「建立(こんりゅう)」熟語
「建立(こんりゅう)」の熟語を使用した例文は以下のようになります。
【例文】
・法隆寺は世界最古の木造建築物で、推古15年(西暦607年)に【建立(こんりゅう)】された。
・浄土真宗は、鎌倉時代に浄土宗の高僧・一向俊聖が【建立(こんりゅう)】した一向宗が起源である。
・当社の社長は50年前に一念発起して事業の【建立(こんりゅう)】を決心した。
以上のように。「建立(こんりゅう)」は、格式のある歴史的建物や仏教寺院を建てるという意味になっており、今ではほとんど文語体的表現といってよいでしょう。
「建立(けんりつ)」の使用実例
「建立」の「けんりつ」という読み方は、「こんりゅう」に比べて、それほど一般的ではありません。「けんりつ」の意味である「築き上げること」の単語では「建設」や「建築」の方がよく用いられています。
したがって「けんりつ」と読む「建立」は今では特別な使い方に限られているのが現状です。ここでは「建立」を「けんりつ」と発音する場合の漢字の使い方と熟語について解説しましょう。
「建立(けんりつ)」の使い方
「けんりつ」と読む場合の「建立」は、「建築」「建設」と同様に建物などを「築き上げること」の意味は同じですが、これをかしこまって表現する際に用いられる漢字です。
すなわち、一般の住宅やアパートなどの建物には「建築」や「建設」を使い、大きな歴史的建物や記念碑のような特別な建物に対し「建立(けんりつ)」を使うような使い分けがされているようです。
「建立(けんりつ)」熟語
「建立(けんりつ)」の熟語を使用した例文は以下のようになります。
【例文】
・この劇場は明治時代に【建立(けんりつ)】された歴史ある建物だ。
・この記念碑は、〇〇〇〇氏の多大な功績を称えて【建立(けんりつ)】された。
・わが社の自社ビルは、創立50周年を記念して【建立(けんりつ)】した。
まとめ
文章に出てくる「建立」が「こんりゅう」と「けんりつ」のどちらなのか、それは前後の文章を読めば分かります。 歴史的な建物のことを述べる文章なら「こんりゅう」で、それ以外なら「けんりつ」と読むと覚えておいてよいでしょう。 いずれにせよ「建立」に二つの読み方があることさえ知っていれば、読み間違ってもすぐに訂正すればよいので、公の場で声を出して読む際にも心配はありません。
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