【目次】
・「お疲れ様です」の意味や注意点とは?
・使い方を例文でチェック
・類語や言い換え表現とは?
・英語表現とは?
・最後に
「お疲れ様です」の意味や注意点とは?
まずは、「お疲れ様です」についてよく知る所から始めましょう。「お疲れ様です」の意味を探っていきます。
意味
「お疲れ様です」は、一つの言葉ではありません。【御疲れ様】に、【です】が接続されています。【御疲れ様】は、名詞・形容動詞で、相手の労苦をねぎらう意味で用いる言葉。職場では、先に帰る人へのあいさつにも使われます。
ビジネス等で使う時の注意点
「お疲れ様」は使う相手に注意が必要。同僚、目上の方に対して使います。目上の方から目下の者に対して声をかけるときには、「ご苦労様」を使用します。慣例として、上記の様に使用されることが多いので「お疲れ様です」の形であれば、目上の方に使用しても問題ありません。
使い方を例文でチェック
「お疲れ様」が同僚、目上の人に対して使えることが分かりました。では、どのように使用すればよいのでしょうか? 例文を覚えておくと、いざという時に役に立つと思います。
「お疲れ様」の使用例を挙げていきます。
1:「皆さん、お疲れ様です」
「お疲れ様です」は、挨拶の代わりに使われることが多いのではないでしょうか。皆さんも、職場に「お疲れ様です」と言いながら入っていきませんか? 「お疲れ様です」は、「こんにちは」「失礼します」と同じような意味合いをもって使われることがあります。
ちなみに、仕事終わりには「お疲れ様でした」が一般的です。平成17年の文化庁の「国語に関する世論調査」によると、相手が自分より職階が上の人にかける言葉として、およそ7割の人が「お疲れ様でした」を選んでいます。
2:「本日は、お疲れ様でございました」
「お疲れ様です」では、少しカジュアルに感じる相手に使用することが多いのではないでしょうか? 相手は、直接の上司よりもっと上の方や取引先の方といったイメージ。「お疲れ様でございました」は、大層過ぎない? 二重敬語ではない? と思われるかもしれませんが、言葉の成り立ちから二重敬語ではなく、「お疲れ様でございます」を過去形にした表現になるので、使用しても問題ありません。
3:「係長、お疲れ様です」
メールの冒頭、このような書き出しをよくしますね。上司や目上の方が相手なら、この使い方もOKです。ここで気を付けないといけないのは、社外の方へのメールです。同じように「お疲れ様です」を使ってしまうと失礼に当たります。「お世話になります」や「お世話になっています」を使用したほうがよいでしょう。
類語や言い換え表現とは?
「お疲れ様です」には、同じようなニュアンスの表現があります。こちらも一緒に使い方を知っておくと、便利でしょう。
1:「大変でしたね」
苦労を同じようにねぎらう言葉として、「大変でしたね」は使えます。大きなプロジェクトがひと段落した時など、上司に「大変でしたね」という言葉をかけてもよいですね。
2:「お先に失礼します」
上司より先に退社する場合に、「お先に失礼します」と声をかけて帰るとよいでしょう。もちろん、「お疲れ様でした」でもよいのですが、言葉のバリエーションを持つとコミュニケーションを取りやすくなりますね。
3:「ご苦労様」
冒頭でも触れましたが、「お疲れ様です」と基本的な使われ方は同じです。意味は、他人に仕事を依頼したときなどに、その苦労をねぎらっていう言葉。
使ってよい対象が違うので、注意しましょう。「ご苦労様」は、上司が部下に向かって使う言葉です。「お疲れ様です」と同じく、相手をねぎらうことに変わりありません。また、あいさつとしても使われています。
英語表現とは?
「お疲れ様です」を英語で表現するとどうなるかを見ていきましょう。「お疲れ様」を辞書検索してみましたが、一語で表せられる言葉はありませんでした。「お疲れ様」に似たような使い方をご紹介します。
1:You did good today.
「今日は頑張ったね」という「ねぎらい」の気持ちを表した表現が、「お疲れ様です」に近いのではないでしょうか。
2:How’s everything?
「調子はどう? 」という、「あいさつ」を表す表現に近いものです。その日に初めて会ったときに、この言葉を使います。
3:Take care
英語メールの中で「お疲れ様です」に似た表現を使う場合、この一文が一番近いような気がします。英語の決まり文句の一つという点でも、「お疲れ様です」と同じ使われ方をしていると思います。英語を使う人はメールの締めくくりとして、この「take care」をよく使用します。
最後に
「お疲れ様です」について視点を変えて考えてみました。この文章を読む前と後では、「お疲れ様です」に対する考え方は変わりましたでしょうか? 何も意識せずに使用していたはずの「お疲れ様です」ですが、気づかないうちに、「ねぎらい」「あいさつ」そのほか、様々に使い分けていたのですね。
「お疲れ様です」マスターに一歩近づける自信は持てましたか? 後は、どんどん使ってみてください。「習うより慣れろ」です。様々なシーンで、色々な「お疲れ様です」がスラスラと出てくるように、一緒に頑張りましょう!
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