「お送りいたしますので、ご確認をお願いいたします」
頼まれたものを送るときに一言添えたり、事前に連絡やメールをする際に使えます。「送ります」より丁寧な表現なので、取引先に対しても使用可能ですよ。
例文
・カタログをお送りいたしますので、ご確認をお願いいたします
・データをお送りいたしますので、ご確認をお願いいたします
・修正が完了いたしましたので、改訂版のデータをお送りいたします。ご確認のほど、よろしくお願い申し上げます。
「見積書をお送りいたしますので、ご査収ください」
相手に見積書を送るケースでの例文です。「ご査収」は「送付したものの内容を確認してください」というニュアンスの言葉。話し言葉というよりも、メールなどの文書での使用に適しているでしょう。
例文
・見積書をお送りいたしますので、ご査収ください
・契約書の控えをお送りいたしますので、ご査収ください
・新商品のパンフレットをお送りいたしますので、ご査収ください
「車でお送りいたします」
上記二つは〝物〟を「お送りいたします」という例文でしたが、この言い回しは〝人〟に対しても使えます。「送る」相手を立てていることから、ビジネスシーンにも使用可能です。
例文
・会社まで、車でお送りいたします
・最寄りの駅まで、タクシーを呼んでお送りいたしますので少々お待ちください。
「同行して、お送りいたします」
相手の不便を察し、その手助けとして「部屋まで同行して案内する、あるいは荷物を運ぶ手伝いをしながら送っていく」 という意味でも「お送りいたします」を使うことができます。
例文
・お手荷物がございますので、出口まで私が責任を持ってお送りいたします。
・お忘れ物の手続きが終わりましたら、入口までスタッフがお送りいたしますので、ご安心ください。
類語や⾔い換え表現
次に「お送りいたします」の言い換え表現にはどのようなものがあるのか、一緒に見ていきましょう。
「発送いたします」
「発送」の意味は、「荷物や郵便物などを送り出すこと」。前述のとおり、「する」の謙譲語「いたします」をつけて敬語にしています。
例文
・弊社の商品を発送いたします
「送付いたします」
「送付」は名詞で、意味は「送り届けること。送りわたすこと」。「いたします」は、「する」の謙譲語なので、正しい敬語表現といえます。口頭で使われるよりも、メールなどでよく使用されますね。
例文
・必要なもの一式を送付いたします

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英語表現とは?
英語で「お送りします」を表現するには、「送る」という意味の「send」を使うとよいでしょう。また、「添付」という意味の「attach」も同じような使い方ができます。
I will send ~
「~を送ります」という意味。「送ります」は、まだ送られていないという意が含まれるため、未来形である「will」を使用しています。
例文
・I will send you an e-mail tomorrow(明日、メールをお送りします)
I will attach ~
「~を添付します」という意味。「添付します」も、この先のことを示しているので、未来形の「will」を使用します。
例文
・I will attach the invoice to this email.(本メールに請求書を添付してお送りします)
よくある質問
「お送りいたします」という言い回しについて、ビジネスシーンでよくある質問とその回答をご紹介します。
Q. 「送ります」敬語の敬語表現は?
「送ります」のより丁寧な敬語表現は、「お送りします」 や 「お送りいたします」 です。これらは、自分の行為を謙遜し、相手に対して敬意を示す際に使います。
Q. 「お送りします」と「お送りいたします」の違いは?
どちらも正しい敬語ですが、「いたします」が丁重語であるため「お送りいたします」 のほうがより丁寧な印象を与えます。状況や相手に応じて使い分けましょう。
Q. 「いたします」と「致します」は、どちらが正しい?
補助動詞として使う場合は「いたします」とひらがなで表記するのが正解です。「致します」は、「する」が動詞として使われる際に用います。
最後に
- 「お送りいたします」は、自分の行為を謙遜し、相手への敬意を示す正しい敬語表現
- 「お送りいたします」は「送る」に「お」を付けた謙譲語と「いたします」という丁重語から成り立っている
- ビジネスシーンで「送らせていただきます」を適切に使うためには、相手に送付の許可をもらうほか、送ることで自分が恩恵を受ける必要がある
今回は「お送りいたします」について解説しました。自分の行為に対して「お」をつけているため、少し違和感がある方もいらっしゃるかもしれませんが、「お送りいたします」は正しい敬語表現ですので、ビジネスシーンでも問題なく使用できます。これからは、自信をもって「お送りいたします」を使ってみてくださいね。
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Domani編集部
Domaniは1997年に小学館から創刊された30代・40代キャリア女性に向けたファッション雑誌。タイトルはイタリア語で「明日」を意味し、同じくイタリア語で「今日」を表す姉妹誌『Oggi』とともに働く女性を応援するコンテンツを発信している。現在 Domaniはデジタルメディアに特化し、「働くママ」に向けた「明日」も楽しむライフスタイルをWEBサイトとSNSで展開。働く自分、家族と過ごす自分、その境目がないほどに忙しい毎日を送るワーキングマザーたちが、効率良くおしゃれも美容も仕事も楽しみ、子供との時間をハッピーに過ごすための多様な情報を、発信力のある個性豊かな人気ママモデルや読者モデル、ファッションのみならずライフスタイルやビジネス・デジタルスキルにも関心が高いエディターたちを通して発信中。
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