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2019.08.17

働きながら介護をするためにやったこと、やめたこと【うちのダディは脳梗塞13】

カリスマモデルとして活躍した10代を経て、20代でデザイナーに転身した佐藤えつこさん。順調にキャリアを築き、「まだまだこれから!」という35歳のとき、父親が脳梗塞で倒れました。代表を務めていた会社の体制を変えて自宅介護に備えたものの、想像以上の大変さに苦労したそうで――。働く私たちにとっても、けして他人事ではありません。

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ワークスタイルを、ダディファーストに

前回のお話▶︎自由気ままな生活が、三十路半ばにして激変!

ダディの自宅介護を始め、私の仕事の仕方も大きく変化しました。

表参道近くのオフィスに毎日通っていたところを、すべて自宅作業に切り替え。自社ブランドの展示会をお休みし、メールと電話で対応できる案件に絞ることで、極力家にいられるようにしました。

私が代表を務める会社は社員が数名と中国に契約パートナーがいるくらいの小さな会社で、自社ブランドの『Clasky』のほかにアパレルブランドのOEMも請け負っていて、大口のお仕事で経営が安定していたことも実現できた要因だったと思います。

ただ、仕事量が減った分、社員はどうしても手持ち無沙汰になってしまいます。事情を話してみんなわかってくれてはいましたが、当初はやっぱり自分に余裕がなくて丁寧にコミュニケーションをとることができず、、、。

それでも会社に残ってくれていたけれど、ひとりは職種柄あまりにやることがなくなってしまい退職しました。申し訳ない思いでいっぱい、、、。

ちなみにお取引先には事情は特に伝えていなかったのですが、もともとこぢんまりと不定期で展示会をやっていたこともあり、体勢に影響がなかったのは幸いでした。

すべてをダディファーストにシフトしていくことができたのは、自営業の特権かもしれません。以前、会社があるブランドの傘下に入っていたころは、従業員として会社員的な働き方をしていたこともあります。もしそのままのワークスタイルだったら、介護はとてもできなかっただろうなと。

というのも、数か月はデイケア(日帰りの通所リハビリ)やショートステイ(短期入所生活介護)の存在を知らなくて。介護のすべてを、家族だけでやろうとしていたんですね。

外部のサービスを利用するようになってからも、初めのころはデイケアに行くとなると、ベッドの手すりやテーブルの脚をつかんで全力でイヤがるダディ。やっと行ったかと思ったら、30分たたないうちに呼び出しの電話があって帰ってくる…という有様で、、、。仕事の打ち合わせ中に中座して、先方に時間を変更していただくこともしょっちゅうでした。

呼び出されて家に戻ると、昏々と眠るダディ。どうやら、すぐ怒るし叩くしで、手に負えなくなったデイケアのスタッフが薬で落ち着かせたみたいで。おまけに家に来てくれるヘルパーさんにも、「面倒見きれませんから」と断られるくらいのワガママっぷり(泣)!

介護にもいろいろなケースがあると思いますが、フルタイムの会社勤めを続けながら介護している方もたくさんいて、どうやって日々をやりくりされているのだろう、本当にすごいことだなと感じます。そして、今の環境では介護のために会社勤めを辞めざるをえない方がいるのもよくわかります。我が家でも、家族がつきっきりという臨戦態勢はしばらく続くことになります。

イラスト/佐藤えつこ 構成/佐藤久美子

前回のお話▶︎自由気ままな生活が、三十路半ばにして激変!

これまでのお話▶︎だれにでも起こりうる介護のリアルって?元モデルの介護奮闘記【うちのダディは脳梗塞】

佐藤えつこ
佐藤えつこ

1978年生まれ。14歳で、小学館『プチセブン』専属モデルに。「えっこ」のニックネームで多くのティーン読者から熱く支持される。『プチセブン』卒業後、『CanCam』モデルの傍らデザイン学校に通い、27歳でアクセサリー&小物ブランド「Clasky」を立ち上げ。現在もデザイナーとして活躍中。Twitterアカウントは@Kaigo_Diary

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