老化の進み方は人それぞれ!生活環境でエイジング速度が変わる!
30代から現れるさまざまな老化現象。肌や髪質、体型の変化に加え、代謝の低下や疲労感などあげたらキリがありませんが、40代になるとさらに症状は進み、毎日のエイジングケアが欠かせない大人世代も多いと思います。筆者もそのひとりです。
そんなエイジングに関して、2000年以降急速に進んでいるのが「ペース・オブ・エイジング(PoA)」の研究。ズボラ&美容に疎い私はそのワードすら耳にしたことがなく、先日行われたイシハラクリニック副院長・石原新菜先生のセミナーで理解を深めてきました。今話題の「ペース・オブ・エイジング(PoA)」について最新情報をレポートします!
老化速度は一定ではない!?老化の第一波は34歳で訪れる
「ペース・オブ・エイジング(PoA)」とは、一人ひとり異なる老化速度のこと。石原先生がお話ししていた最新の研究によると、老化は加齢によって一定に進むのではなく、34歳、60歳、78歳の3つの年齢が老化タンパク発現のピークだということが明らかになったそうです。性別問わず、多くの人は30代半ばあたりから「肌が衰えた」「疲れが取れにくくなった」と何かしらのエイジングサインを感じたことがあるはず。それにはきちんと理由があったんです。
老化速度は人によって違う
さらに興味深いのは、老化速度は人それぞれ違うということ。1年で0.4歳しか歳をとらない人もいれば、2.44歳進む人もいるそうで、PoAが速い人ほど「老け見えする」わけです。
若見え=体内年齢も若い
そうは言っても、見た目年齢と寿命は関係ないのでは?と思うのが多数派。ですが、双子の研究によって、老け見えしている方が先に亡くなる確率が高いことが発見されたそうです。若見えしている方が身体機能や認知機能が高く、細胞の老化もスロー。そしてその差は、生活習慣によるものだということもわかりました。
PoAの速度は環境要因が7〜8割
PoAへの影響は、遺伝によるものが2〜3割、7〜8割は環境要因とのこと。つまり、生活習慣によって老化速度は変えられるということです。食事や運動、睡眠習慣、周辺環境などによって自分でコントロールが可能で、未来の自分は自分次第というのが注目すべきポイント。
特に大切なのは食事・栄養習慣
そのPoAの速度に大きく関わってくるのが毎日の食事です。口にしたものから身体はできている、という意識をもち、1日3食きちんと食べることが大切。忙しさから朝食を抜いたり、ダイエットによる偏った食事はPoAの速度を速める原因になります。
ビタミン・ミネラル・抗酸化成分・タンパク質・炭水化物・脂質の6つの栄養バランスを意識して、特にビタミン、ミネラル、抗酸化成分をしっかり摂ること。とはいえ、すべての栄養素を食事で補うのはなかなか難しいのも現実。その場合はサプリや栄養食品・ドリンクなどをうまく活用すると負担なく続けられそうです。
40代の今からできることは?
老化タンパク発現の第一波が34歳と知って「もう40代なんだけど…」と焦ってしまう大人世代も多いはず。大切なのは「今から始める」こと。やらないことで年齢差は開く一方です。「今日が一番若い!」というマインドでまずは意識チェンジから。
朝食をオートミールに変える、コンビニごはんは栄養素を軸に選ぶ、煮込み料理を多めにする、スープは栄養を逃さないよう汁ごと食べる、などちょっとした工夫で食生活は大きく変わります。そうした小さな積み重ねこそがPoA速度をゆるめる近道。しっかり寝る、ストレスを溜めない、腸内環境を整える習慣も大切です。
まずは現状把握から!生活習慣から老化時計をチェック
そして、現状を把握することもまた、美しさを引き寄せる一歩。こちらのシートにいくつチェックがつくかで自分のPoA度がわかります。チェック数0〜2個はPoA度ゆっくりの「若見えさん」、3〜4個はPoA度普通の「年相応さん」、5個以上はPoA度が速い「老け見えさん」。チェックが多い人は食習慣を見直すなど、できることから改善していく必要があります。7個もチェックがついた私は要改善、という結果…。まずは3食きちんと食べることから始めようと思いました。
老化ペースは自分でコントロールできると知っているか否かも今後に差がつくポイント!忙しい中でも無理なくできることから取り入れてPoA速度をゆるめ、身体も見た目もフレッシュでいたいものですね。
▶︎ウェルネス総合研究所 ペース・オブ・エイジング普及プロプロジェクト
構成/村井 絢
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