こうすればこなれて見える!「おくれ毛」のつくり方のポイント
1:髪が細くておくれ毛がヘタる→巻く前と後にスプレーを
渡邊真奈美さん(看護師・28歳)のお悩み
「もともと髪が細くて少ないのですが、出産後にさらにそれがひどくなりました。おしゃれに見えるようにおくれ毛をつくっても、髪質のせいかすぐにヘタッてしまって…。なんだか老けて見えちゃうので、せっかくのおくれ毛もすぐに耳にかけちゃいます」
スタイリスト・工藤さん:おくれ毛がヘタるとフェイスラインにエアリー感が出ないため、顔が大きく見えるし疲れたような印象に。巻く前にベース剤としてキープスプレーを使うだけで、カールの持ちが全然違うんです! 髪がパリパリしないスプレーを選びましょう。巻く時は、根元や毛先でなく、毛束の中間部分にクセがつくように。巻いたあとにもスプレーをつけてカールを固定します。スプレーをつける際は、缶を振りながらまんべんなくつけて、1か所に固まらないようにします。
【プロセス1:スプレーを塗布】
▲耳の上の髪をおくれ毛にする。毛束の15cmほど離れた場所からスプレーを塗布。クセをつけたい毛束の中間部分に集中的につける。
【プロセス2:3束に分けて巻く】
▲おくれ毛は3束に分ける。一気に巻くと毛束がうまく散らせずこなれ感が出ないため、細い束で巻くのがコツ。26mmのアイロンを縦に使い、毛束の中間部分を挟んで巻きつけ、時間をおかずに毛先までスルー。3束同じように巻く。
【プロセス3:散らして再度スプレー】
▲巻いた毛束を指で挟んでこすり、カールをずらすようにほぐす。その後、さらにスプレーを吹きつけて。ここでも1か所に固まらないように、缶を振りながらムラなくつくように。
できあがり!
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2:おくれ毛の量がうまくいかない→生えぎわから自然に落ちた髪だけをおくれ毛に
吉川 恵さん(エステサロン勤務・32歳)のお悩み
「とりあえず耳の前の髪をおくれ毛にしているのですが、重くて野暮ったい感じに。ヘルメットっぽく見えちゃうのも気になります」
工藤さん:最初から耳前の髪を残して結ぶと、多すぎた場合にリカバリーがきかないので、吉川さんの場合は結んでからおくれ毛をつくりましょう。生えぎわをこすって自然に落ちてきた髪をおくれ毛にすると、無理なく下ろせて量もちょうどよく仕上がります。
【プロセス1:結んでから生えぎわを指でこする】
▲こめかみ〜耳の生えぎわを、指でジグザグとこすって少しずつ髪を落とす。表面の髪は片手でしっかり押さえておかないと、ボワボワと出てきてしまうので注意して。
【プロセス2:落ちた髪をおくれ毛にする】
▲落ちたのは生えぎわからほんの1cmくらい。このくらいの量がちょうどいい。
【プロセス3:おくれ毛に動きをつける】
▲落としたおくれ毛を3束に分け、それぞれ26mmアイロンで外巻きに。毛束の中間部分から挟んで毛先までスルーさせることで、中間部分にいちばんクセがつくようにする。
【プロセス4:おくれ毛にバームをつけて散らす】
▲指先にほんの少しバームをつけ、おくれ毛をつまんで指でずらすようにしながらカールを散らす。上から下へ手ぐしを通すようにつけるより、カールがランダムに動いてこなれ感が出る。
できあがり!
下ろすおくれ毛は生えぎわだけ!疲れて見えるかおしゃれに見えるかはこの差にかかっている! 【こなれたおくれ毛のつくり方】
3:バランスがうまく取れない→毛束の中間部分をクセづけて、頰あたりにポイントをつくる
川村綾子さん(会社員・40歳)のお悩み
「以前にかけた縮毛矯正が残っていてしなやかさが出ないため、アイロンで毛先だけワンカール巻きにしたのですが、なんだかバランスが悪くて。前髪は生えグセがあってぱっくり分かれてしまいます」
工藤さん:ワンカールのおくれ毛にすると重心が下がって顔も間延びし、老けた印象になります。前髪の根元がペタンとしているのも、重心が下がって見える原因に。おでこ出しはすっきりしますが、全部を出さずにこめかみあたりは隠すと小顔に見えます。おくれ毛は中間部分をいちばん強くクセづけて頰あたりで動くように。顔をひし形で囲むようなイメージでおくれ毛をつくると、バランスいいです。
【プロセス1:前髪の根元を立ち上げる】
▲ストレートアイロンを使用。前髪を前方に軽く引っ張り、根元を立ち上げるようにアイロンを通す。根元部分だけアイロンを何度かスルーさせ、生えグセを矯正。
【プロセス2:おくれ毛は中間部分から巻く】
▲32mmのカールアイロンを使う。ない場合はストレートアイロンでもOK。顔周りに残したおくれ毛を、3束くらいに分ける。おくれ毛の中間部分をアイロンで挟み、手首を返すようにしながら外巻きに。挟んで巻いたら時間をおかずに毛先までスルー。3束とも同様に巻く。
【プロセス3:毛束を散らしながらバームをつける】
▲髪を巻いたあとはほぐすのが必須。指先に少量のバームをつけて、毛束をつまんで上から散らしながらなじませていく。こうするとバームがつきすぎることもなく、適度な無造作感と束感が出る。
できあがり!
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4:おくれ毛がわざとらしい感じになる→おくれ毛は3束に分けてから巻いて散らす
木造麻美さん(ECサイト会社勤務・26歳)のお悩み
「おくれ毛だけでも巻いた方がニュアンスが出ると思って巻くのですが、いつもわざとらしい感じになっちゃいます。おくれ毛だけ浮いてるし、“頑張ってます”って感じがして気になります」
工藤さん:毛束を一気に巻くと全部の髪が同じ形のカールになるので、巻いたあとにほぐしてもラフ感が出ません。少ない毛束にして巻き始めの位置や巻く強さを変えると、ざっとほぐしただけでカールが無造作に重なり、おしゃれな質感になります。そのままだとボサボサに見えるので、必ずスタイリング剤をつけて束っぽくまとめてくださいね。
【プロセス1:こめかみの上の髪をおくれ毛にする】
▲ポイントは、「耳前」ではなく「こめかみ」の髪。耳前の髪を意識すると、どうしても量が多くなってしまうため。このくらいの量を目安にして。
【プロセス2:3束に分けてまずは表面を巻く】
▲3束のうち、いちばん上の表面に位置する毛束は、横に引き出して32mmアイロンで根元近くを挟んで巻き、時間をおかずに毛先までスルーさせる。毛束が細くすぐに熱が通るので、時間をかけながら巻くとクルクルになってしまうので注意を!
【プロセス3:内側の毛束は中間〜毛先にクセがつくように巻く】
▲その内側のふたつの毛束は、中間〜毛先にカールをつける。毛束はやや下向きに引き出し、アイロンを縦に使って中間から巻く。こちらも時間をおかず、スルーさせる程度に。こうしてカールの高さを変えておくと、3束が重なってもカールの位置がずれてこなれたラフさをつくりやすい。
【プロセス4:スタイリング剤をつけて整える】
▲指先に少しだけシアバターをつけ、巻いた毛束をつまんでずらしながらカールを散らす。シアバターをつけることでナチュラルな束感が出て、だらしなく見えない。おくれ毛のいちばん内側の髪を、少し取って耳かけして完成。
できあがり!
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5:なんだか疲れて見える→きちんと巻いてきちんとスタイリング剤をつける
加賀美詠子さん(アクセサリーデザイナー・38歳)のお悩み
「全体にパーマをかけているので、ひとつ結びにするときは特に巻きません。パーマのせいか髪がパサついていて、おくれ毛を出してもすだれみたいになり、よく“疲れているの?”と聞かれるんです」
工藤さん:ひとつ結びの毛先はパーマの効果でニュアンスがつきますが、部分的なおくれ毛は巻きを足さないと動きが出にくいです。すこしずつ巻く、巻いたら散らしてスタイリング剤をつけるということを意識すると、見違えるほど完成度が高くなりますよ。パサついた髪のときは、ツヤが出るようにオイルをプラスするのを忘れずに。
【プロセス1:シアバターとオイルを混ぜて髪全体になじませる】
▲シアバターとオイルを1:1。オイルを足すことでのびよく髪になじみ、ツヤも出る。手のひらでよーく混ぜて指の間にも広げてから、髪の内側から手ぐしを通すようにしながら全体にしっかりなじませる。その後ひとつ結びにして、こめかみの上の髪をおくれ毛として出す。
【プロセス2:おくれ毛はストレートアイロンで曲線をつける】
▲ストレートアイロンで毛束の中間部分を挟み、手首をひねって返しながら毛束に曲線をつける。そのまま毛先までスルーさせて。これを2〜3回ほど繰り返し、自然なカールに。
【プロセス3:シアバターをつけて束感を出す】
▲指先にシアバターをほんの少しつけて、毛束を細かく取って指先でこすりながらなじませていく。パサつきがちな髪の場合、丁寧につけて。
できあがり!
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6:頑張ってる感じになり抜け感が出ない→ヘアアイロンを縦に使い、下に落ちるようなカールをつくる
丸尾雅子さん(アパレル会社勤務・35歳)のお悩み
「頑張って巻いているのですが、仕上がりを見るといつも古くなっちゃうんです。頑張ってる感じがするし抜け感が出なくて、外出する前にテンションが下がります」
工藤さん:「毛束を横に引き出し、アイロンを横にして巻くと、ハチ周りから広がってしまってバブリーな雰囲気に。こめかみを隠すように、フェイスラインに沿った縦落ちカールのおくれ毛にするとおさまりがよくなります」
【プロセス1:おくれ毛を下に引き出しアイロンは縦に使って巻く】
▲おくれ毛を下向きに引き出し、26mmのヘアアイロンを縦にして毛束の中間部分を挟む。そのまま外巻きにして少し時間をおいてから、下に向けてアイロンを引き抜く。
【プロセス2:毛束をのばしてカール感を弱める】
▲巻いたあとに時間を置いているので、少し強めのカールになっている。髪は熱が冷めるときにクセが固定されるため、まだ温かいうちに毛束を引っ張ってのばし、カールを和らげる。
【プロセス3:バームをつけて毛束を散らす】
▲指先にバームをつけ、毛束をずらすようにしながらバームをなじませていく。無造作な散らし感と束っぽさができればOK。