たくさんの情報を詰め込みすぎない
伝えたいことがたくさんあっても、すべての情報を詰め込もうとしないことが大切です。本当に伝えたい事柄のみに情報を絞ると一つひとつの情報が際立ち、聞き手の印象に残りやすくなります。「一つのスライドに一つのメッセージ」が目安です。見出しを一目見ただけで何を伝えたいかが分かるスライドにしましょう。
相手に伝わりやすいプレゼンの流れ
相手にプレゼンの内容を分かりやすく説明するためには、話の流れも重要です。プレゼンには、イントロダクション、ボディ、クロージングという3つのパートをベースにして行う方法があり、この構成を意識するとスムーズにプレゼンができるため効果的です。それぞれのパートでどのようなことを説明するのか、順番に紹介します。
親近感を抱く自己紹介を行う
まず、聞き手の関心を自分に向けさせるために親近感の湧く自己紹介を行いましょう。話し手が興味深い経歴を持っていれば、聞き手は「この人からどんな話を聞けるのだろう」と耳を傾けます。とくに、普段接点のない人や社外の人に対しては、面白みのある自己紹介は効果的です。フルネームに加え、出身地や今までの経験などを簡潔に話しましょう。比較的ラフな場であれば、趣味や最近あった出来事なども交えて笑いを取ることもおすすめです。
次に結論や要点を提示
自己紹介が済んだら、結論や要点など話のメインとなる内容を提示しましょう。冒頭でテーマをはっきり伝えることで「このプレゼンは何を伝えるものなのか」が分かりやすくなります。それによって聞き手は結論が頭に入ってくるため、プレゼンの進行中に話の大筋を見失うことがありません。
結論や要点から外れる補足的な話題については、説明を後に回しましょう。「事例については後に紹介します」「各項目の解説は〇ページで行います」などと前置きすれば、聞き手は頭の中を整理しながらスムーズにプレゼンを聞くことができます。
具体的な数字やメリットなどを紹介
プレゼンのメインの話をする際には、具体的な数字や事例を入れ込むと、聞き手が想像しやすくなり理解度が高まります。「売上〇%」や「調査対象〇人」のほか、自分の体験談や経験者の話などを盛り込み、情報が相手の頭に残りやすくなるようにしましょう。加えて、話の印象を強めるために有効なものが「聞き手にとってのベネフィット(利益)」です。プレゼンで説明している内容が相手にとってどんな得・益をもたらすのかさえ説明できれば、相手はプレゼンを積極的に聞くようになります。
最後に内容を簡単に総括することを忘れないで
プレゼンの最後には、今まで話した内容を簡単に総括してまとめましょう。最後に冒頭で触れた結論を改めて持ってくることで、自分の主張を再度アピールできます。また、総括の前に今までのプレゼン内容について質問がないか、聞き手に質問しましょう。聞き手の疑問や不満をスッキリさせることで、プレゼンを聞いた後の満足度が高まります。プレゼンが終わったら、聞き手に清聴を感謝する言葉を伝えて終了です。
プレゼンの際の注意点
プレゼンを行う際には、いくつかの注意点があります。プレゼンが苦手な人や方法をなかなか見いだせない人は、ついやってしまいがちな癖を改善し、練習を何度も行うことで、プレゼンの精度を高めていきましょう。プレゼンの際にどんなことに気を付ければいいか紹介します。
資料をただ読み上げない
プレゼンに慣れないときについやってしまいがちな失敗が、資料をただ読み上げるだけの発表です。聞き手のリアクションも確認せず、一方的に説明するだけのプレゼンは相手の興味を引きません。うつむいて資料を読むのではなく、顔を上げて聞き手と目を合わせて話しましょう。聞き手が退屈そうにしていたり、理解できていないような反応をしていたりすれば、大きくジェスチャーを交えたり、意見を求める問いかけをしたりします。話し手が伝えたいことを話すプレゼンではなく、「聞き手が聞きたいと自然に思えるプレゼン」にすることが理想です。
スムーズに話せるよう練習をしておく
慣れないうちはプレゼンをすることに緊張や不安を覚えます。スムーズに話すためにはとにかく練習をしておくことです。何度も繰り返しプレゼンすることで、緊張がほぐれスムーズに話せるようになっていきます。
緊張すると「あのー」「えっと」という一言が口をついてしまう人は多いものです。何を話すべきかとっさに出てこないときに、間を持たせる便利な言葉ですが、プレゼンにおいては邪魔になります。聞き手の集中力が切れ、話の内容がぶつ切りになります。プレゼン本番前には、友人や同僚などの前でプレゼンのリハーサルを行いましょう。話し方の見直しができることはもちろん、心の準備にもなります。
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