「見返りを求めない」とはどんな意味?
「見返りを求めない」とは、感謝やお返しは求めず、ただ相手のことを思って行動する様子を指します。そもそもの言葉の意味を確認し、正しく理解しましょう。
そもそも「見返り」とは
「見返り」とは、自分や相手が何かしらの利益をもたらしたことに対して、何かを返すことや返礼品そのものを意味します。お返しの例としては、保証や担保、代償などがあげられます。恋愛においてならば、愛情を与えてくれた相手に同等かそれ以上の愛情を与えることになるでしょう。
見返りという言葉は、「見返りを期待する」のように使われます。相手にしてあげたことに対して、何らかのお返しがあるものだと期待することを表します。
「振り返る」という意味もある
「見返り」には、相手が何かしてくれたことに対するお返しという意味に加えて、「振り向いて後ろを見る」という意味合いもあります。その人の進行方向と逆向きに「返って」こちらを「見」ている様子から、「見返り」と表現されているのです。
「見返り美人」は、後ろを振り返った横顔の美しい女性を指す言葉です。江戸時代の元禄文化のころに描かれた、振り返った女性の立ち姿を描いた浮世絵「見返り美人図」が知られています。
「見返りを求めない」の類語とことわざ
「見返りを求めない」には類語やことわざが存在します。近い言葉を把握し、より言葉の理解を深めましょう。
「見返りを求めない」の類語
見返りを求めないの類語に、「無償の愛」や「慈悲深い」といった言葉があります。「無償の愛」とは、対価にかかわらず相手へ愛情を持つことです。例えば、「この人とうまく関係性を築けばメリットがある」や「お金持ちの相手だから、結婚すれば経済的に安心だろう」といった自分の利益を計算せず、シンプルな愛情を持って相手に尽くしている状態を表します。
「慈悲深い」は、情け深く他人を哀れむ気持ちの深いさまです。慈悲とは相手をいつくしみ哀れむ心を意味し、自分よりも立場が下の人物に対して、情けをかけて手を貸してあげようという気持ちが含まれます。
どちらの言葉も、自分のことは顧みず相手へ尽くすことを表します。思いやりを持つだけでなく、相手へ手を差し伸べるところが共通しているといえるでしょう。
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