■「ある」「いる」の意味で使う場合
「いらっしゃる」を補助動詞「ある」「いる」の尊敬語として使う例文は、以下の通りです。
・お客様は大変喜んでいらっしゃいました。
・いつもお美しくていらっしゃる。
・あそこに座っていらっしゃるのが先生です。
・いつまでもお元気でいらっしゃいますね。
形容詞の連用形に接続助詞「て」を添えた形、もしくは形容動詞の連用形に添えて使います。
「いらっしゃる」の類語
「いらっしゃる」には類語もあり、文脈から誤解を受けやすい場合は類語を使うのもよいでしょう。「行く」の意味での類語表現は「行かれる」「おいでになる」があり、「来る」では「おいでになる」「お見えになる」「お越しになる」があげられます。「居る」の意味での類語は「おいでになる」「おられる」です。
ここでは、「おいでになる」と「お越しになる」について紹介します。
■おいでになる
「おいでになる」は「行く」「来る」「居る」の意味すべての類語になります。「いらっしゃる」よりも敬う意味合いが強く、より敬意を表したいときなどに使われる言葉です。例文を紹介しましょう。
・お客様はまもなくこちらへおいでになります。
・発表会にはもうおいでになりましたか?
・社長は本日、会社においでになります。
■お越しになる
「お越しになる」は「行く」の意味にも使いますが、「来る」の意味で使うケースが多くなります。「いらっしゃる」よりも来ることがわかりやすく、来てもらうということを強調する表現にもなるでしょう。例文を紹介します。
・披露宴は11時から始まりますので、ぜひ皆様でお越しください。
・本日はお寒いなか、お越しくださいましてありがとうございます。
・明日まで展示しておりますので、ぜひお越しくださいませ。
「いらっしゃる」は意味を正確に読み取ろう
「いらっしゃる」はいくつもの意味を持つ尊敬語です。他の意味と勘違いしないために、文脈で読み取らなければなりません。「いらっしゃる」を使う場合も誤解されないよう、目的となる言葉を添えることが大切です。類語表現もさまざまあるため、場面ごとに使い分けてみてください。「いらっしゃる」の使い方を把握し、ビジネスシーンで正しく使いましょう。
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