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2021.02.23

タブーなんかじゃない、お金の話は教育のひとつです【モデル牧野紗弥の夫婦生活ホントのところ40】

 

モデルであり3児の母でもある牧野紗弥の人気連載。みなさん、親子の間でお金の話はしていますか? 私が祖母や母から受け継いだお金の教育、そして子どもに受け継ぎたいお金への意識が、今回のテーマです。

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家のお金、自分のお金、将来のお金。すべて会話のテーマ

今回は、お金の話について。これまで、夫婦喧嘩や子どもの性教育について考えるときに、「家族で話し合うこと」の大切さを、繰り返しお話してきました。話し合いが大切なのは、「お金」についても同じではないでしょうか。

今もマネー記事をスクラップして送ってくれる母に感謝

思い返すと、私の母はことあるごとに私にお金の話をしてくれました。祖父(母の父)の会社経営の話、私たちを育てるのにかかったお金、家の貯蓄や保険、ローンにいたるまで、子どものころの私がどれくらい理解できていたかはわかりませんが、年齢や必要に応じてしっかり伝えてくれたことを覚えています。

そして今でも、私に知らせたい金融関連のパンフレットや新聞記事があれば、スクラップブックにして送ってくれます。医療保険や生命保険、固定資産税や相続税、子育てにかかるお金のことなど…記事は全般にわたります。それをきっかけに、母と年金や将来のことを話したりするきっかけにもなります。

習いごとにかけるお金もシビアに考えます

どうして私たち娘にお金の話をしてくれたのか、かつて母に聞いたことがありました。そこには祖母から母へ受け継がれた大事な教えがあったのです。

母の父(私の祖父)は会社の経営に関わる業務をすべて一人でやっていたそうです。ところが、働き盛りのときに病気で倒れてしまい、会社の経営はストップ。お金の流れも止まってしまった中で助けになったのが、祖母が「何かあったときのために」貯蓄していたお金でした。祖母は、家計費の中から家族用とは別に自分用に長い間貯蓄をしていたのだそうです。それがあったから、家族を支えながらも、自身が病気をしたときや将来のためにお金を使うことができたのだそうです。今の私ならその蓄えが精神的な支えになったことも、想像できます。私の母は、そんな祖母の意思をしっかり受け継ぎ、私たちにも伝えてくれているのです。

この話を聞いたのは私が学生の頃でした。それからはずっと、結婚後も家庭の通帳とは別に、自分用に定期で貯蓄を続けています。このお金は、私自身が自立するために、そして将来のために必要とするお金です。

また保険に入るときも、オンラインではなく窓口に行って相談をしながらでないと気がすみませんでした。家の購入を検討したときも、頭金と月の返済額、変動金利・固定金利、さまざまなパターンをいくつもシミュレーション。夫や不動産会社の人に任せっきりにすることなく、よく話し合い、現実的で無理のない予算組みにゆきつきました。子どもの習い事も、いくらまでかけられるかをシビアに判断して決めてきました。そしてもちろん、こうした私の考えは子どもに伝えています。

▲サンタさんにお願いするプレゼントも値段と吟味した昨年のクリスマス。子どもの年齢に合わせて、お金の話題をどのように伝えるか、考えていこうと思っています。

いざというとき、あわてないために「自分のお金」を

男性が結婚をためらう理由として、「結婚資金が足りない」「結婚後の生計が不安」というお金の面が大きいという話を聞いたことがあります。また、パートナーとお金の話をしづらいと思っている人はとても多いようです。でも今、ますます変化する情勢を見ながら、どんな生活をするか、どんな家族をつくっていくか、仕事をどうするか、お金をからめながら考えることを避けて通ることはできません(収入や貯蓄額すべてを開示する必要はなくていいと思っています)。

何かあったらではなく、早い段階から、パートナーとお互いのお金を含めた将来設計を話し合うことができたら。もっと家庭内のジェンダーもフェアなものになっていくのではないでしょうか。

また、パートナーと生活やお金を共有していても、いつどんな理由で自立するときがやってくるか、わかりません。人生や生活に変化があっても、あわてずに対応できるよう、小さいときから考える習慣をつけておくことは、自分を守るためにとても大事なことではないでしょうか。

それにしても、性教育についてもお金についても、現状はどうしても家庭で教えなければならないので、家庭の負担が増える一方ですよね。学校や住んでいるコミュニティ、会社や友人関係などで、お金について考える機会が、もっと増えてくれたらいいなと思っています。

モデル牧野紗弥の夫婦生活ホントのところバックナンバー

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モデル

牧野紗弥

愛知県出身。小学館『Domani』を始め、数々のファッション誌で人気モデルとして抜群のセンスを発揮しながら、多方面で活躍中。キャンプやスキー、シュノーケリングなど、季節に合わせたイベントを企画し、3人の子供とアクティブに楽しむ一面も。今年は登山に挑戦する予定。自身の育児の経験や周囲の女性との交流の中で、どうしても女性の負担が大きくなってしまう状況について考えを深めつつ、家庭におけるジェンダー意識の改革のため、身を持って夫婦の在り方を模索中。

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