悪戦苦闘
「悪戦苦闘」の意味は困難な状況において苦しみながら努力することです。強敵に対したときや不利な状況のときに使われます。
【例文】
・取り決めによって家事全般を担当することになった夫は、日々の慣れない子育てに【悪戦苦闘】している。
・この困難な状況の中で、チェーン店の社員全員が【悪戦苦闘】していますが、思うようには結果に結びついていません。
「暗中模索」の2つの対義語
「暗中模索」にはいくつかの対義語があります。主なものは「一目瞭然」と「熟慮断行」の2つで、それぞれ対義しているポイントが異なるため注意してください。
何も見えない状態を表す「暗中模索」に対して、明瞭な状態を表す「一目瞭然」、結論が出ない状態を表す「暗中模索」に対して、やるべきことを断固としてやることを表す「熟慮断行」という対になっています。それぞれの意味と例文をご紹介しましょう。
一目瞭然(いちもくりょうぜん)
「一目瞭然」とはひとめ見ただけで物事のありさまがはっきりわかるという意味です。一目瞭然は「一目了然」とも書きます。
【例文】
・プロジェクトが失敗した原因は【一目瞭然】で、メンバー間の意思の疎通が取れていなかったことです。
・机の上のコップをこぼした犯人は【一目瞭然】で、うちの猫でした。
・今回の選挙で話題になっているあの選挙区で誰が当選するかは、【一目瞭然】です。
熟慮断行(じゅくりょだんこう)
「熟慮断行」とはじっくり考えた上できっぱり決断するという意味です。ビジネスシーンだけでなく、さまざまな場面で使われます。
【例文】
・我が社の経営戦略は【熟慮断行】で迷いなく実現していく所存です。
・息子の名前を太郎と決めたのは、思いつきではなく【熟慮断行】の結果です。
・彼がリーダーとして優れているのは、【熟慮断行】することができるからです。
「暗中模索」の意味を知って正しく使おう
「暗中模索」とは手がかりのない状態で、あれこれと探し求めるという意味の四字熟語です。中国の唐の歴史書『隋唐嘉話』の逸話が、言葉の由来とされています。
もともとは「暗中摸索」と書きましたが、「摸」が常用外漢字であることから、代用漢字として「模」が使われるようになりました。現在は「暗中模索」と書かれることが一般的です。「暗中模索」は多様なシチュエーションで使われる言葉のため、意味を知って正しく使ってください。
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