ストラップが付いたもの
足の甲や足首にストラップが付いているタイプのヒールだと、歩きやすくなります。ストラップが足と靴の一体感を高め、足が滑ることを防いでくれるのです。また、ヒールが脱げにくくなるのも、メリットですね。段差や階段をヒールで歩くときの負担も軽減するはずです。
ヒールを足に慣らすことも大切
ヒールで歩く予定がある場合は、事前にヒールで歩いて足に慣らしておきましょう。特に、新品のヒールや、ハイヒールなどは、当日いきなり履いて歩くと、トラブルが起こりやすいです。事前に歩いておくと、靴擦れ対策もしやすいですよ。
いざ実践!ヒールでの美しい歩き方
ヒールで歩くときは「ヒールで歩く」ことを意識するのが大切です。スニーカーやフラットシューズと同じ感覚で歩くと、美しく見えないだけでなく、足などに痛みが出るかもしれません。ヒールで歩く際は次のことを意識してください。
まずは立ち姿勢を整える
正しい姿勢で歩くには、立ったときの姿勢を整える必要があります。まずは立ち姿を見直すことからはじめましょう。
正しい姿勢とされるのは「耳・肩・腰・膝・くるぶし」が一直線になる状態。この状態を作るには、首と肩、腰、かかとが一直線になるよう意識して立つことが大切です。正しい姿勢を作るには、壁を利用するといいですね。次の要領で、壁に背を向けて立ってみましょう。
1:かかとを壁につけて立つ
2:後頭部、背中、お尻が壁につくようにする
3:腰に隙間ができるようにする
このとき、顎が突き出ていたり、猫背になっていたりしないか確認します。また、うつむき加減になるのもNG。顔はまっすぐ前に向け、目線を少し上げるようにしてください。
壁を使って正しい姿勢を作り、歩き出すことを習慣化すると、正しい姿勢が根付きやすいです。ぜひ試してみてください。
膝を伸ばして踏み出す
足を踏み出すとき、膝を伸ばすのも意識したいポイントです。踏み出す側の足だけでなく、軸足の膝も曲がらないようにしましょう。頭頂部に糸が付いていて、それに引っ張られているとイメージすると、膝が伸びやすいかもしれません。また、足を踏み出すときは、つま先と膝の皿がやや外側を向くよう意識するときれいに歩けます。
つま先とかかとを同時に着地させる
ヒールで歩くと、つま先のみで地面に足をつけがちです。この着地はバランスが悪く、つまさきばかりに負担がかかってしまいます。望ましいのは、つま先とかかとがほぼ同時に着地すること。足全体で地面につくように意識してください。
ヒールで長時間歩くときの注意点
ここからはヒールで長時間歩くときの注意点を紹介します。専門家の古谷維久子さんに注意点をおうかがいしました。
自分の足に合ったヒールを選ぶ
ヒールは、足全体に負担をかけます。もっとも大切なのは、自分の足に合ったヒールを履くこと。できれば、履き慣れたヒールや、痛くなりにくいヒールを選び、事前に履き慣らしをしておきましょう。合わないヒールは足や体のトラブルにつながりますから、我慢するのは避けてくださいね。
インソールや靴擦れ防止アイテムを使う
インソールを使い、ヒールの調整をしておくのもおすすめです。靴の中で足が滑ってつま先が痛くなったり、かかとがゆるいといったことを防ぐことができるでしょう。また、市販の靴擦れ防止アイテムを使うのも一つです。靴擦れの保護テープやパットを足に貼ってからヒールで歩くといいですね。
アイテムを使うと、つま先にかかる負担が軽減され、結果、足全体の負担軽減につながります。上述したストラップをつけるのもおすすめですよ。
ストレッチをしてからヒールを履く
足指や足首をほぐしてからヒールを履くのも、負担軽減になります。また、お手洗いに行くときや休憩時間にヒールを脱ぎ、足首を回したり、つま先を揉んだりすると、血行促進になるでしょう。ふくらはぎをもみほぐすと、むくみの軽減につながります。
最後に
ヒールの歩き方についての情報をまとめました。足に合ったヒールを選び、靴擦れ防止アイテムなどを使うと、ヒールで歩くときの負担を軽減できるでしょう。今回紹介したことをぜひ試してみてくださいね。
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古谷 維久子(ふるや いくこ)
ポスチャーウォーキング協会認定ポスチャースタイリスト(R)・日本ウォーキング学会会員
3人の子育てと仕事に奮闘していた40代で「ポスチャーウォーキング」に出会い、重度の肩こりと腰痛を解消。歩き方一つで心と身体が上向きなることを実感し、2012年ポスチュースタイリスト®の資格を取得。現在、大阪を中心にレッスン・講演・セミナーを実施し「いくつからでも身体は変わる」ことを提唱している。2023年初めての著書『幸せな成功者は、なぜ、姿勢がいいのか?』(つた書房)を出版。1963年生まれ。
ブログ:大阪・未来が変わる姿勢&歩き方
著書:幸せな成功者は、なぜ、姿勢がいいのか? 姿勢が変われば、人生も変わる!
編集:益田瑛己子(京都メディアライン)