【目次】
・肩甲骨周りにある筋肉とは?
・肩甲骨周りの筋肉が凝り固まるとどうなる?
・肩甲骨周りの筋肉をストレッチする方法
肩甲骨周りにある筋肉とは?
僧帽筋や菱形筋などさまざまな筋肉がある
肩甲骨の周りにはさまざまな筋肉があると言われています。
例えば…
・僧帽筋
・菱形筋
・三角筋
・広背筋
・肩甲挙筋
など、肩甲骨の動きをサポートするものや肩こりに関係してくるものなど、いくつかの筋肉で構成されているようです。
多くの女性が肩甲骨のコリや張りに悩んでいる
ピップエレキバンでおなじみのピップが、20代から40代の女性3,708名に調査をした結果、2人に1人が肩甲骨のコリやハリを感じているという結果が!
さらには最適なケア方法がわからなかったり、こっている部分に手が届かなかったりと、なかなかコリや張りをほぐすことができない様子。
表参道スキンクリニックの渋谷友香医師によると、コリや張りの原因のひとつに「巻き肩」が関係しているよう。
「現代人はスマートフォンやPCに向かう時間が増え、常に肩が内側に入り込む傾向があります。 この事が肩甲骨周りの筋肉を固くしてしまい、コリの原因となります」(表参道スキンクリニック・渋谷友香医師)
姿勢を正していくことが重要になりそうですが、同時に肩甲骨周りの筋肉をほぐしていくケアも行ってあげるといいかもしれませんね。
肩甲骨周りの筋肉が凝り固まるとどうなる?
動きが悪くなり肩こりが発生する
小顔矯正サロンオーナーの中野祐子さん曰く、肩甲骨周りの筋肉が凝り固まると、腕が上がらないなどの身体機能に問題が生じるだけでなく、肩こりや首こりなど体の不調につながってしまう可能性があるのだそう。
悪化すると自律神経の乱れに悩まされることもあるのだとか。
バストが崩れる
中野さんによれば、この肩甲骨はバストにも関係しているそう…!
「背中の状態はバストにも大きく影響します。肩甲骨が開くことにより、背中が丸まり、垂れ乳の原因に。バストが背中に引っ張られ、離れ乳の原因にもなります。肩甲骨の可動の左右差によって、バストに左右差がでることにも。さらに、肩甲骨が広がった分だけ身体の幅も広がり、見た目や体重にも影響が…」(中野さん)
痩せづらくなる
脂肪を燃焼させる細胞と言われる褐色脂肪細胞は、肩甲骨周辺に集まっていると言われています。
これが正常に働いていると代謝が上がり痩せやすくなるそうですが、肩甲骨が開いていたり動きが悪かったりすると、褐色脂肪細胞が活性化せず痩せづらい体になってしまうのだそうです。
肩甲骨周りの筋肉をストレッチする方法
ゴリゴリ鳴る人は注意!まずは肩甲骨を回してみよう
\中野さん伝授/
まず肩に手を軽く添えます。
頭と目線をまっすぐにしたまま、肘を耳の高さまで上げましょう。
そのままゆっくりと前に5回まわします。肩が後方にいくときに大きくまわすイメージで行います。
さらに後ろにも5回まわします。肩甲骨を引き下げるようにしてまわすことで、僧帽筋のハリが解消されます。
まわすときは耳・肩のラインより後ろへ大きく引くことを意識しましょう。
反対側も同様に行います。
肩甲骨周りの筋肉が硬直している人は、肩が後ろにいきにくいはず。中にはゴリゴリと音が鳴る人もいるかもしれません。
中野さん曰くこれは、肩甲骨につながる肩や首周辺の筋肉が硬直することで疲労物質や老廃物が蓄積され、動かす際に摩擦でゴリゴリと音が鳴っている可能性があるのだそう。
肩甲骨をしっかり動かすことを意識しながら丁寧に行うことで可動域が広がっていき、毎日続けることで”ゴリゴリ”という音も解消されていくそうです。
ただし肩をまわすことで痛みが出る人は、過度な緊張で筋肉が硬直している状態なので、症状が悪化したり炎症を引き起こしたりしてしまう場合も。
コリや張りではなく痛みを感じるような人は、無理にケアをするのではなく、専門医に診てもらうことをおすすめします。
座ったままできる肩関節ストレッチ
\トレーナー菅原みどりさん伝授/
まずは座った状態のまま姿勢を正します。足をそろえ、腕は自然に下ろしておきましょう。
このまま胸を軽く張るようにして、小指を外に向けながら手のひらをゆっくりと外に開いていきます。開ききったところで肩の力を抜き、静かに呼吸しながら10秒キープ。
「動きをわかりやすく伝えるために“小指を外に”と説明しましたが、実際に動かしたいのは肩の関節。手のひらを外に開きながら肩を手で触ると、前向きになっていた肩の関節がぐるんと大きく外側に動くのが確認できます。一緒に肩甲骨も動かせるので、キープしている間にじんわり血流がめぐってくるのがわかります」(菅原さん)
首から肩、肩甲骨の筋肉を伸ばすストレッチ
\菅原さん伝授/
まずはイスに座った状態で姿勢を正し、手を頭の後ろで組みます。
次に、手で頭を押し込むイメージでおへそを見るように背中を丸めましょう。気持ちのいいところでストップし、首すじや背中が伸ばされているのを感じ10秒間キープします。
姿勢を戻したら肩の力を抜き、今度は腕の力で首を静かに前に倒していきます。こちらも気持ちのいいところでストップさせ、自然な呼吸をしながら10秒キープしましょう。
さらに頭をゆっくりと外側にひねります。気持ちのいいところで止め、首筋が斜め前に伸びているのを感じながら10秒キープ。背中が丸まらないように気をつけて。
反対側も同様に伸ばします。
姿勢を戻したら、今度は右手を左の側頭部に、左手は背中に置き、右肘を下げながら左の首筋を横に伸ばしていきます。気持ちのいいところで止め、10秒キープ。
逆側も同様に行います。
「頭と首すじを、前、右斜め前、左斜め前、右、左とそれぞれの方向に向けてまっすぐストレッチすることによって、首から肩、肩甲骨にかけての筋肉を伸ばすことができます。ポイントは首を前に倒すときに、腕の重みだけで行うこと。だらーんと力を抜いて、腕の重みがそのまま頭や首にひっかかるようなイメージで行ってみてください。硬く縮まった筋肉がゆるむことで、とどこおっていた血流やリンパの流れがよくなるので、終わったときとてもすっきりすると思います」(菅原さん)
背骨を動かすヨガストレッチ
\ホットヨガスタジオLAVA・インストラクター山口美香さん伝授/
まずはあぐらをかいて座り、背筋をしっかり伸ばします。両手を前に伸ばしたら、右腕が下になるように肘の上で両腕を交差させ、手のひらを上に向けましょう。
手のひらを合わせながら両肘を曲げ、両肩の高さをそろえて肩を下げ、首を伸ばします。
そのまま息を吐きながら背中を丸めていきます。
息を吸って背中を反らせ、今度は目線を上に移動させます。この動きを1セットとし、全部で5セット繰り返しましょう。
「肩こりの改善には、肩甲骨周辺の筋肉をほぐすことがとても効果的。このポーズでは、両腕をカラダの前で交差させ、背骨を動かすことにより、肩甲骨と背骨の間にある筋肉『菱形筋(りょうけいきん)』を十分にほぐすことができます」(山口さん)
タオルを使った背中ストレッチ
\山口さん伝授/
両脚をそろえた状態で立ち、タオル両端を手で握ったら頭の上に腕を伸ばします。
息を吸いながら背筋を伸ばして胸を開き、吐きながら上体を左真横へ倒していきます。目線は右の腕越し上へ向けて。
息を吸って上体を起こしたら、息を吐きながら今度は右真横に上体を倒しましょう。目線は左の腕越し上です。
「このポーズでは、タオルを使うことで、普段肩が力みやすい人でも、自然と力が抜けた状態で腕を上げることができます。腕を大きく上げると、腰から背中にかけて広く筋肉が伸び、重だるさやコリを和らげるのはもちろん、血流促進にもなり、カラダがポカポカ温まります。
また、上半身を横に倒すことで、背骨を上に伸ばす役割の筋肉『脊柱起立筋』を左右均等に動かすことができるため、背骨の歪みの改善にも効果的ですよ!」(山口さん)