出世する人と、しない人の違い
同時期に入社し、同じような仕事をしているのにもかかわらず、出世する人としない人がいますよね。なぜ違いが生まれるのか、疑問に思う人もいることでしょう。本記事では、出世する人の考え方や、出世しない人との違いを紹介します。出世を目指す人は、ポイントを把握して活用してくださいね。
スキルとスピードが両立している
出世する人の特徴と言えるのが、仕事の仕上げがスピーディーなことでしょう。しかも、スキルや能力が高いので、一定のクオリティのものが仕上がります。安定感があるため、どんどん仕事を任されるでしょう。期日や期限、納期を必ず守るのも特徴です。
業務をためずにさばくコツは?
時間の使い方が上手なサイバーエージェント執行役員・石田裕子さんの時短術をみてみましょう。
業務は分単位でスケジューリング
「9時に始業したら、約10分でその日のタスクをすべて可視化し、いつまでにタスクを完了させるか決めてしまいます。ポイントはすきま時間の使い方を1分単位で区切ること。何時までに何をやるか、緻密に計算するのです。子どもが小さいうちは特に“1分が惜しい”ので、この時間までにはこの書類をつくり終え、このメンバーと全部話を終えるなど、明確な時間設定を行います」
すきま時間に行う業務を決めておく
「“すきま時間ができたらブロックして、タスクを集中的にさばく”とあらかじめルールを設定。優先順位を決めてから、資料作成や社内の“チャットワーク”の返信を並行して一気に行います。チャットは1日に500本近く来るので、私のところで止めてしまうとあとが大変。頭の中をマルチ・スイッチングして即座にレスを返していきます」
社内のどこにいてもチャットをさばく
「メールやチャットをさばく時間は、デスクの上だけではありません。エレベーターでの移動中にも、お手洗いに寄るときにもさばきます。こまめにリアクションを返すことで円滑な進行が保てます。また要件を“了解”するだけでなく、その都度、ちいさな意思決定もあわせてくだすようにしています」
すきま時間を分単位で活用+ためこまず常にボールをもちすぎないのが、石田さんのマイルール。とはいえ、状況によっては処理しきれないときももちろんあります。
「そんなときでも、定時になったら予定どおりにサッと退社して、翌朝すっきりした頭であらためてミッションに取り組みます。決して完璧はめざしすぎないのが同じペースを継続させるコツではないかと思っています」
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視野が広い
出世する人の多くは、視野が広く多角的なものの見方ができます。自分が上司だったら、部下にどう動いてほしいのかを具体的に考えて、仕事をする人が多いです。また、会社が自分に何を求めているのかも明確に把握しています。そのため、結果をつかむまでのプロセスをしっかりとイメージすることができるでしょう。
その他、同僚や後輩の視点や視座も意識しているはずです。視点や視座を変えながら働くことができるのは、出世する人の特徴と言えるでしょう。
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出世するための考え方
同じように仕事をしていても、出世する人としない人では評価に差が出ますよね。出世する人は、どのようなことを重視して働いているのか、考え方を探りましょう。仕事に対する取り組みのヒントになるかもしれません。
会社やチームのことを考える
出世をする人は、常に部署や会社全体のことを考えながら、仕事をしています。仕事は自分一人でするものではないと理解しているからできるのかもしれませんね。「会社」という組織に属しているなら、自分だけでなく、自分以外の社員や会社全体にも成果をもたらさなければなりません。そのように考えられる人だからこそ、出世できると言えるでしょう。
自分ではなく上司が出世できるように立ち回ることも、ゆくゆくは自分にとってプラスになると理解して働いています。(30代・神奈川県・子ども1人)
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評価されることを意識する
ただがむしゃらに仕事をするだけでは、出世につながらないでしょう。出世を目指すなら、評価されることを意識することが大切です。評価は、成績をあげることだけを指すのではありません。周りや会社の役に立つにはどうすればいいか、自分は何をすべきかを考える必要があるのです。
「ここまでやってくれて、本当に助かったよ」など、相手の期待以上の仕事ができるようにすると、周囲から高く評価される気がする。(30代・東京都・子ども1人)
「長時間働いているから頑張った、自分はえらい」と自己満足で仕事をするのではなく、人から感謝されることを目標に仕事をするように意識している。(20代・東京都)
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出世するためのポイント
出世するための具体的なポイントを見ていきましょう。それを意識するだけでも、何かが変わるかもしれません。
昇進の仕組みを理解する
出世を望む人は、自分の所属する会社が採用している昇進の仕組みを調べるといいですね。仕組みを理解することで、出世が早くなるかもしれません。条件や求められる結果を把握すると、自ら取る行動が絞れるはずです。
会社という組織の中で認めてもらうためには、コツコツと努力して結果を残していくしかない。ただやみくもに努力するのではなく、効率よく出世できるように、その仕組みをしっかり理解することが大事だと思う。(30代・東京都・子ども1人)
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レスポンスを早くする
出世する人は、レスポンスも早め。メールやビジネスチャットの対応もスピーディーです。「必ず30分以内のレスポンスを心がけている人」と「翌日まででいいと考えている人」では、取る行動が変わります。大きな差が生まれるのは自然なことと言えるでしょう。
仕事のできる同僚は、頼まれた書類をその日のうちに提出したり、納期まで余裕がある仕事を締め切りより前に仕上げたりと、できるだけスピーディに業務をこなしている。社内での評価も非常に高いです。(30代・東京都・子ども1人)
質を落とすことなく、常に早く仕事を終わらせることができると、仕事ができる人間だと評価され、出世しやすくなると思う。(30代・東京都・子ども2人)
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印象のよさを意識する
仕事をしていると、嫌な思いをしたり、苦手な人と接したりすることがあるでしょう。しかし、そこで不平不満を口にしては、出世が難しくなってしまうかもしれません。
出世する人は、常に前向きでマイナスの発言をしていない。人よりも早く出社して、やる気のある姿勢を上司に見せたり、率先して仕事を引き受けたりして、周囲からの印象がよい行動をしている。(30代・東京都)
出世をするためには、社内での印象をアップさせることも意識すべき。(40代・埼玉県・子ども2人)
出世を妨げる原因
ここからは出世を妨げる原因について見ていきましょう。特に注意したいのが次の3つです。
失敗を人のせいにする
ミスや失敗が起こるのは、仕事をする上で避けられないことと言えます。失敗した後、どのような言動をするかで、人間性がわかるでしょう。最悪なのは、失敗を誰かのせいにする人です。自分に責任はないとばかりに告げ口をする、責任転嫁をするなどがあると、一瞬で信頼を失うでしょう。そんな人を出世させたら、大変なことになりそうです。
失敗やミスをしてしまったら、原因追及や反省をしっかりして、「次」に生かしたいですね。意識を向けるべきなのは「次のこと」であり、「自己保身」ではありません。
ネガティブ思考
ネガティブ思考は、物事を成し遂げるために必要な要素です。ネガティブに考えるのは悪いことではありません。しかし、それが過度になるのは考えもの。ネガティブなことばかりに意識を向けると、行動できなくなるでしょう。
また、ネガティブな言動が続くと、周りは疲れてしまいます。ネガティブ思考が過ぎる人がリーダーだと、チームの士気は下がる一方。出世をしたい人は、ネガティブやポジティブに偏り過ぎないことを意識するといいですね。
自分のことしか考えていない
後輩の手柄を自分のものにしてしまう、ミスを誰かに押しつける、成果を上げるために嘘をつく… このような人も、出世できないでしょう。自分のことしか考えられないのは、リーダーとして致命的。そのような人にチームを任せる会社はないかもしれませんね。
出世すると、人や物を管理することになります。管理者となる人に人望がないと、誰もついて来ないでしょう。出世をするには、相応の人間性が必要です。そのことを十分に意識して、仕事に取り組みたいですね。
最後に
出世する人としない人の違いについて、特徴などをまとめました。出世をする人は、仕事ができるだけでなく、相応の人間性が備わっていることが多いはずです。出世を目指す人は、どのような人がリーダーや上司ならうれしいかをイメージするといいかもしれません。スキルや能力、人間性を磨いて、出世を目指してくださいね。
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