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2023.11.16

【沙羅双樹】とは仏教における三代聖木のひとつ|日本では○○で代用されている!

花言葉は付けられていない

沙羅双樹」には、花言葉がありません。ときおり「沙羅双樹」の花言葉が「愛らしい」といわれることがありますが、これは夏椿の花言葉です。夏椿にはほかにも「はかない美しさ」「愛らしい人」「哀愁」といった花言葉があります

正確には「沙羅双樹」と夏椿は別の樹木であるため、同じ花言葉を持つわけではありません。混同しないように注意しましょう。

「沙羅双樹」の由来や歴史

沙羅双樹」の由来は、お釈迦様の入滅が関係しています。お釈迦様が入滅した際に、2本の対になった「沙羅双樹」が生えていたことが由来といわれています。

沙羅双樹

また「沙羅双樹」は、三大聖木のひとつといわれており、仏教において重要な樹木です。どの木もお釈迦様と深い関わりを持っており、仏教において欠かせない樹木とされています。ここでは、「沙羅双樹」の由来や歴史について詳しく解説します。

お釈迦様が入滅した場所に成育していた

「沙羅双樹」の由来は、お釈迦様が入滅した場所に成育していたことだといわれています。お釈迦様が旅の途中で最期を迎える場所に選んだところに、2本の対になった「沙羅双樹」が成育していたのです。

またお釈迦様が亡くなる際に、「沙羅双樹」は花を咲かせており、良い香りが周囲に漂っていました。その後、一度は枯れたものの、お釈迦様の入滅を悲しんで、再度花を咲かせ、お釈迦様の周囲を埋め付くすかのように、花びらが舞い散ったといわれています。

「沙羅双樹」の由来は諸説あるものの、沙羅の木が2本生えていた様子を指して「沙羅双樹」と呼ばれるようになったのです。

「沙羅双樹」は三大聖木のひとつ

「沙羅双樹」は、仏教において重要な役割を持つ三大聖木のひとつです。三大聖木とは、「沙羅双樹」「無憂樹(むゆうじゅ)」「菩提樹(ぼだいじゅ)」の3本の樹木のことを指し、それぞれお釈迦様と関連の深いエピソードを持っています。

「沙羅双樹」以外の樹木に関するエピソードは、以下のとおりです。

無憂樹>
お釈迦様は、「無憂樹」の木の下で生まれたといわれています。「無憂樹」はマメ科の植物で、だいだい色から黄色の花を咲かせることが特徴です。インドでは、結婚や出産、誕生に関わる幸福の木として愛されています。なお、別名は「阿輸迦の木(あそかのき)」です。

<菩提樹>
お釈迦様が35歳のときに、「菩提樹」の下で悟りを開かれたといわれています。「菩提樹」は、葉っぱの先が長く伸びているのが特徴で、インドの国樹でもあります。サンスクリット語で完全に理解する、覚醒するといった意味を持つ「ボーディー」という言葉が由来です。

三大聖木のそれぞれがお釈迦様と深い関りがあることから、仏教の世界では大切にされている樹木です。ちなみに、滋賀県にある「水生植物公園 みずの森」では「沙羅双樹」のみならず、「無憂樹」と「菩提樹」も鑑賞できます。

『平家物語』にも登場する

「沙羅双樹」は、『平家物語』に登場する樹木としても有名です。『平家物語』とは、鎌倉時代にできたとされている軍記物語のことです。平安時代に活躍した琵琶法師によって広められました。

『平家物語』の冒頭には「祗園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり、沙羅双樹の花の色、盛者必滅の理をあらはす」と記載されており、学校で学んだ人も多いでしょう。この世の移り変わりを、「沙羅双樹」の花の色に例えて表現しています。

「沙羅双樹」に詳しくなろう

「沙羅双樹」は、淡くて黄色の花を咲かせる樹木のことです。3~7月ごろに開花し、4月ごろに見ごろを迎えます。しかし「沙羅双樹」は寒い気候に適さないため、日本では滋賀県にある植物園でしか見ることができません。

沙羅双樹

そのため日本では、夏椿を代用しています。また「沙羅双樹」は、お釈迦様が亡くなった場所に成育したことが由来とされています。三大聖木のひとつといわれており、仏教において重要な樹木です。

写真・イラスト/(C) shutterstock.com

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