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LIFESTYLE暮らし

2020.06.14

弁護士に聞いた!公的書類に書く「家族構成」とは?正しい書き方をシーン別に解説

自分の家系図を見たことはありますか?改まった場や書面で家族構成について聞かれると、答え方や書き方に迷うことがあります。そもそも家族の定義はどのようなものでしょうか?家族構成欄や家系図の書き方、家族構成の説明が必要な場面を紹介します。

【目次】
家族構成を説明できるようになろう
公的書類などの家族構成の書き方
家族構成図(ジェノグラム)はどう書く?
採用選考で家族構成を聞かれたら?

家族構成を説明できるようになろう

家族構成 書き方

家族構成を質問されたとき、多くの人が思い浮かべるのは両親・きょうだい・祖父母など「血縁の家族」と、配偶者や子どもなど「自分の婚姻によってできた家族」です。中には、ペットや同居中の友人・恋人を家族だという人もいます。どの関係性も心情的には「家族」で間違いありません。しかし、公の場で家族について聞かれた場合、どのような関係性を家族とするのでしょうか?

家族構成 書き方
そもそも家族の定義とは?

「家族」は、法律には定めはないものの、一般的には配偶者や親・子のように婚姻関係や血縁関係にある間柄の集団のことを指します。中でも、世帯、つまり同じ家に住み生計を同一にする親族同士を「家族」と考えるのが基本です。定義上、ひとり暮らしの場合は自分自身を家族と見なします。このような家族構成の説明は、どのようなシーンで必要になるのでしょうか?

 
家族構成 書き方
家族構成を書く場面

最近は家族構成などの質問も個人情報として扱われます。むやみに聞かれたり記入させられたりすることは、以前に比べると少なくなりました。

一般的に、家族構成の説明や記入が必要なのは「子どもの保育園・幼稚園・学校など保育・教育機関への書類・面談」「税制関連の書類」などです。他にも、クレジットカード作成時物件を借りる際などに求められる場合があります。家族の一員が病院や介護施設を利用するときなども、家族構成について尋ねられる可能性が高い場面です。

公的書類などの家族構成の書き方

家族構成 書き方

税金に関する書類や、役所・教育施設などに提出する書類では家族構成の書き方が決まっています。記入例が書類に書かれていないときは、どのように書いたらよいか迷うものです。公的書類などへの家族構成の書き方を解説します。

家族構成 書き方
最初に世帯主、次に年齢順

家族構成を記入する欄の最上段には世帯主の名を記載します。続いて年齢の順に記入するのが一般的です。

世帯主には、自分自身や配偶者・親が考えられます。世帯主とは一家の主な収入を得る人、いわゆる大黒柱です。母や妻、成人した子どもが世帯主にあたる家庭もあります。また、夫婦と子どもの核家族でなく、夫婦どちらかの両親や親類が同居する家庭もあります。その場合は、世帯主の夫婦・子どもの後に、他の夫婦親類を記載するのが正しい書き方です。住民票は世帯ごとに作成され、誰が世帯主か記載されているので、特に公的な書類に記載するときはあらかじめ確認しておきましょう。

例えば、世帯主は夫で夫の両親・子ども2人との3世代家族の場合、「夫→妻→第一子→第二子→年齢順に夫の両親」と記入します。さらに、夫のきょうだいも同居する場合の書き方は、夫が年長かどうかにかかわらず「夫→妻→第一子→第二子→年齢順に夫の両親→夫のきょうだい」です。

家族構成 書き方
続柄はどう書けばいい?

家族構成の記入で頭を悩ませるのが続柄の書き方です。まず、その書類は誰の名義で提出するものでしょうか?

書類によっては名義人自身を本人と別欄に記載し、家族構成欄に記載しない書類もあります。その場合は、名義人本人から見た続柄を記載しましょう。例えば、両親は「父・母」、配偶者は「夫・妻」、子どもは特に指示がない場合きょうだい構成には触れずに「子」と記載します。

本人を含め家族全員の続柄を書く必要がある場合は、名義人自身を本人と記載するのが基本です。本人以外の家族については、本人から見た続柄を書きます。具体例をあげると、子どもの学校に提出する家族構成では、世帯主が父、年上のきょうだいがいる子どもの場合、「父→母→兄または姉→本人」と書くのが適切です。祖父母も同居している場合は、子に続いて祖父・祖母を年齢順に記入しましょう。

家族構成 書き方
職業欄の書き方

家族構成の記載欄にある職業には、詳しい社名や役職の記載は原則として必要ありません。ただし、特別な理由から職業の詳細も記載を求められるケースがあります。

基本的には、会社員・会社役員・公務員・自営業など大まかな雇用形態について聞かれていると考えましょう。ちなみに専業主婦はこうした書類上では無職となります。パートやアルバイト、学生の人はそのままの雇用形態・立場を記載します。

家族構成図(ジェノグラム)はどう書く?

家族構成 書き方

ここ数年、保育や医療の現場で家族構成図「ジェノグラム」が注目を集めています。ジェノグラムは「Generation:年代・血のつながり」「Gene:遺伝子」「Diagram:図表」といった英単語を合わせた造語です。ジェノグラムは、対象者の家族関係について背景を探る際、家系図を可視化しやすくするために開発されました。ジェノグラムの基本的な書き方や表し方を見ていきましょう。

家族構成 書き方
性別、年齢など基本図形の書き方

ジェノグラムは、性別・年齢などの基本的な知識があれば、誰でも簡単に作成・解読が可能です。ジェノグラムでは、男性を□・女性を○、年齢はマーク中央に数字で表記します。

ジェノグラムを書き出すとき、まず図形中心に対象者を示す二重マークを書き入れます。例えば、対象者が女性なら◎です。対象者の生育においてキーパーソンとなる人物は☆印で表します。対象者の周辺に死没した人物がいる場合には、2パターンの表し方があり、黒塗りまたはマーク中央に×印を書き入れます。さらに、「生年月日:死去した年月日」の形式でマークの上に記入しましょう。

家族構成 書き方
婚姻、離婚など関係性の表し方

ジェノグラムでは、マークを線でつなげて関係性を表現します。婚姻はマークとマークの間を実線や二重線を結ぶのが一般的です。事実婚の場合は波線でつなぐこともあります。

婚姻を示す線の真ん中から、下に伸びた線につながるマークが子どもです。離婚は婚姻を示す線に二重斜線引き、線付近に婚姻や離婚の年月日を記載します。子どもを真ん中にして、別居・もしくは親権を持たない親寄りに別れを示す二重斜線を引き、子どもとの別居を表すのがルールです。同居中の家族が一目で分かるように曲線で囲む方法もあります。

ジェノグラムは特に子どもの心理発達の治療やサポートに用いられる家系図です。ジェノグラムがあれば子どもの生育に深くかかわる家族の状況を、誰でも一目で判断できます。

採用選考で家族構成を聞かれたら?

家族構成 書き方

基本的に、職場で家族構成を求められるのは、税金や保険証・年金などの手続きに必要な場合のみです。他には、家族手当や家族の看護休暇を設けている企業では家族構成の提出が必要となります。しかし、採用選考などで家族構成を聞かれた経験を持つ人もいるようです。その場合はどのような対応が適切なのでしょうか。

家族構成 書き方
原則として家族構成に関する質問はNG

採用選考の場で、企業が家族構成に関する質問を投げかけるのは基本的にNGとされています。選考途中の求職者の家族構成は、求職者の適正や能力に無関係の個人情報で、個人のプライバシーに立ち入りすぎた質問です。就職差別につながる恐れがあるため、厚生労働省は「公正な採用選考の基本」というガイドラインで関係のない個人情報の収集を原則として禁じており、近年は控える企業が増えてきました。しかし、特に女性の求職者の場合、面接などで家族構成について聞かれることはまだまだ多くあるようです。

家族構成 書き方
履歴書に家族構成を記入する必要はない

採用選考の段階で企業が準備した書類に家族構成を記載する必要はありません。履歴書も同じです。もともと、日本で流通していたタイプの履歴書には、扶養家族の有無について尋ねる欄がありました。しかし、今では本人の意思によって記載するかどうかを判断して構いません。こうした風潮やパソコンで履歴書を作成するケースが増えたおかげで、最近は扶養家族についての記載欄がない履歴書が増えています。

家族構成 書き方
面接で聞かれたらどう答える?

面接の段階で「企業が求職者の家族構成について問うべきではない」というのが厚生労働省の姿勢であり、原則的なルールです。家族構成について面接で聞かれた場合、求職者が差し支えないと思った場合は答えても問題ありません。

就職にあたって家族への特別な配慮が必要なケース以外は「家族は○人」といった基本情報で十分です。それ以上質問されると不快に感じたりする人もいます。その場合は、毅然とした態度で「個人情報ですが、説明する必要はあるでしょうか」と明言を避けるのも一つの手です。

確かに、面接では質問には全て答えるのが、暗黙の「通りやすくなる方法」かもしれません。しかし、現在は入社後に気持ちよく働くためにも、面接時に自分の意見をしっかり伝えるのがベストといわれています。家族構成や背景ではなく、自分自身に興味を持ってくれる企業で働けるとよいですね。

厚生労働省 公正な採用選考の基本

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写真/Shutterstock.com

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弁護士

正木裕美

アディーレ法律事務所所属。男女トラブルをはじめ、ストーカー被害や薬物問題、労働トラブルなどを得意分野として多く扱う。過去『ザ・世界仰天ニュース』(日本テレビ)に出演のほか、『ゴゴスマ -GO GO!Smile!-』(TBS系)等のコメンテーターをはじめ、多数メディアに出演中。

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