日照りに雨(ひでりにあめ)
2つ目の「渡りに船」の類語は、「日照りに雨」です。日照りの状態が続いていた大地にようやく雨が降るという状況が転じて、待ちかねていたことが実現できた喜びを表現することわざです。
なお、「日照り雨」という表現もありますが、これは「日が照っているのに雨が降ること」という意味で、「日照りに雨」とは意味が異なります。表記がよく似ているため注意しましょう。
【目次】
「渡りに船」の2つの対義語
「渡りに船」と反対の意味を持つ2つの対義語は、以下のとおりです。
1.一難去ってまた一難
2.泣きっ面に蜂
対義語までまとめて理解しておくと、知っている言葉を増やせてボキャブラリーを豊富にすることができます。渡りに船の対義語であるこれら2つの言葉について、それぞれの意味や読み方などを詳しくチェックしていきましょう。
一難去ってまた一難(いちなんさってまたいちなん)
「渡りに船」の1つ目の対義語は、「一難去ってまた一難」です。「一つの災難が過ぎたものの、ほっとする間もなくまた次の災難が起きること」という意味の言葉です。
「一難去ってまた一難」は、助けを望んでも手に入らず、ようやく対処できたと思ったらまたトラブルに見舞われてしまったときに使います。
泣きっ面に蜂(なきっつらにはち)
2つ目の対義語は、「泣きっ面に蜂」です。ひどい目にあってしまい泣いているときに、さらに蜂が来て刺されてしまうというような状況を指して使われます。
なお、「泣き面に蜂」と書いて、「なきつらにはち」と読むこともあります。トラブルが重なる状況を表すため、「渡りに船」とは反対だといえます。
まとめ
「渡りに船」とは、「必要なものや人、条件が都合よく揃うこと」を意味します。ちょうど運よく条件がそろったときなどに使う言葉で、基本的に自分の努力ではなくラッキーだったときに使えます。「渡りに船」の類語は「地獄に仏」、対義語は「一難去ってまた一難」などがあるため、それらの意味も理解しましょう。
「渡りに船」が持つ意味やその言葉ができた背景、類語などを確認し、正しく使えるようになりましょう。
写真・イラスト/(C) Shutterstock.com
こちらの記事もおすすめ