「趣向を凝らす」
「創意工夫」に一番意味が近い表現が、「趣向を凝らす」になります。「しゅこうをこらす」と読み、「より面白く、風情や趣が増すように工夫する」という意味です。「創意工夫」はやや硬い言葉でビジネスシーンで使われることが多いですが、「趣向を凝らす」は芸術や文学など、自分の感性を活かし表現する時に使用するのが良いでしょう。
「意匠惨憺」
「工夫を凝らす」という意味の「意匠」と、「様々なことに苦心する」を意味する「惨憺」を合わせた言葉で、「いしょうさんたん」と読みます。「創意工夫」との違いは、工夫する過程で苦心したことがわかる表現になっているところですね。ビジネスシーンで活用する際は、「意匠惨憺だったが、諦めなくて良かった」など、そこから得たことなどプラス思考の言葉と合わせると良いでしょう。
「専売特許」
「せんばいとっきょ」と読み、「他の人が真似できない、その人だけが得意とする方法」または「独自に生み出された着想」を意味する言葉です。他の人が真似できないこと、新たに発明をした時、今までにない方法を見つけた時に、「特許」を申請して取得すると思いますが、その旧称でもあるのが「専売特許」となります。
英語表現とは?
「創意工夫」を英語ではどんな表現があるのでしょう。英語では一般的に形容詞を用います。3つの例文と共に紹介しますので、確認していきましょう。
「original」
「創意工夫」を英語で表現する場合「original」を使うことが可能です。「創意」や「独創的な」という意味があり、カタカナで「オリジナル」と表記し日本語としても定着しつつある言葉なので、皆さんも馴染みのある表現ですね。
例文:That signboard has a original design.(あの看板は独創的なデザインだ)
「creative」
「クリエイティブ」もカタカナ表記で、日本人に親しまれていますが、なんとなく使用されている方も多いのではないでしょうか。「独創的な」という意味を含む「creative」は、「創意工夫」の「新たに生み出す」の部分に非常に近い英語表現となります。より強い表現を使用した時は、「革新的な」という意味の「innovative」を用いることが可能です。
例文:She is a very creative writer.(彼女はとても独創的な作家だ)
「ingenious」
最後に紹介するのは、「独創的」や「発明の才」などの意味がある「ingenious」です。この単語は「賢い」「巧妙」「利口」の表現にも使用されますが、中でも「発明の才」は「これまでになかったことを考え出す才能がある」という意味があり、「創意工夫」の英語表現として用いても問題ないことがわかりますね。
例文:He is an ingenious person.(彼は発明の才のある人物だ)
最後に
「創意工夫」は日常会話ではあまり使うことはありませんが、履歴書の自己PR文や会社の報告書など、文章上で使用することの多い単語です。会社や自分が行ってきたことが、どれだけ自ら考え、独創的なものにたどり着くために努力を惜しまなかったかを四文字で表現できる言葉になりますね。類語や英語表現も含めて、今後正しく使用できるように見直しておきましょう。
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