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2024.03.16

「滅相もない」はどんな意味? 使い方や「とんでもない」などの類語を解説

上司に使うときは「滅相もないことでございます」

「滅相もない」を上司に用いるときは、「滅相もないことでございます」と言い換えると良いでしょう。「滅相もない」は敬語表現ではないため、知らずに使ってしまうと「失礼だ」と指摘されてしまうことも。

「滅相もないことでございます」と丁寧に伝えることで、よりへりくだって謙遜する気持ちを伝えられますよ。かしこまった場面で用いるのに相応しい表現なので、目上の相手にもいい印象を与えられるようになりますよ。

「滅相もございません」は間違った使い方?

まれに「滅相もございません」と使っている場面を見ますが、これは間違いと捉える方も多いです。文化庁の見解では問題ない敬語表現とされていますが、敬語と認めていない人もいるため、使わないほうが無難かもしれません。

丁寧に伝えたいのであれば、前述の「滅相もないことでございます」を用いましょう。「滅相もない」に丁寧語である「ございます」を加えることで、敬意を表せます。

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「滅相もない」の類語

ここからは、「滅相もない」の類語を5つ紹介します。他の謙遜や否定の表現を覚えて、場面に合わせて使い分けてみてくださいね。

強く否定する表現「とんでもない」

「滅相もない」と変わらない使い方ができる「とんでもない」。より強い否定のニュアンスがあります。ビジネスシーンでもよく出てくる単語です。

使い方としては、「〇〇さんは、仕事が丁寧で助かるよ」と上司に言われた際に、「お褒めの言葉、嬉しいことです。とんでもないことでございます」と謙遜する場合に使えます。

注意点は、目上の人と会話するときに「とんでもない」を単体では使わないこと。目上の人に用いるときには「とんでもないことでございます」と丁寧に言ってみると良いですね。「とんでもない」は、比較的フラットな関係性のときに使う傾向があります。

否定する女性

(c) Adobe Stock

驚きが混じる表現「思いがけない」

驚きが混じっている表現は、「思いがけない」がふさわしいでしょう。予想外のことが起こったときに使うことができます。

例えば、「〇〇さんいつもありがとう」と言われたときに、「思いがけない言葉をありがとうございます。とても嬉しいです。」と返答するとよいでしょう。

ただし「思いがけない」は、ビジネスシーンではあまり出てくる言葉ではありません。砕けた言い方になるため、目上の人に使うのは避けるようにしてください。同僚や部下と話すときに使うことがおすすめです。

謙虚な表現「恐れ入ります」

謙虚な表現をしたいときに使えます。「恐れ入ります」は、相手の行動に身がすくむような気持ちになるという意味。そのため、身をすくませるくらい謙虚な気持ちになっていることを、ひと言で伝えられる効果があるのです。

例えば、「〇〇さんの企画書、先方からOKもらえたよ! ありがとう」と言われた際に、「恐れ入ります。これも先輩が指導してくださったおかげです」と伝えましょう。謙虚に感謝していることが伝わります。

「恐れ入ります」は、フォーマルなシーンでも活用できる単語です。謙虚な気持ちを伝えたいときには、積極的に用いてみましょう。

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感謝を伝える表現「お気遣いありがとうございます」

感謝を伝えるときには、「お気遣いありがとうございます」を使うことができます。目上の人からの言葉に対して、気遣いをしてくれたことに感謝する気持ちを伝えられますよ。謙遜の気持ちも込められているため、相手に気持ちよく受け取ってもらえるでしょう。

使い方としては「いつも仕事ご苦労様! 助かってるよ」と言われたときに、「お気遣いありがとうございます。今後も精進いたします」と返すことができますね。

「お気遣いありがとうございます」は、目上の人に使うのが基本です。同僚や部下には「ありがとう」と素直に伝えるといいでしょう。

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謙遜をする表現「恐縮です」

謙遜の気持ちを表したいときには、「恐縮です」を使いましょう。相手からのご厚意などを受け取るときに使うとスマートです。また「恐れ入ります」も恐縮する意味があるため、同じニュアンスで使えます。

使い方としては「〇〇さんの仕事ぶりを課長が褒めてたよ」という言葉に対して、「お褒めの言葉ありがとうございます。大変恐縮です」と用いてみましょう。

「恐縮です」は自分を下げて使うため、目上の人に使うのにふさわしい単語です。また、もっと謙遜の気持ちを伝えたい場合には、「恐縮でございます」と表現するとより丁寧な印象を与えられるでしょう。

カジュアルな関係性・間柄で使うと違和感も

「滅相もない」は、仏語に由来する言葉ということもあり、やや古めかしい表現でもあります。ビジネスシーンでは、目上の人に褒められた時などに謙遜する形で用いると、丁寧な印象を与えられますが、その一方でカジュアルな場面では仰々しく感じられることも。

例えば、同僚に「〇〇さんって仕事が早いね!」などと褒められた時に、「滅相もありません」というのは違和感を持ちますよね…。

また、友人同士での会話においては、わざとかしこまった言葉を使って笑いをとることはあるかもしれませんが、基本的には使われることはないでしょう。ある程度親しい間柄にも関わらず、堅苦しい表現を使うと、かえって嫌味になってしまうこともあるため、TPOをわきまえて使い分けてみてくださいね。

最後に

「滅相もない」は、思いがけないことを言われた時に、丁寧に否定することができる言葉です。丁寧な言葉である反面、やや仰々しさを感じさせる言葉でもあるため、類語である「とんでもありません」や「恐れ入ります」などをうまく使い分けてみると自然に返事をすることができますよ。ビジネスシーンでの会話で使えるフレーズの1つとして覚えてみてくださいね。

TOP画像/(c) Adobe Stock

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