朝シャンは髪によくない?夜シャンがおすすめな理由
銀座にある人気ヘアサロン「GARDEN Tokyo」のトップスタイリスト、本木亜美さんにうかがうと…
「洗髪は夜にすることが鉄則。1日の活動で出た皮脂が酸化して、毛穴を詰まらせてしまうことがあるためです。また、髪のアンチエイジングにも関わる成長ホルモンは22時〜2時に多く分泌されると言われていますので、そのときに頭皮が清潔になっていると髪の健やかな成長につながることも考えられます。朝の洗髪で必要な皮脂を落としてしまうと、日中、頭皮への紫外線によるダメージが増えるという観点からも、できるだけ夜に!」(本木さん)
美髪をキープするために覚えてきたい3つのポイント
「洗う・乾かす」で美髪をつくる、夜のへアケア“3step”
髪も肌と同様、夜寝ている間に育まれます。肌のクレンジングをしてスキンケアをするように、髪も夜のうちに1日の汚れを落としてリセットし、栄養を与え、整えるべきなのです。細毛や抜け毛の予防にもつながるので、髪や頭皮のエイジング対策にも。髪そのものも、スタイルも美しく見せるために、夜の仕込みは必要なんです!
step1:髪は朝シャンよりも夜シャン!
忙しい朝にシャワーを浴びていると、時間がなくてケアも簡単に済ませがち。洗うのは夜がおすすめです。1日の間に分泌された皮脂や、外気に触れてついた汚れ、ホコリなどを落とすには夜がベスト。スッキリとした毛穴なら、健やかな髪も育ちやすくなります。
step2:頭皮と毛先のケアは洗ったあとすぐ!
アラフォーならば頭皮と毛先のケアはしておきたいもの。効果を最大限に発揮させたいなら、夜のシャンプー後が◎。不要なものが取り除かれた頭皮や毛には、美容液やトリートメントの成分も浸透しやすく、また夜は成長ホルモンが分泌されるので相乗効果も期待できます。
step3:地肌の水分さえ乾かせば、髪は言うことをきく
髪は濡れている状態から乾くときに形が決まります。半乾きのままだと、寝ている間に意図しないクセがついたり、つぶれてしまったりして起きたときには大惨事! 寝る前に湿気を完全に飛ばし、根元の毛流れを整えれば、朝もキレイな状態のままをキープできます。
髪を洗うときに注意したいポイント
シャンプー選びは頭皮第一で考えて!
シャンプーの意義は“頭皮の汚れをきちんと落とす”ということ。肌と同様、頭皮表面の皮脂や毛穴の汚れをしっかり取り去ることで、その後の潤いや栄養が浸透しやすい状態になるんです。アラフォーに突入してなお、若いころと同じノリで「香り重視」や「洗い上がりの指通り重視」でシャンプーを選んでいる人は、そろそろ一度、シャンプーの「見直し」を。きちんとクレンジングしてくれるけど、頭皮にも優しい、ナチュラル系成分配合のシャンプーをセレクトすること、さらにシャンプー時は、指の腹で「頭皮を動かす」ようにマッサージして、血行を促すことが大切です。
シャンプー前は丁寧にブラッシング
シャンプー前には、粗歯のブラシで髪をとかしておく。まずは毛先10センチのもつれをほぐし、その後、全体をブラッシング。生え際から頭頂部に向けてブラシを動かし、頭皮も刺激しておくことで、頭皮の汚れが落としやすくなります。
モコモコ泡で洗う正しいシャンプー方法
step1:8割の汚れを落とすイメージでしっかり予洗いする
髪を濡らしてすぐにシャンプーをつけるのではなく、「少し長いかな?」と感じるくらい、しっかりと予洗いをする。髪全体をたっぷり水で濡らしておくことで、髪と頭皮に付着した皮脂や汚れが落ち、シャンプーが泡立ちやすくなる。
step2:シャンプーを適量手に取り、手の平でよく泡立てる
シャンプーをそのまま頭につけるのではなく、手のひらで少しシャンプーを泡立ててから頭にのせるのがコツ。
step3:泡を髪の毛全体にのせ、予洗いの水分と空気をよく含ませてモコモコの泡をつくる上から下へ向かって泡立てていく。まずは頭頂部から泡立てて、十分に泡立ったら毛先も一緒に泡立てる。
step4:髪の毛の上で泡がモコモコになったら地肌(頭皮)を意識してしっかりこする
空気を含ませながら指の腹で頭皮を揉むように泡立てる。頭を全体的にマッサージするイメージで!
step5:きめ細かい泡で1〜2分泡パック
泡が汚れを吸着してくれるため、1〜2分ほど時間を置いて泡パック。その間に頭皮のツボをグーッと押してマッサージをすれば、効率よくケアできる。頭皮ブラシを使ってマッサージするのもおすすめ。
step6:ぬめり感がなくなるまですすぐ
地肌と髪の毛のぬめり感がなくなるまでしっかりと洗い流す。
シャンプー後に髪が濡れたままはNG!忙しくてもしっかり乾かして
朝シャン後の不十分なヘアドライでカビ!?
「濡れている髪は、キューティクルが開き、栄養が逃げやすい状態。そこに枕などの“摩擦”が加わると、枝毛や切れ毛をどんどん助長してしまいます。また、根元に水分が残っていると、最悪、カビが生えることも。カビは頭皮から嫌なニオイが発生する原因となるので要注意!シャンプー後は風量が強く、温度が低めのドライヤーで素早く乾かすことが大切ですよ」(GARDEN Tokyo スタイリスト 津田恵さん)
夜はもちろんのこと、朝シャン後のヘアドライが不十分だと、カビに加え、紫外線による頭皮ダメージが一層加速してしまう可能性が。乾かす前にタオルドライをしっかりするだけでも、ドライヤーの時間は大いに短縮できます。忙しい毎日だからこそ、大人の美髪習慣の基本中の基本=髪の乾かし方を、今一度見直してみて。
乾かすときのポイントをチェック
シャンプー後はできるだけ時間を置かず、スピーディに乾かすことが大切
まずはしっかりタオルドライ
これはドライヤー前のとっても大事なプロセス。ダメージはドライヤーの熱を当てる時間が長くなると大きくなります。まずは頭皮の水分をタオルに染み込ませるようにタオルドライし、その後、髪の中間〜毛先をタオルで挟んでトントンしましょう。
洗い流さないトリートメントできちんと保湿
乾燥から髪を守るため、洗い流さないトリートメント(アウトバストリートメント)は必ずつけること。まずはパサつきがちな毛先からなじませて中間へ。ベタつき防止のため、根元にはつけないこと。
くしで髪を軽くとかす
こちらも大切なプロセス。目の荒いコームなどを使って毛流れを整えることで、乾く時間が短縮できるだけでなく、仕上がりもきれいになります。
トップの根元を乾かす
早く美しく乾かす鉄則は、根元から乾かすこと。トップの髪を持ち上げたら、根元にドライヤーの温風を当てましょう。1か所に熱がこもらないように、送風口を振りながら乾かすのがポイントです。
後頭部の根元を乾かす
次に髪が密集している耳の後ろや後頭部の根元を乾かします。根元に温風がしっかり当たるよう、手を入れながら乾かしていきましょう。ここが乾ききっていないとうねりの原因になるので丁寧に。
髪の表面を乾かす
最後は手ぐしを通しながら髪の表面を乾かします。パサパサにはならないよう、毛先は加減して。仕上げに冷風を根元に当て、こもっている熱を冷ましましょう。根元が乾いて髪全体の熱も下がったら、クッションブラシでとかして完了です。