患者
医者にとっての「クライアント」は患者になります。 患者は英語では「ペイシェント(patient)」ですが、医者にとってのお客さんという意味で「ペイシェント」ではなく「クライアント」が使われます。
ただし、医者や医療機関に対して不当な要求をしたり、無理難題を押し付けたりする患者は、「モンスタークライアント」ではなく、「モンスターペイシェント」といわれ、本来の「患者」という意味の「ペイシェント」が使われます。
お客さん、お客様
「顧客」や「取引先」といった堅苦しい言葉ではなく、「クライアント」をもう少し簡単に表現するなら、「お客さん」や「お客様」という言葉で表せます。
カスタマー
「カスタマー」も「クライアント」の類語です。「クライアント」も「カスタマー」も顧客、お客様には変わりはないのですが、「カスタマー」は、サービスや商品を購入してくれたことがある人、個人の消費者のことをいいます。イメージ的には、小売店での購入者を思い浮かべるといいでしょう。「クライアント」はどちらかというと、継続して取引のある人や企業、依頼してくる人というニュアンスがあります。
ユーザー
お客様のことを「ユーザー」という場合もあります。これは、「物を使う(use)」が元になっている言葉です。「プログラマーにはMacユーザーが多い」などと使われたりします。
コンシューマ
「コンシューマ」は、「一般消費者」「最終消費者」という意味で、主に製品やサービスを最終的に利用する個人のことをいいます。
英語表現とは?
「クライアント」の英語表現もご紹介しておきましょう。最初に触れましたが、「クライアント」は英語で書くと「client」となります。例えば「見込み客」を英語で言いたいなら、「潜在的な」「将来性」という意味の「potential」を使って、「potential client」とするといいでしょう。
クライアントの関連用語
クライアントの関連用語を4つご紹介します。それぞれ詳しく見ていきましょう。
クライアントワーク
クライアントワークとは、顧客の依頼を受けた仕事のこと。顧客の希望やニーズに沿って、サービスや製品を制作・提供することを指します。例えばアートや音楽の分野で自分の作りたい作品を制作して販売した場合は「自主制作」で、依頼を受けて制作した場合は「クライアントワーク」となります。
クライアントアクセスライセンス
クライアントアクセスライセンスはソフトウエアのライセンスの一種で、クライアントがサーバーに接続して利用することを許可するライセンスです。client access licenseを略してCAL(キャル)とも呼ばれ、利用者ごとにライセンスが付与されるユーザーCALと、端末ごとに付与されるデバイスCALの二つの方式があります。
クライアントウォレット
クライアントウォレットとは、仮想通貨管理用の秘密鍵などを保存するためのソフトウエアやアプリのこと。ソフトウエアウォレットとも呼ばれるほか、オンライン上ではなく自身の端末にダウンロードして用いるため、ローカルウォレット、デスクトップウォレットと言います。
クライアントサーバーシステム
クライアントサーバーシステムとは、コンピューターネットワークの分散型システムの一形式。クライアント側のコンピューターとサーバーが互いに処理を分担するため、サーバーへの負荷の集中を防ぐことができます。略してCSSや、C/Sシステム、クラサバとも呼ばれるシステムです。
最後に
ビジネスシーンで度々登場する言葉、「クライアント」。よく似た言葉として使われる「カスタマー」、「ユーザー」との違いもおわかりいただけたと思います。日本語の「お客様」はこれらを全てカバーできる便利な言葉なので、判別があやふやな時は「お客様」を使うのもいいでしょう。
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