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2022.02.09

【蝙蝠】←なんと読む?ヒントは空を飛ぶ生き物!|難読漢字クイズ

 

難読漢字の一つである「蝙蝠」の読み方は「コウモリ」です。今回は「蝙蝠」の漢字の成り立ちや特徴などを解説します。

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「蝙蝠」の読み方とは?ヒントは空を飛ぶ生き物!

蝙蝠」はとある動物を表す難読漢字ですが、正しい読み方をご存じでしょうか?ヒントとして、「蝙蝠」は空を飛ぶ生き物の一種で、夜間に見かけることが多いです。指にはかぎ状の鋭い爪がついており、木や岩にぶら下がっている姿が特徴的です。

蝙蝠

「かげろう」と読まれることがありますが、かげろうは「蝙蝠」の正しい読み方ではありません。「蝙蝠」の読み方を推測するために、辞書ではどのように説明されているのかを確認してみましょう。

【蝙蝠:こうもり】
《「かわほり」の音変化》
翼手目の哺乳類の総称。前あしおよびその指が著しく発達し、これらと胴・後あし・尾との間にうすい飛膜が張って翼を形成する。視覚は鈍いが、声帯から超音波を発して、その反響を聞きながら障害物との距離をはかり、鳥のように飛び回る。夜行性。昼間は、後あしにある5本の指の鋭いかぎ状の爪で、木や岩などにぶら下がる。名は、蚊をよく捕食するところから、蚊屠(かほふ)りと呼ばれたのが語源。アブラコウモリ・キクガシラコウモリやオオコウモリなど約950種が世界に分布。かくいどり。かわほり。《季 夏》「―やひるも灯ともす楽屋口/荷風」
《鳥かけものか区別しにくいところから》態度のはっきりしない者。状況次第で有利な側についたりする者をののしっていう語。
「こうもり傘」の略。
蝙蝠も鳥のうち

(引用すべて〈小学館 デジタル大辞泉〉より)

以降で、「蝙蝠」の読み方や漢字の成り立ち、国ごとに異なる「蝙蝠」のイメージについて解説します。

「蝙蝠」の読み方は「コウモリ」

蝙蝠」の正しい読み方は「コウモリ」です。かつては「かわほり(かわぼり)」と読まれていましたが、のちに「コウモリ」へと音韻が変化したと考えられています。

蝙蝠」の大きな特徴は、哺乳類の中でも珍しく空を飛べることです。モモンガやムササビも空を飛ぶイメージがありますが、これらの飛び方は飛行ではなく滑空です。

モモンガやムササビは、高いところから飛び降りる際に皮膚を広げながら落ちます。飛んでいるように見えますが、空気抵抗を強めながら落下しているだけであり、低い位置から高い位置へ飛ぶことはできません。

それに対し、「蝙蝠」は皮膜と呼ばれる翼を羽ばたかせて空気の流れを作り、自由自在に飛行します。「蝙蝠」はモモンガやムササビよりも体重が軽いため、翼の力によって飛ぶことが可能なのです。

哺乳類なのに部首が虫である理由

「蝙蝠」は哺乳類に分類されますが、漢字表記の「蝙」と「蝠」はどちらも部首が虫です。なぜ哺乳類なのに部首が虫の漢字を用いるかというと、そもそも虫という漢字が幅広い意味をもつことが関係しています。

かつては生物の分類がはっきりしていなかったため、「鳥や魚、獣以外の生き物は虫である」と考えられていました。「蝙蝠」も鳥と同じような翼を持ちますが、厳密には鳥ではないため、虫を部首にもつ「蝙蝠」という漢字が当てられたとされています。

虫に分類された生き物は「蝙蝠」以外にもたくさん存在し、例えば以下の生き物が挙げられます。

・蛇(へび)
・蟹(かに)
・蛙(かえる)
・蝦(えび)

国ごとに異なる「蝙蝠」のイメージ

国によって、「蝙蝠」に対するイメージは異なります中国では「蝙蝠」は縁起がいいものとして扱われ、慶事や幸運の証であるとされています。詳しくは後述しますが、中国における「蝙蝠」のイメージには、「蝙蝠」という漢字そのものが大きく影響していると考えられるでしょう。

一方で、西洋では「蝙蝠」を不幸の象徴とみなす傾向があり、中国とは正反対のイメージが根付いています。ここでは、国ごとに異なる「蝙蝠」のイメージについて詳しく見ていきます。

中国では縁起がいいものとされる

中国における「蝙蝠」のイメージは「縁起がいいもの」です。なぜ縁起がいいと考えられているのかというと、理由は「蝙蝠」の漢字表記に由来します。

蝙蝠」の漢字表記に用いられる「蝠」の音読みは「フク」です。幸福を連想させる「福」と同じ読み方であることから、「蝙蝠」を幸運のしるしと考えるようになったとされています。

5匹の「蝙蝠」の絵が描かれたものは、長寿・富貴・健康・子孫・繁栄を象徴する「五福」とされ、長生きや幸福を願うものとして扱われてきました。「蝙蝠」に対する中国の考え方は日本にも伝わっており、日本においても「蝙蝠」を縁起がいいものとみなすことがあります。

西洋では不幸の象徴とされる

中国では「蝙蝠」がポジティブに捉えられていますが、西洋では不幸を象徴するものという見方が強いです。西洋において「蝙蝠」が疎まれるのは、「蝙蝠」には生きるために動物の血を糧にする習性があり、そこから吸血鬼という悪いイメージにつながったからだと考えられます。

あるいは「蝙蝠」を「悪魔の使い」と表現することも、不幸を運ぶ存在というイメージが根付いた要因でしょう。

「蝙蝠」の主な種類と特徴

世界に生息する「蝙蝠」は960種類ほどで、そのうちのおよそ35種類は日本でも確認されています。日本で見かけることが多い「蝙蝠」は「アブラコウモリ(別名・イエコウモリ)」という種類です。

蝙蝠

優れた運動能力をもち、小さな身体でわずかな隙間でも侵入できるのが特徴です。家に住み着く害獣として知られていますが、蛾やハエなどを捕食するため、益獣として扱われることもあります。

小笠原諸島や南西諸島のみに生息する「オガサワラオオコウモリ」は国の天然記念物に指定されています。日本で確認できる「蝙蝠」の中では特に体が大きく、「空飛ぶキツネ」という名称で呼ばれることも。植物を食べる習性から「フルーツコウモリ」という別名もあります。

そのほか、八重山諸島に分布する「カグラコウモリ」や耳の形がウサギに似ている「ニホンウサギコウモリ」、洞窟やトンネルに住み着く「キクガシラコウモリ」などさまざまな種類が存在します。

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写真・イラスト/(C) Shutterstock.com

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