。位階制。身分階層制。ヒエラルキー。ハイアラーキー。
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)

上記から、「ヒエラルキー」は組織などの体系を表す言葉であるとわかりますね。頂点には組織などのトップが存在し、その下に行くほど地位が下がって人数が増えます。言い換えれば、トップに存在できるのはごくわずか。企業や組織などはこの構造で成り立っています。

人形とブロック

(c)Adobe Stock

「カースト」との違い

ピラミッド型の体系と言えば、「カースト」を思い浮かべる人もいるでしょう。「カースト」も体系を表しますが、「ヒエラルキー」との違いはあるのでしょうか?

「カースト」の意味

「カースト」は、階級制度や社会的階級、地位を表す言葉。インド社会における身分制度を「カースト制度」と言いますが、そもそもはポルトガル語の「casta(血統)」に由来するとされています。

「ヒエラルキー」との違い

「カースト」と「ヒエラルキー」の違いを挙げてみました。

・「カースト」は差別的な意味合いを含むが、「ヒエラルキー」にはあまりない
・「カースト」は身分の違い、「ヒエラルキー」は権力の大小を表す
・「カースト」は固定されるが、「ヒエラルキー」は流動的

インドの身分制度の名称である「カースト」には、差別的意味合いが含まれます。「ヒエラルキー」にはその要素がほとんどないため、その点が大きな違いとなるでしょう。

さらに言うと、「ヒエラルキー」は自分の努力次第で変えることができますが、「カースト」は自力で解決あるいは変化させるのは難しいとされています。

「ヒエラルキー」の用法

「ヒエラルキー」の使い方を見ていきましょう。例文を挙げましたので、参考にしてくださいね。

例文でチェック

《例文1》会社には明確なヒエラルキーがあるが、常に互いをリスペクトしたい

企業や組織は、大勢の人が働く場所。混乱を防ぐためにも、指揮命令の仕組みや役割を明確にしなければなりません。そこに欠かせないのが「ヒエラルキー」ですが、権力を持つ人こそ、部下や後輩を含むすべての人をリスペクトしたいもの。自分の置かれた立場や地位は、あくまでも組織を動かすための役割と認識したいですね。

《例文2》問題解決を図るには、ヒエラルキーの最下層から抜け出さなければならない

企業におけるヒエラルキーの最下層に該当するのが、一般社員でしょう。企業の中で一般社員が占める割合はもっとも多く、権力はほぼありません。昇任や昇格により、権力を持つようになりますが、同じ立場にいる人の数は少なくなります。

ステップアップ

(c)Adobe Stock

「ヒエラルキー」に関連する言葉もチェック

「ヒエラルキー」には、関連する言葉がたくさんあります。いくつかピックアップしたものを見ていきましょう。

「ヒエラルキー型組織」

「ヒエラルキー」の構造を持つ組織のこと。基本的には、ほとんどの企業や団体が有しているでしょう。経営層は「ヒエラルキーが高い」、一般社員は「ヒエラルキーが低い」と表現することも多いでしょう。

なお、このような構造のことを「ヒエラルキー構造」と言います。意味は「ヒエラルキー」と同じだと考えてください。

「ビジュアルヒエラルキー」

視覚的階層のこと。デザイン業界では、ユーザーに伝えたいメッセージの重要度が高い順に情報を整理し、コンテンツの中で的確に配置しています。もっとも重要度が高い順から見てもらえるようにしていますが、このデザインテクニックを「ビジュアルヒエラルキー」と言います。

「ヒエラルキーコントロール」

看護業界で使われる用語であり、リスクマネジメントを表現する際に用いられています。医師や看護師などの医療従事者は、院内感性や取り扱う薬剤による被害を受けるリスクが常にあるため、その対策をしなければなりません。

「ヒエラルキーコントロール」は、その対策を表す言葉。「ヒエラルキー」の上位には対策効果が高いものを配し、下位には効果が低いものを位置づけます。

「ヒエラルキー」の類義語と対義語

「ヒエラルキー」の類義語や対義語を見ていきましょう。

職場

(c)Adobe Stock

類義語

類義語には、次の言葉があります。

・「序列」
順序をつけて並べることや、一定の基準に従い並べた順序、決まった順序を表す言葉です。

・「上下関係」
地位・身分・年齢などの、上位の者と下位の者との関係を表します。

・「階層」
社会的、経済的地位がほぼ同じ程度の人々の集団を表す言葉。職業・収入・財産・学歴・年齢などが基準となって、格づけ・識別されています。

・「階級」
身分・地位などの上下の段階。軍隊などでの位や、統計上、一定の基準によって分類される階層などを意味する言葉。ボクシングやレスリングなどでは、体重により区別した段階を表す際に使われています。

上記はいずれも「ヒエラルキー」と似た意味を持ちます。シチュエーションによりますが、「ヒエラルキー」の言い換え表現として使うこともできるでしょう。

対義語

「ヒエラルキー」の対義語も見ていきましょう。

・「ホラクラシー(holacracy)」
企業などにおいて、役職や階級がない組織形態を表す言葉。管理職などを設けず、各社員やチームが意思決定の権限や責任を持ちます。また、上司や部下という概念もありません。

最後に

「ヒエラルキー」について紹介しました。一見難しそうに感じる言葉ですが、社会や組織には欠かせないことです。「カースト」との違いを正確に把握し、正しく使い分けてくださいね。

TOP画像/(c) Adobe Stock

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