部下を他者に紹介する場面
「不束者ですが」は、自分だけでなく身内をへりくだって表わす言葉です。そのため、部下を目上の人に紹介するときにも使用できます。取引先との初対面の挨拶や、部下を他部署へ配属する際などに用いるとよいでしょう。
例文:
・不束者な部下ですが、どうぞよろしくお願いいたします。
・不束者な部下ではございますが、ご指導のほどよろしくお願いいたします。
【目次】
「不束者ですが」5つの類義語
「不束者ですが」には、「若輩者ではありますが」「未熟者ですが」「至らない点が多いですが」「半人前ですが」「不調法者ですが」といった5つの類義語があります。それぞれの意味と例文を覚えながら、言葉のバリエーションを増やしていきましょう。
「若輩者ではありますが」
「若輩者(じゃくはいもの)」は、年齢が若い人を指すだけでなく「未熟者」という意味を持つ言葉です。「若輩者ではありますが」は、「不束者ですが」のように自分を未熟者としてへりくだった表現になります。「経験が少なく、能力が不足している人」というニュアンスで以下のように使用します。
例文:
・まだまだ若輩者ではございますが、お力添えのほどよろしくお願いいたします。
・若輩者ではありますが、一日も早く仕事を覚え、お力になれるよう精進してまいります。
「未熟者ですが」
「未熟者」は、文字のとおり未熟である様子を指します。「技能が身に付いていない」という意味合いを含む言葉です。そのため、「未熟者ですが」は経験の浅い若手社員や新人が挨拶をするシーンに適しています。
例文:
・未熟者ではございますが、ご指導を賜りますようお願い申し上げます。
・まだまだ未熟者のため、ご迷惑をおかけすることもあるかと存じますが、何卒よろしくお願いいたします。
「至らない点が多いですが」
「至らない点」とは、十分に配慮が行きわたっていない部分を指す言葉です。注意不足や監督不足の意味合いも含まれています。
「至らない点」に「ですが」と続く「至らない点が多いですが」は、「未熟な部分も多い私ですが」という意味合いで用いられます。新人の挨拶や結婚式のスピーチなどでも使用されるフレーズです。
例文:
・不慣れなことが多く至らぬ点もあるかと存じますが、どうぞよろしくお願いいたします。
・まだまだ至らぬ点の多い私たちではございますが、今後ともよろしくお願いいたします。
「半人前ですが」
「半人前」には、「一人前の半分の働き」「未熟」といった意味があります。一人前にはなっていない状態を表す言葉です。「学びの途中である」と、自分を謙遜して使用することの多い表現です。
例文:
・半人前ではございますが、お役に立てるよう精一杯努めさせていただきます。
・まだまだ半人前ですが、お力になれればと存じます。
「不調法者ですが」
「不調法」は「ぶちょうほう」と読みます。「行き届かず手際の悪いこと」を意味する言葉です。「不調法者」とは、細かいことに気付かず配慮が行き届かない人を示します。「不調法者ですが」とへりくだることで、「自信はありませんが」と相手に伝えることができます。
例文:
・不調法者ですが、どうぞよろしくお願いいたします。