汚れが気になるカーペット……自宅で洗濯できる?
リビングをはじめくつろぐ場所に敷くことが多いカーペットやラグマットは、食べこぼしや飲みこぼしの汚れがつきもの。しばらくお手入れしていないという場合は、夏の暑い日についた汗の汚れなども気になるところです。今回は、家庭で洗えるかどうか確認する方法から、自宅でもできる洗濯方法まで、カーペットのお手入れのコツをライオン株式会社お洗濯マイスターの大貫和泉さんに聞きました。
自宅でできるカーペットの洗い方
家庭で洗濯できるか確認
(1) カーペットの洗濯表示をチェック
洗濯の前には、必ずカーペットについている洗濯表示の確認を。
上図のように、洗濯表示に「洗濯おけ」や「手洗い」、「洗濯機」の記号がついているものは、家庭で洗濯できます。「洗濯おけに×」の記号がついている場合は家庭では洗濯できないので、クリーニング店に出してください。また、毛足の⾧いものは毛倒れや毛の絡まりが起こる可能性があるので、クリーニング店に出したほうが◎。
(2) 洗剤で色落ちしないか確認する
色物・柄物のカーペットは、洗剤の原液を白い布につけてカーペットの目立たないところをたたき、白い布に色が移るかどうか確認します。色が落ちた場合はクリーニング店に出してください。
お風呂の浴槽を使って洗濯
大物のカーペットは、お風呂の浴槽で「足踏み洗い」する方法で洗濯することができます。
(1) ホコリや髪の毛を取る
掃除機や粘着ローラーで、カーペット表面のホコリや髪の毛を取り除きます。
(2) 汚れが気になる部分に前処理をする
シミ汚れがある場合は、「おしゃれ着用洗剤」の原液をつけ、キャップの底で軽くたたいて前処理します。
(3) 折りたたむ
浴槽に入る大きさに折りたたみます。汚れた部分を外側にし、四つ折りにしてさらに半分に折りたたんでください。
(4) 浴槽で足踏み洗いする
カーペットが浸かる程度の水を浴槽にためたら、おしゃれ着用洗剤を使用量の目安を参考に投入し、カーペットの端から足踏みするように洗います。たとえば、浴槽300Lに1/10程度の水量 (30L) であれば、おしゃれ着用洗剤は40mLほどが目安です。
※足踏みするときは必ず壁や手すりなどにつかまり、転んだり滑ったりしないように注意してください。
(5) すすぐ
足踏み洗いが終わったら、浴槽の栓を抜いて洗剤液を浴槽から流し、シャワーの水を上から当てて足踏みしながら、カーペットに残っている洗剤液を洗い流します。そのあと、カーペットが浸かる程度に再び水をためて、足踏みをしてためすすぎを行います。すすぎの水を浴槽から抜いたら、もう1度シャワーを当てて洗い流し、ためすすぎをしてください。
干す
(1) 浴槽のフチにかけて脱水する
すすぎが終わったら、足踏みをして水をよく切り、浴槽のフチ (エプロン部) にカーペットをかけます。30分~1時間ほどそのままにして脱水を。
(2) 2本の竿にかけて乾かす
水が切れて軽くなったら、今度は物干し竿に干します。カーペットによっては重くてかけにくい場合があるので、複数人でやると安心。2本の竿をまたぐようにして干すことで、空気が通りやすく乾きが早くなります。
また、直射日光に当てると生地が日焼けしたり、色あせるものもあるので注意。洗濯表示で干し方を確認し、上の図のような陰干しマークのあるものは日陰に干しましょう。
洗濯機で洗うときはここに注意!
カーペットの中には「洗濯機で丸洗いOK」というものもあります。しかし、洗濯機によっては故障の原因になるためカーペット・ラグは洗えないとしているものがあったり、大きすぎるものやすべり止めがついているものなどは洗えない場合があります。洗濯機で洗いたいときには、事前に洗濯機の取り扱い説明書の確認を。特に下記のようなカーペットは洗えないことが多いので、注意が必要です。
【洗濯機で洗えないことが多いカーペット・ラグの特徴】
・洗濯機の容量よりサイズが大きいもの
・裏面にすべり止めなどのゴムがついているもの
・ウレタン (スポンジ類) が入っているもの
・厚手のもの
・毛足の⾧いもの
また、カーペットが洗える洗濯機でも、ドライコースなどの「弱水流コース」を推奨するものや、「毛布コース」を推奨するものなどさまざま。そちらも洗濯機の取り扱い説明書で確認しましょう。
【今回使ったアイテムはこちら】
▲アクロン
汚れは気になるけれど、なかなか洗うタイミングがないカーペットやラグ。大掃除の季節を機に、洗濯に挑戦してみてはいかがでしょうか。その際は、家庭で洗えるものかどうかの確認をお忘れなく!
情報提供:アクロン
トップ画像・アイキャッチ/Shutterstock.