「またの機会がございましたら、どうぞよろしくお願いいたします」
これは、何かを断る時に使う「結びの言葉」です。「今回は見送りますが、また声をかけてくださいね」というニュアンスがあります。
ただ単に相手の提案などを断るだけではなく、最後の締めくくりにこのような「結びの言葉」を使うと、次のビジネスへと繋がる可能性を残すことができます。
「何かと不自由な状態ではありますが、どうかお気をつけてお過ごしください」
感染症や災害などで相手を気遣う「結びの言葉」です。コロナ禍においても使うことができるでしょう。
相手の健康や幸せを祈る結びの言葉
手紙やメールの締めとして、体調を気遣ったり、幸せを願いたいときに使える表現をご紹介します。相手に対する思いやりの気持ちを伝えるフレーズで締めることで、堅い内容の本文も和らげる効果があります。
《例文》
・時節柄くれぐれも体調を崩されませぬようご自愛ください
・何とぞご自愛専一になさってください
・風邪など召されませぬようご留意ください
・実り多き一年になりますようにお祈りしております
・末筆ながら皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます
・末永いご健勝とご多幸を心よりお祈り申し上げます
相手の活躍を祈る結びの言葉
相手の活躍を祈る結びの言葉は、ビジネスシーンでよく使われます。目上の人に使う場合は、「申し上げます」などより丁寧な表現を心がけると良いでしょう。
《例文》
・一層のご活躍を祈念いたしております
・末筆ながらますますのご発展をお祈り申し上げます
・末永いご繁栄と貴社の一層のご躍進をお祈り申し上げます
・ますますのご飛躍を願っております
・ご健闘をお祈りしております
・さらなるご成功をお祈り申し上げます
返信を求める場合の結びの言葉
返事をもらいたい場合には、結びの言葉で言い添えておくと良いでしょう。期日がある場合には強制的な印象を持たれないよう、「恐れ入りますが」「幸いです」などクッション言葉を使って柔らかい表現にしましょう。
《例文》
・ご返事お待ち申しあげております
・ご多忙と拝察いたしますが、ご返事を賜りますようお願い申し上げます
・折り返しご一報賜りたくお願い申し上げます
・恐縮ではございますが、何分の御回答をお願いいたします。
・恐れ入りますが、〇月〇日までにご回答いただきますようお願いいたします
・ご確認のうえ、〇月〇日までにご返信を頂戴できれば幸いです
英語表現とは?
英語表現での「結びの言葉」の文例をいくつかご紹介します。
「If you have any questions, please free to email us.」
(質問がございましたら、遠慮なくメールしてください)
「Please check it.」
(確認のほどお願いいたします)
「Thank you for your attention.」
(以上よろしくお願いいたします)
また、英文の最後によく見られる「Sincerely yours」や「Sincerely」は、日本語の「敬具」のように使われる単語です。言葉の後ろにカンマ(,)を付けて、自分の名前を加えるのが一般的です。
最後に
手紙の冒頭には「時候の挨拶」を述べることが一般的ですが、あわせて「結びの言葉」も必要です。また、ビジネスメールでは、メールの内容にあわせて「結びの言葉」を選ぶようにしましょう。状況に応じた「結びの言葉」を自然に使いこなせると、ビジネスマナーの基本ができている人という評価が得られることと思いますよ。
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