「緊張」するときはどんな時?
あなたが緊張するのはどんな時ですか?大勢の前で何かを発表する時や、面接や試験の場などを思い浮かべるのではないでしょうか。つまり、緊張するタイミングというのは、「絶対失敗したくない!」と、プレッシャーやストレスを感じている時なのです。
【質問】あなたは「自分は緊張しやすいタイプ」だと思いますか?
働く女性100人に、自分は緊張しやすいタイプだと思うか、アンケート調査しました。
・はい…71.1%
・いいえ…28.9%
※アンケートは30~45歳の日本全国のワーキングマザーを対象にDomani編集部が質問。調査設問数10問、調査回収人数121名。
「自分は緊張しやすいタイプだと思うか」という設問に「はい」と答えたのは71.1%でした。緊張しやすい自覚がある人たちは、実際にどんな場面で緊張してしまうのでしょうか。体験談も教えていただきました。
体験談
・子どもの時から人前が苦手です。授業中の挙手や1分間スピーチは全くできませんでした。大人になっても、会議など人前で発言するときには心臓が3倍くらい早く動く気がします(30代・宮崎県)
・人見知りなので、初対面の人やあまり喋ったことのない人と一緒にいなければならない場面など、対人関係で緊張します(30代・三重県)
・自分が注目されるわけでもないのに大勢の人がいる場に行くのも緊張する(30代・熊本県)
アンケートで「いいえ」と答えた人が28.9%いるように、なかには「それほど緊張しない」という人もいます。緊張するメカニズムや、緊張する人としない人との違いを学べば、緊張しないための対策も可能ということです。
「緊張しい」、「あがり症」、「本番に弱い」という自覚のある人は、そのメカニズムをよく理解し、対策することによって、長年の悩みから解放される可能性があります。
以下では、緊張してしまうメカニズムや、緊張をほぐす方法、対処法、おまじないからツボまで、あらゆる方法を紹介します。
人が緊張するシチュエーション
まずは、緊張してしまう場面の代表例をリストアップしてみました。普段から緊張しやすい人は、これらの項目を見ただけで、動悸や汗が止まらなくなってしまうかもしれません。
規模の大きな発表の場
社運をかけたプロジェクトの発表会などでは、絶対に失敗できないという強い思いから、緊張してしまう人も多いでしょう。
試験や試合
これまでの成果が試される試験や試合の場では、上手くやろうという気持ちが働いて、緊張しがちです。緊張しすぎると、胃やお腹が痛くなったり、実力を発揮できなかったりと、残念な結果に終わることも。
面接
今後の将来が左右されるような面接の場では、なんとか自分を良いように見せようと、いつも以上に力が入り、緊張してしまうもの。面接官も、相手が緊張していることは重々承知です。面接官によっては、その人の実力が発揮できるように、軽く緊張をほぐしてくれることもあります。
緊張してしまうメカニズム
人が緊張するのには原因があります。そのメカニズムについても知っておきましょう。
人間の本能によるもの
人は自律神経に支配されています。最近よく耳にする「自律神経失調症」も、この自律神経がバランスを失って起こるものです。自立神経には交感神経と副交感神経があり、リラックスした時は、副交感神経が優位に立っています。
ですが、不安や恐怖を感じると交感神経が優位になり、アドレナリンが分泌されます。そうなると血圧上昇や動悸・震えなどが生じ、これが緊張となるのです。
苦手意識
苦手意識も、緊張を呼び起こす要因です。「苦手」や「敵」という認識の相手や物事に対しては、警戒心や恐怖心が働き、緊張が生まれます。
過去のトラウマ
過去に失敗した経験が強く心に残っている場合は、同じような場面に直面した時に、反射的に緊張状態になってしまうことがあります。
緊張をほぐす方法や対処法
緊張する場面とメカニズムを学んだところで、次は本題の対処法です。自分にあった方法を身につけて、いざという時に備えておきましょう。一つでも覚えておくと、精神的なお守りにもなります。
深呼吸
深呼吸は何よりも簡単な対処法に見えますが、意外とできていないことも多いんです。そもそも緊張しているので、体はガチガチ。そんな状態で深呼吸を試みても、上手くいきません。まずは体の力を抜くことから。けれども、緊張している人に力を抜くように言ったところで、なかなか難しいもの。
そこで、まず肩に力を入れてぎゅっと縮こまったような体勢をとり、そこから一気に脱力します。これで力が抜けた状態になるので、あとは大きく吸って大きく吐く。できれば腹式呼吸が良いとされていますが、あまり深く考えず、吸うことよりも吐くことに意識を集中して、深い呼吸を続けましょう。
自分を客観的に見る
緊張している自分を客観的に見ることも、対処法のひとつです。「誰だって緊張するものだ」、「緊張しているから手汗をかいている」など、冷静に自分の状態を観察するのも、平常心へと繋がる行為です。
ツボを押す
緊張に効くツボもあります。手にある労宮(ろうきゅう)や、合谷(ごうこく)です。特に合谷は、眼精疲労や肩こり、生理痛などにも効果のある万能ツボ。場所は、人差し指と親指の骨が交差する少し上にあり、比較的簡単に見つけられます。コリっとしていて、いかにもツボらしい感覚があるポイントが合谷です。
言葉のおまじない
気持ちが楽になる言葉を持っていると、緊張が和らぎます。緊張しそうな時に、おまじないのようにその言葉を使うのもいいでしょう。
薬に頼る
薬と聞くと抵抗がある人もいるかもしれませんが、不安感や緊張感の症状を改善してくれる漢方もあるので、試してみるのもひとつの手です。気になる人は、一度医療機関で相談してみてください。
緊張をほぐすことの出来る名言3選
緊張を和らげる言葉も紹介しておきます。
「世の中って、思っているほどみんな他人に興味ない」
愛とユーモアのある毒舌で人気の、マツコ・デラックスさんの言葉です。失敗したって、自分が思うほど他人は何とも思っていないと割り切れます。
「失敗を重ねることって大事」
メジャーリーグでも活躍した、イチローさんの言葉です。イチローさんが言うと、説得力しかありませんね。勇気をもらえる言葉です。
「失敗を怖がらない。バカね、全く逆よ。怖がらなきゃいけないに決まってるじゃない。そうしないからいつも同じ失敗を繰り返すのよ。」
これは、『ムーミン』で登場する、せっかちで怒りっぽいキャラクター、リトルミイの言葉です。リトルミイの言葉には、核心を衝くものがたくさん。この言葉が気になった人は、他の言葉も探してみると面白いかもしれません。
最後に
大事な場面で緊張するのは当たり前です。人より緊張の度合いが強いと感じる人は、事前に準備をしたり対策法を身につけることによって、緊張を軽減することができます。あまり緊張しないという人は、「緊張」を、程よい「高揚感」と捉えています。日頃から程よい高揚感があることによって、緊張に対する意識を変えることも可能です。いざという時に大きな緊張に見舞われないように、普段から心身を整えておきましょう。
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