洗濯機の種類
洗濯機の種類は大きく三つに分けられます。洗濯機の購入を検討している人は、それぞれの特徴や違いをチェックしておきましょう。
リーズナブルな縦型洗濯機
縦型洗濯機は、洗濯槽の底面にある羽を回転させて水流を起こし、衣類をこすり合わせながら洗います。高性能かつリーズナブルな価格で、初期費用を抑えたい人におすすめです。ドラム式と比べて水量が多く、頑固な汚れも落ちやすいことが特徴として挙げられます。
本体サイズは比較的コンパクトで、フタの位置が上にあるため置き場所にも困らないでしょう。また、節水しながら洗えるタイプや乾燥機能が付いているものもあり、幅広い種類の中からニーズに合ったものを選べることも魅力です。
省エネに優れたドラム式洗濯機
ドラム式洗濯機は、ドラム自体が回転することで衣類を上から下にたたきつけるように洗う仕組みです。使用する水量が少なく、水道代の節約にもつながります。
また、最大の特徴は乾燥機能に優れていることです。縦型洗濯機にも乾燥機能付きのものはありますが、補助的であったりひと手間加えたりする必要があります。一方、ドラム式は衣類を大きく動かすため、短時間でムラなく乾かせることが魅力です。高機能な分、縦型に比べて高価なところがデメリットですが、長い目で見ればランニングコストを抑えられます。
【ドラム式洗濯機】おすすめ3選|メリットと選ぶポイント|Domani
洗浄力に秀でた二層式洗濯機
洗濯槽と脱水槽が分かれているタイプが、二層式洗濯機です。現在ではあまり見かけませんが、縦型洗濯機やドラム式洗濯機が登場するまでは主流のタイプでした。
モーターの回転が伝わりやすいため洗浄力に優れ、サッカーや野球のユニフォームのような泥汚れも、しっかり落とせることが特徴です。脱水時に洗濯物を移し替える手間はあるものの、衣類が汚れる機会が多い場合は、一台あると助かる存在といえます。
洗濯機選びのポイント
最新式の洗濯機は機能が多く、何を重視すればよいのか分からなくなってしまいがちです。洗濯機選びに失敗しないためにも、どんな点を重視して選べばよいのか見ていきましょう。
家族の人数に合った容量
洗濯物の量は、家族の人数によって変わります。洗濯物を詰め込み過ぎると、汚れが落ちなかったりモーターに負荷がかかったりするので注意しましょう。
基本的には人数に「1.5kg」を掛けた数字が、1日に出る洗濯物の目安になります。例えば、3人家族なら約4.5kg、4人家族なら約6kgの洗濯物が出る計算です。
シーツやカバーなどを洗う場合や、休日に洗濯物をまとめて洗う場合を考えると、+1kg程度の余裕を持たせておくことをおすすめします。3~5人家族なら7~10kg、6人以上の家族なら10kg以上の容量があれば安心できるでしょう。
静音性もチェック
集合住宅に住んでいる人や、夜間に洗濯機を回すことが多い人は、静音性にもこだわりましょう。洗濯機の運転音は決して小さなものではないため、近隣に迷惑を掛けてしまうこともあります。
高性能なモーターを使っているものほど静かですが、価格は高くなりがちです。周囲の環境や壁の厚さによっても生活音の聞こえ方は違いますが、運転音が40dB以下が望ましいでしょう。
また、縦型洗濯機であれば「インバーター式」がおすすめです。運転音を抑えられるだけでなく、消費電力も少なくなります。この他にも、静音モードやナイトモードが付いているものもあるのでチェックしてみましょう。
参考:【タテ型洗濯機】洗濯・脱水・乾燥時の騒音はどのくらいですか? – 洗濯機/衣類乾燥機 – Panasonic
ドアの開き方や洗濯槽の深さ
洗濯機は、置き場所に合っているものを選ぶことが基本です。洗濯機のドアを開いたときのスペースを確認していないと、全開にできず、使い勝手が悪くなってしまいます。
縦型の場合はドアが上に開くので、接触することはほとんどありません。ドラム式の場合は、間取りとの関係で左右のどちら側に開くかによって、使いやすさが変わることを押さえておきましょう。洗濯物の置き場所から洗濯機に投入し、中身を取り出すところまでをイメージし、スムーズに動けるものを選ぶことがおすすめです。
また、縦型の場合は洗濯槽が深過ぎると、奥にある洗濯物を取り出しにくくなります。洗濯機の本体が90cmくらいまでの高さであれば、ストレスを感じずに取り出せるでしょう。
お手入れのしやすさ
洗濯機を定期的に掃除すると、長く愛用でき、洗濯物もきれいに洗浄できます。特に、糸くずトレーやフィルターなどのお手入れは、こまめに行うことが必要です。
パーツを簡単に取り外せて丸洗いできるタイプを選ぶと、ラクに掃除ができます。洗濯槽の汚れを取り除ける機能もあると、より清潔に保てるでしょう。
「洗濯槽洗浄モード」があるものなら、洗濯機が自動でお手入れをしてくれます。洗濯槽に汚れやカビが付きにくい工夫が施されているタイプもおすすめです。
洗濯機は最低2ヶ月に1回は掃除を! 洗濯機用洗剤の種類と選び方、掃除の手順を解説|Domani
あると便利な機能もチェック
高性能な洗濯機は、数十万円の価格になることが珍しくありません。購入後に「あの機能が欲しかった…」と後悔をしないためにも、どんな機能があるのかチェックしておきましょう。
より手軽に洗濯したい人におすすめな、あると便利な機能を紹介します。
乾燥機能
乾燥機能の有無は、洗濯にかかる手間を減らしたい人にとって重要なポイントです。洗濯物を干す作業が省ければ、負担が少なくなるという人は多いでしょう。
天候を気にせず乾かせるため、梅雨の時期にも活躍します。乾燥方式は「ヒートポンプ式」「ヒーター式」の2種類。ヒートポンプ式はエアコンと同様の乾燥方式です。空気中の熱を利用するため衣類が傷みにくく、早く乾かせます。ただし、本体価格が高価なので、初期費用を抑えたい人にとっては購入しづらいこともあるでしょう。
一方、ヒーター式はドライヤーのような熱風のため、繊細な衣類は傷みやすいのがデメリットですが、比較的安価なことがメリットです。
洗剤や柔軟剤の自動投入機能
こまめに洗濯をする場合、洗剤や柔軟剤を自動で投入してくれる機能があると便利です。洗濯物の量に応じて必要な量を計測し、最適なタイミングで入れられます。洗濯のたびに洗剤ボトルを取り出す手間や、入れ過ぎたり少な過ぎたりする心配もありません。「常に適量」を投入できるので、無駄がないところも魅力です。
自動投入機能は多くのモデルに採用されており、自動から手動に切り替えられるものもあります。衣類の種類によって使用する洗剤や柔軟剤を変えたいときに便利です。
温水洗浄機能
温水洗浄機能付きの洗濯機なら、頑固な汚れが落ちやすくなります。洗濯をしても黄ばみや臭いが取れないと感じる場合は、温水洗浄を試してみましょう。
洗濯物に付着した皮脂汚れはぬるま湯で洗うと落ちやすい性質があり、さらに高温の温水で洗えば「臭いの原因になる菌」も残りません。水流を抑えた優しい洗い方でも汚れが落ちるので、おしゃれ着などを家で手軽に洗いたい場合にも役立つ機能です。
AI搭載でスマホ連携
近年は、AI機能が搭載された洗濯機が増えています。複数のセンサーの働きで洗濯物の種類を判別し、最適な洗い方を決めてくれる便利な機能です。
汚れがひどい衣類は二度洗いするなど、これまで人が判断していたことも、AI機能に任せられます。汚れが落ちず、洗濯に失敗したということがなくなるでしょう。
スマホアプリから操作できるので、外出先から帰宅時間に合わせて洗濯を開始したり、設定を変更したりもできて便利です。
縦型洗濯乾燥機のおすすめ
縦型洗濯機は幅広いラインアップとリーズナブルな価格が魅力です。コンパクトなサイズも多いので、置き場所にぴったり合うものが見つかりやすいでしょう。縦型洗濯乾燥機の中から、おすすめの商品を三つ紹介します。
ハンガーに掛けたまま乾燥可能「シャープ タテ型洗濯乾燥機 ES-PX8F」
洗濯槽の外側に付着した汚れや黒カビの侵入を防ぐ「穴なし槽」で、清潔を保てる洗濯機です。洗濯槽内はダイヤカット形状が施され、巻き上げるような強い水流で頑固な汚れもしっかり落とします。
衣類をつるした状態で乾燥できる「ハンガー乾燥」に対応しており、体操服のセットなら約15分、大きなシーツも約1時間で乾かせることも魅力です。
また、プラズマクラスターによる除菌・消臭効果も期待でき、頻繁に洗濯できないスーツや制服などのお手入れにも役立ちます。高さが約82.5cmと低めの設計なので、女性でもラクな体勢で取り出せるでしょう。
商品名:シャープ タテ型洗濯乾燥機 ES-PX8F
自動槽洗浄でお手入れがラク「パナソニック 洗濯乾燥機 NA-FW120V5」
洗濯のたびに、自動で洗濯槽をきれいにしてくれる洗濯機です。すすいだ後の水と遠心力を利用し、黒カビの原因となる洗剤カスの付着を抑えます。洗浄後は温風で洗濯槽を乾かし、湿気をためこみません。
また、「ナノイー」を内槽と外槽の全体に行きわたらせ、黒カビを抑制する効果も期待できるので、お手入れの頻度を減らせるでしょう。
洗剤液を温めて汚れに浸透させる「温水泡洗浄」や、「パワフル滝洗い」「おしゃれ着」「フレグランス」などの多彩な洗浄コースも魅力です。
商品名:パナソニック 洗濯乾燥機 NA-FW120V5
洗い方はAIにおまかせ「日立 ビートウォッシュ BW-DX120G」
洗濯物に合った洗い方や洗浄時間などをAIが判断し、効果的に汚れを落としてくれる洗濯機です。液体洗剤や柔軟剤は、最適な量を自動で投入し、補充時期も知らせてくれます。
また、衣類を絡みにくい状態に整え、シワを抑えた乾燥機能も注目ポイントです。他にも、衣類の縮みを考慮した「低温乾燥」や、ふんわり仕上げる「速乾ビート乾燥」など、乾燥コースが充実しています。
さらに、漂白剤を使ったつけおき洗いも可能なので、事前につけたり移し替えたりする手間がかかりません。さまざまな運転コースにプラスでき、お気に入りの洋服も自宅で簡単にケアできます。
商品名:日立 ビートウォッシュ BW-DX120G
縦型全自動洗濯機のおすすめ
洗濯物を外に干す人や既に衣類乾燥機を持っている人は、乾燥機能が付いていない縦型全自動洗濯機がおすすめです。洗浄力に優れた機能的なモデルを二つ紹介します。
バブル洗浄で汚れを落とす「東芝 ZABOON AW-12DP1」
洗濯槽の内部で「ウルトラファインバブル」を発生させる、洗浄力に優れた全自動洗濯機です。ウルトラファインバブルとは、物と物の間に入り込む性質を持ったナノサイズの泡で、繊維の奥に浸透して汚れを落とします。洗剤の洗浄成分を高める効果もあり、頑固な皮脂汚れに強く、すすぎの際は繊維に残った洗剤を吸着してくれることが特徴です。
脱水時には衣類が絡まないようにパルセーターを細かく振動させ、ほぐして取り出しやすくしてくれます。低振動・低騒音設計で、洗浄時は「約29dB」 脱水時は「約37dB」のため、早朝や深夜の洗濯も安心して行えるでしょう。
商品名:東芝 ZABOON AW-12DP1
穴なし槽で清潔を保てる「シャープ ES-GW11F」
一般的な縦型洗濯機は、脱水時の排水を考えて洗濯槽の内部に穴がありますが、シャープの洗濯機は穴がなくても脱水できる仕組み。穴を設けないことで無駄な水を使わずに済み、穴から汚れやカビが侵入してしまうことや、糸くずが外側にたまってしまうことも防げます。
軽度の汚れは「10分洗濯コース」で時短&節水でき、汚れがひどい場合には「ガンコつけおきコース」でしっかり洗浄と使い分けることが可能です。
洗濯槽の底面はカビが付着しにくいステンレス素材を使用し、脱水時には毎回自動洗浄を行う設計。洗濯機の衛生面が気になる人でも、安心して使えます。
商品名:シャープ ES-GW11F
ドラム式洗濯乾燥機のおすすめ
家事の負担を減らしたいなら、乾燥機能に優れたドラム式洗濯乾燥機がよいでしょう。洗濯から乾燥まで引き受けてくれるドラム式洗濯乾燥機の中から、おすすめの商品を紹介します。
パワフルな洗浄力と乾燥力が魅力「パナソニック ななめドラム洗濯乾燥機 NA-VX900BL/R」
頑固な汚れが付いた洗濯物と、通常の洗濯物を分けずに洗える「2度洗いモード」を搭載したモデルです。本洗いの前に自動で「予洗い」してくれるので、汚れ移りの心配がありません。
温水で臭いの原因菌にアプローチしながら洗うこともでき、黄ばみや生乾きの臭いに悩まされることがなくなるでしょう。乾燥は低温風のヒートポンプ式で、衣類の縮みや傷みを防ぎながらふんわり仕上げます。
「遠隔ボタン」を押してから出かければ、スマホからの操作も可能です。待機中は洗濯機の中が「洗濯かごモード」になり、ためておいた洗濯物の臭いを抑制できます。
商品名:パナソニック ななめドラム洗濯乾燥機 NA-VX900BL/R
風の力でシワを伸ばす「日立 ビッグドラム BD-SG100GL」
大容量のドラムで衣類を舞い上げ、時速約300kmの高速風を当ててシワを伸ばす「風アイロン」が魅力です。乾燥完了後は、そのまま着られるほどのきれいな仕上がりになります。シワの抑制効果は洗濯物の量や衣類の質によって変わりますが、防シワ加工が施されているタイプのシャツなら、アイロンがけの手間がなくなるでしょう。
洗濯物を投入するとセンサーが生地や量をチェックし、洗い方をコントロールしてくれます。洗濯のたびに設定変更を行わずに済み、効果的に洗えるところもポイントです。
「快速洗乾コース」を利用すれば、約6kgの洗濯物なら洗濯から乾燥まで約120分と、標準コースより約25分も時間を短縮できます。
商品名:日立 ビッグドラム BD-SG100GL
温水洗浄で汚れを除去「東芝 ZABOON ドラム式洗濯乾燥機 TW-127X9L/R」
繊維の隙間に入り込んで汚れを落とす「ウルトラファインバブル」と、約40℃の温水を組み合わせた洗浄で、黄ばみ汚れをしっかり落とせるドラム式洗濯乾燥機です。
つけおきコースや念入りコースと組み合わせれば、落ちにくい頑固な汚れにも対応できます。また、赤ちゃんの肌着やマスクなど、より清潔に保ちたい衣類は約60℃の温水で除菌しながら洗うことも可能です。
また、大量の風を当ててふんわり仕上げる「ふんわリッチ乾燥」は、約7kgの衣類を一度に乾燥できます。省エネコースなら約200分、お急ぎコースなら約108分で乾くので、洗い忘れや急な出張があっても安心です。
商品名:東芝 ZABOON ドラム式洗濯乾燥機 TW-127X9L/R
AIからアドバイスをもらえる「シャープ ドラム式洗濯乾燥機 ES-W113」
専用アプリから運転状況の確認や、衣類に合った洗い方のアドバイスなどをもらえる「AI標準コース」を搭載したモデルです。洗濯後の仕上がりについて回答するとAIが好みを学習し、使うたびに満足のいく仕上がりに近づきます。
また、湿度・温度・水位などの七つのセンサーが、状況に合わせて最適なコースを選択し、省エネや時短をかなえてくれるところもポイントです。洗剤や柔軟剤が残り少なくなると、アプリから再注文できるサービスにも対応しています。
運転音の抑制に効果的なDDインバーターを採用しているため、11kgの衣類を洗うときは30dB、脱水は37dBの低音設計です。
商品名:シャープ ドラム式洗濯乾燥機 ES-W113
コスパに優れたドラム式洗濯機のおすすめ
ドラム式洗濯機は機能が豊富なため、高価なモデルが少なくありません。興味があっても、なかなか手を出せない人もいるのでなはいでしょうか。乾燥機能が必要ない人におすすめな、10万円以下のドラム式洗濯機を紹介します。
温水すすぎで早く乾く「アイリスオーヤマ ドラム式洗濯機 8.0kg FL81R-W」
温水洗浄で皮脂汚れや臭いの原因菌を分解してくれる、ドラム式洗濯機です。約20~60℃の温水を使い分けながら、きれいに仕上げます。
雨の日は40~50℃の温水ですすぎ、洗濯物を温めて乾かしやすい状態に整える「部屋干しコース」が便利です。標準コースと比較して、干し時間を約2/3短縮できます。
便利なタイマー予約機能付きで、起床や帰宅時間に合わせてタイミングよく完了できるところも魅力です。
商品名:アイリスオーヤマ ドラム式洗濯機 8.0kg FL81R-W
黄ばみに強いお湯洗い「アクア ドラム式全自動洗濯機 AQW-FV800E」
温水洗浄で黄ばみへのアプローチや除菌まで、多彩な洗い方ができるドラム式全自動洗濯機です。冬場は水温を20℃に、除菌したい綿素材の衣類は60℃まで上げて、洗浄力をアップします。
泥汚れがひどい子どもの衣類も「泥んこ予洗いコース」を選択すれば、他の衣類への泥移りを心配せずに洗えるので便利です。コースの切り替えはジョグダイヤル式で、ディスプレイに工程が表示される使いやすいシンプルな設計になっています。
商品名:アクア ドラム式全自動洗濯機 AQW-FV800E
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