家族構成を説明できるようになろう
家族構成を質問されたとき、多くの人が思い浮かべるのは両親・きょうだい・祖父母など「血縁の家族」と、配偶者や子どもなど「自分の婚姻によってできた家族」です。中には、ペットや同居中の友人・恋人を家族だという人もいます。どの関係性も心情的には「家族」で間違いありません。しかし、公の場で家族について聞かれた場合、どのような関係性を家族とするのでしょうか?
そもそも家族の定義とは?
「家族」は、法律には定めはないものの、一般的には配偶者や親・子のように婚姻関係や血縁関係にある間柄の集団のことを指します。中でも、世帯、つまり同じ家に住み生計を同一にする親族同士を「家族」と考えるのが基本です。定義上、ひとり暮らしの場合は自分自身を家族と見なします。このような家族構成の説明は、どのようなシーンで必要になるのでしょうか?
家族構成を書く場面
最近は家族構成などの質問も個人情報として扱われます。むやみに聞かれたり記入させられたりすることは、以前に比べると少なくなりました。
一般的に、家族構成の説明や記入が必要なのは「子どもの保育園・幼稚園・学校など保育・教育機関への書類・面談」「税制関連の書類」などです。他にも、クレジットカード作成時や物件を借りる際などに求められる場合があります。家族の一員が病院や介護施設を利用するときなども、家族構成について尋ねられる可能性が高い場面です。
公的書類などの家族構成の書き方
税金に関する書類や、役所・教育施設などに提出する書類では家族構成の書き方が決まっています。記入例が書類に書かれていないときは、どのように書いたらよいか迷うものです。公的書類などへの家族構成の書き方を解説します。
最初に世帯主、次に年齢順
家族構成を記入する欄の最上段には世帯主の名を記載します。続いて年齢の順に記入するのが一般的です。
世帯主には、自分自身や配偶者・親が考えられます。世帯主とは一家の主な収入を得る人、いわゆる大黒柱です。母や妻、成人した子どもが世帯主にあたる家庭もあります。また、夫婦と子どもの核家族でなく、夫婦どちらかの両親や親類が同居する家庭もあります。その場合は、世帯主の夫婦・子どもの後に、他の夫婦や親類を記載するのが正しい書き方です。住民票は世帯ごとに作成され、誰が世帯主か記載されているので、特に公的な書類に記載するときはあらかじめ確認しておきましょう。
例えば、世帯主は夫で夫の両親・子ども2人との3世代家族の場合、「夫→妻→第一子→第二子→年齢順に夫の両親」と記入します。さらに、夫のきょうだいも同居する場合の書き方は、夫が年長かどうかにかかわらず「夫→妻→第一子→第二子→年齢順に夫の両親→夫のきょうだい」です。
続柄はどう書けばいい?
家族構成の記入で頭を悩ませるのが続柄の書き方です。まず、その書類は誰の名義で提出するものでしょうか?
書類によっては名義人自身を本人と別欄に記載し、家族構成欄に記載しない書類もあります。その場合は、名義人本人から見た続柄を記載しましょう。例えば、両親は「父・母」、配偶者は「夫・妻」、子どもは特に指示がない場合きょうだい構成には触れずに「子」と記載します。
本人を含め家族全員の続柄を書く必要がある場合は、名義人自身を本人と記載するのが基本です。本人以外の家族については、本人から見た続柄を書きます。具体例をあげると、子どもの学校に提出する家族構成では、世帯主が父、年上のきょうだいがいる子どもの場合、「父→母→兄または姉→本人」と書くのが適切です。祖父母も同居している場合は、子に続いて祖父・祖母を年齢順に記入しましょう。