【夜】時間を味方につけて、夕食もストレスなく楽しもう
仕事を終えてクタクタになって帰宅…。夕食は、その日を締めくくる癒しの時間! せっかくの食事を心置きなく楽しめるように、「食べる時間帯」を味方につけましょう。
夕食のタイムリミットは「朝食から12時間以内」
代謝を高める成長ホルモンは、深い眠りのときに分泌されます。日々の安眠は肥満予防にも不可欠ということ。寝る直前に食事をすると、消化器官が動いているなかで眠りにつくことになり、睡眠の質が下がってしまいます。そのため、夕食は朝食から12時間以内、寝る2〜3時間前までに済ませるのが理想的。脂肪の合成を促すBMAL1が活性化する22時以降の食事は、避けておきたいところです。
救世主になる夜食は「低脂肪ヨーグルト」
ところが、お腹が空いて眠れず、安眠どころではない夜もありますよね。そんなときは、夜食に低脂肪のヨーグルトを。ヨーグルトに豊富なカルシウムは夜の時間帯のほうが吸収率が高まります。夜食を利用して、上手に補いましょう! 骨の合成に必要なビタミンDも、日頃から積極的に摂取するのがおすすめです。
「日本人は深刻なカルシウム不足で、特に女性は閉経後の骨量の低下に備えて、毎日コツコツ補給したいところ。カルシウムは乳製品に豊富ですが、飽和脂肪酸を摂りすぎないよう、低脂肪のヨーグルトを」(道江先生)
おすすめの食べ物は?【朝昼晩】の太らない食べ方
【朝】糖質とタンパク質を食べる
管理栄養士・健康運動指導士の小島さん曰く、朝必ず摂りたいのは「糖質」と「タンパク質」だそう。
糖質は血糖値を上げ、タンパク質は体温や代謝をアップさせるのだとか。これを朝に食べることで、丸一日代謝が良くなるのだそうです。
「時間がない日や食欲のない日は手軽に食べられる納豆ごはんや卵かけごはんだけでもOK。ごはんで糖質、納豆や卵のたんぱく質で体内時計のスイッチが入ります。ただ、昼食までにお腹が空きすぎないよう朝食はある程度の量が必要。余裕がある日は旬野菜が入ったお味噌汁をプラスして」(小島さん)
ちなみスムージーだけ、ヨーグルトだけ、フルーツだけ、のような単品食いや、手軽に食べられるシリアルを朝食にするのはおすすめしないそう。
「きちんと食事をとったうえでスムージーを飲むのならよいのですが、スムージーだけでは栄養素もエネルギーも足りません。さらに、冷たいスムージーは体を冷やしてしまうため代謝もダウン。その結果、便秘になりお腹ポッコリ、という人も多い。スムージーを飲む場合、常温のフルーツを使い、しょうがなどを入れるとなお◎」(小島さん)
「朝はヨーグルトだけ、という女性もいますが、乳酸菌やカルシウムは普段の食事のベースがあってこそ働くもの。ヨーグルトだけでは完全とはいえません。また、乳製品は思いのほか脂肪分が多く高カロリー。悪玉コレステロールを増やす飽和脂肪酸も多いので、低脂肪や無脂肪を選んで」(小島さん)
「フルーツでとれるのは、ビタミンや食物繊維、カリウムなど。朝食のデザートとして食べるなら◎。フルーツだけで朝食代わりにするのはNGです。ちなみに、フルーツに含まれるショ糖や果糖は体への吸収が速いので、あまり活動しない夜に食べるとお腹に脂肪がつきやすくなります」(小島さん)
「シリアルは牛乳をかけても糖質もたんぱく質も足りません。また、砂糖たっぷりのものも多く、急激に血糖値を上げ、脂肪がつきやすかったり食後に眠くなることも。食べるときは原材料と栄養表示を確認し、砂糖無添加で脂質が少ないものにフルーツを加えましょう」(小島さん)
【昼】できるだけ栄養をとる
お昼は代謝がよく太りにくい時間帯なのだそう。ここでしっかり栄養や量をとっておくことが大切だと、小島さんは言います。
「仕事が忙しく軽く済ませるという人も多いけれど、昼はいちばんエネルギーを消費する時間帯。夕食まで仕事に集中したりと活動的に過ごすエネルギーをキープするため、しっかり量をとることが重要。食べたものが脂肪になりにくいときなので、カロリーは気にせず、食べたいものを食べてOK。また、必要な栄養素が吸収されやすいのも昼。定食など、多くの種類の食材を使った、バランスのとれたメニューを食べることがマスト。」(小島さん)
逆に推奨しない食べ方は、「サラダだけ」の食事や「糖質中心の単品メニュー」だそう。
「糖質は体に貯えられる量に限りがあるため、食事のたびに補給が必要。野菜中心の食生活をすると確かに一時的に体重は落ちるかもしれませんが、筋肉が減ってお腹に脂肪がたまりやすく、ボディラインもたるんで老けた印象になってしまいます。リバウンドしやすく、増えたぶんの体重は脂肪になって返ってくるという残念な結果に…」(小島さん)
「麺類をはじめとした糖質中心の単品メニューだと早食いになってしまったり、午後眠くなりやすかったりするので気をつけて。パスタ単品のメニューはおすすめできないけれど、選ぶならほぼパスタだけのペペロンチーノより、多くの食材を使っているミートソースを」(小島さん)
【夜】食物繊維豊富なメニュー中心に
夕食の理想は、「血糖値を急激に上げず、脂肪がつきにくい食品」。主菜は肉よりも魚や大豆製品を選ぶ、食物繊維もしっかりとることを心がけるべきだそう。
お肌や筋肉のためにタンパク質もとりたいところですが、夜に高脂肪のステーキやハンバーグを食べるのは控えた方がいいそう。
「確かにお肌や筋肉のためにたんぱく質は必要ですが、夜は高脂肪のステーキやハンバーグ、しょうが焼きなどは控えるのが正解。肉なら夜は脂肪に変わりにくい豚ヒレ肉や牛モモ肉、鶏ムネ肉などを選びましょう。高脂肪の生クリームやチーズなども避けたい食品です。脂分の多いお肉を食べたいときは次の日のランチの楽しみにしては?」(小島さん)
「肉の脂は代謝を悪くしますが、魚の脂はむしろ代謝をアップしてくれます。そのまま食べられるお刺身は調理の油も必要なくてイチ推し。ただ、調理にバターやチーズを使ってしまうと高脂肪に。野菜と一緒に煮るだけで一品完成する魚の缶詰も時短に便利です」(小島さん)
■食材を【食べる順番】も意識して!
食物繊維が豊富な食材から食べる
血糖値の急激な上昇を抑えるために、野菜など食物繊維が多く含まれる食材から食べるのがおすすめ。ただし、レタスやキャベツなどのサラダ野菜には、食物繊維はあまり多く含まれていません。オクラやブロッコリー、キノコ類や海藻類を先に選んで食べて。
【お菓子】にも太らない食べ方がある
■1日の摂取カロリーの1割を目安に
管理栄養士・健康運動指導士の小島さん曰く、時間さえ決めればおやつを無理に我慢しなくてもいいとは言え、食べる「量」は1日の摂取カロリーの1割が目安なのだそう。
また、ヘルシーだと思っておやつに選んでいるドライフルーツやナッツには注意するべきだと言います。
「ドライフルーツもナッツもヘルシーだからとおやつにしている人も多いでしょう。確かにナッツは植物性の油で血糖値を上げない、ドライフルーツは食物繊維が豊富、とメリットもあります。ただ、それぞれ、脂質、糖質が多くカロリーも高いので要注意。」(小島さん)
ちなみに飲み物は、おやつでカロリーをとる分ノンカロリーのものを選ぶのがおすすめだそうです。
■カロリーゼロ食品は避けて
小腹が空いたからといって、カロリーゼロ食品に手を出すのは避けた方がいいのだとか。
「お腹が空いているということは、栄養素が足りていない状態ということ。カロリーゼロの食品には、栄養素はほとんど含まれていないものも多く、空腹は紛らわせても体が飢餓状態であることには変わりありません。そうすると体が省エネモードになって、体がダルくなり代謝もダウン。エネルギー消費も少なくなってしまいます」(小島さん)
小腹が空いたならお菓子などで紛らわせるのではなく、思い切って栄養のあるものを食べてしまった方が、長い目で見ると痩せやすい体作りができるということですね!
■どうしてもお菓子が食べたい…そんなときはどうする?
4男1女の子育てをしながら、20kgのダイエットに成功! しかも、ジムにもエステにも通わず、自力でやり遂げたというから驚きです。そんな令和のダイエット母さん・にーよんさんに聞いてみると…
どうしても甘いものが食べたくなったら、「煮豆やさつまいも」を食べる!
「たんぱく質を補給すると、意外と甘いもの欲が収まります。たとえば、スーパーで手軽に購入できる、きんとき豆の甘煮パック。糖分は高いですが、脂質が低く、たんぱく質と食物繊維を摂れるのがポイントです。業務スーパーで売っている天ぷら用さつまいももおすすめ。電子レンジでチンするだけで食べられますし、空腹を紛らわすこともできます。ダイエットで不足しがちな糖質や食物繊維を補うこともできる超優秀おやつです」