公平無私
「公平無私」は「こうへいむし」と読みます。意味は以下の通りです。
[名・形動]公平で、私的な感情や利益を交えないこと。また、そのさま。「―な(の)態度で臨む」
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用
「公平無私」とは、公平で、私的な感情や利益を交えないという意味です。「公明正大」も私心をはさまず平等であるという意味合いがあり、よく似た言葉といえるでしょう。
「公平無私」の例文を紹介します。
・第三者的な存在の【公平無私】な組織の設立が急がれている
・この問題を解決するには、【公平無私】な判断をしなければならない
「公明正大」の対義語
「公明正大」の対義語として、「依怙贔屓」の解説をします。
【対義語】依怙贔屓
「依怙贔屓」は「えこひいき」と読みます。意味を見ていくと、
[名](スル)自分の気に入ったものだけの肩をもつこと。「女子学生を―する」
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用
となります。自分の気に入っている者、関係のある者だけの肩をもつことですね。「不公平である」という批判的なニュアンスを持っています。誰にでも平等という「公明正大」とは、正反対の言葉といってよいでしょう。
「依怙贔屓」を使った例文は、以下の通りです。
・あの先生は特定の生徒ばかり【依怙贔屓】している
・【依怙贔屓】をしているつもりはなかったが、結果的に一部の人を優遇する結果になってしまった
「公明正大」の英語表現
「公明正大」と似たようなニュアンスを持つ英語には、「fair」「integrity」などがあります。それぞれどのような意味なのかチェックしていきましょう。
fair
「fair」は、「(人・態度が)公正な、公平な」という意味。日本語でも対等な関係性のことを「フェア」と言ったりしますよね。AとB、両方を同じくらい公平に扱うといった場合に用いられる単語です。
(例文)
・He was not fair to me.(彼は私に対して公正ではなかった)
・I didn’t think it fair that the others should be allowed to go but not me.(ほかの人は行っていいのに、私はだめというのは公平ではないと思った)
integrity
「integrity」は、「正直、高潔、誠実」などの意味があります。道徳を持ち、清く正しく生きるというような、人の生き方や態度のことを表すことが多いですね。嘘がなく、相手に真摯に対応する時に使ってみるといいでしょう。
(例文)
・They preserved their integrity throughout the trial.(公判中彼らは高潔であることを保っていた)
・She behaved with absolute integrity.(彼女は徹底して誠実に振る舞った)
最後に
「公明正大」は、公平で心にやましいところがなく、堂々としている様子を表しています。目標とする姿として、座右の銘にされることも多い言葉です。類語には正々堂々や是々非々など、「公明正大」の特徴を表した言葉が複数あるため、一緒に覚えておくと便利です。例文も参考にして、「公明正大」を正しく使ってみてくださいね。
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