【目次】
・鈍感力とは
・鈍感力を身につけるとどんなメリットがある?
・鈍感力の鍛え方
・鈍感力を発揮するときの注意点
鈍感力とは
ストレスをうまく受け流す力
鈍感力とは一般的に、自分がストレスに感じることやダメージになりそうな情報を、ため込まずにうまく受け流す力のことを言います。
小さなことや嫌なことを気にして頭の中がマイナス思考で支配されないよう、スルーできる力のことです。
「鈍感」とは何が違う?
「鈍感」というと、人の気持ちに鈍い、気が利かない、などといったネガティブなイメージがあるかもしれませんが、「鈍感力」というのは、鈍感な人になることを推奨しているわけではありません。
「鈍感」な中にあるポジティブな部分を使って、自分が傷つくのを防いだり、いつまでも落ち込むことのないように、助けてくれる力を身につけましょう、という意味で使用されるようです。
鈍感力を身につけるとどんなメリットがある?
ストレスが減る
会社や友人関係で、人に気を遣ったり合わせたりすることがストレスになっている人もいるでしょう。それが当たり前になっている人は、他人に振り回され疲弊しているかもしれません。
しかし鈍感力を鍛えることで、こういったストレスが減って精神的な疲れが軽減されます。
自分のペースで物事を考えられる
鈍感力があれば、ある程度人の声を「スルーする」ことができます。これは自分を守るテクニックのひとつ。
いろいろな人の意見を聞きすぎて、結局まとまらなかったりどうしていいかわからなくなったりするよりも、全員が納得することはない、全員の要望に応えるのは難しい、と割り切れれば、物事も自分のペースで考えられ、サクサクと進めることができるのではないでしょうか。
執着しない
ひとつのことにとらわれて、そこから心が動かないことを「執着」と言います。
こだわりを持つことは悪いことではないですが、執着心が強すぎると周りを巻き込んでしまうだけでなく、ひとつの考えに固執してしまって抜け出せず、自分自身を苦しめることにもなりかねません。
鈍感力があれば、必要以上に考え込まなくて済むので、無駄なことに執着することも減るのではないでしょうか。
失敗してもめげない
(C)Shutterstock.com
鈍感力を鍛えると、気持ちの切り替えが上手になります。
何かに失敗したとき「もうダメだ」とめげるのではなく「次はこうしてみよう!」とポジティブな思考に変換することができるように。
例え上司から理不尽に思える仕事を任されたとしても「これも経験のひとつ」と前向きに捉えることができます。
例え失敗することがあろうと、歩みを止めずに進んでいく力があれば、人生で成功体験を増やしていけるかもしれませんね。
他人の言動に傷つくことが減る
鈍感力がないと、何気ない会話で出た一言を重く捉えてしまったり、感じ方が敏感になっていると相手に悪気がなかった一言でも傷ついてしまったり、物事をネガティブに捉えてしまう傾向があります。
思い込みが激しくなると被害妄想に発展してしまうなど、どんどん苦しい方へ向かってしまう人も…。
鈍感力が養われれば、こういった他人の言動にいちいち傷ついたりクヨクヨしたりすることが減り、受け流して穏やかな心をキープすることができます。
重要なことを取捨選択できる
鈍感力を身につけることで、自分にとって重要なことかどうか、情報の取捨選択ができるようになります。
自分に不利益になるようなことを深く考えたり、真面目に傾聴したりするのではなく、必要な場面で必要な事柄にエネルギーを使えるよう、冷静に対応できるようになるはずです。
鈍感力の鍛え方
考えすぎない
どんなことも、時が解決してくれることがほとんど。
そのため、何か気になることや傷つくことがあっても、深く考えないようにしてみてはいかがでしょうか。自分で深掘りして物事を複雑にしたり、追い詰めたりしないこと。
どうしても頭の中が支配されそうになったら「考えるよりも動いてみる」というのもひとつです。
さまざまな考えの人がいると割り切る
そもそも完全に自分と同じように感じて、同じように考える人というのは存在しません。近しい考えの人や部分的に共通している人がいても、だからといってあなたが思うような感覚で言葉を発しているとは限りません。
人は人、自分は自分。ちょっとした一言が気になって悪い方向に考えてしまいそうになったら、自分と相手は同じ感覚とは限らないということを思い出してみましょう。
自分が一番疲れる要因を避ける
鈍感力を鍛えると同時に、自分はどんなことに疲れやすいのかを見つけることで、その悩みの種を減らすことができるかもしれません。
自分にストレスを与える余計な要素は遠ざけ、接触する機会や見る機会を減らしてみましょう。
物事のいいところに目を向ける癖をつける
嫌なことがあったとき「最悪だった」で終わると、ネガティブな感情だけが強く残ってしまいます。
しかし「最悪だったけど○◯はよかった」とポジティブに締めくくることができれば、嫌な物事への感情を和らげることができます。
気持ちがネガティブなときほど、他人の欠点や物事の理不尽さに目がいってしまいます。都度イライラするのではなく、人の長所や物事のよかったところに視点を変えることで「まあいいか」と流せるようになります。
鈍感力を発揮するときの注意点
鈍感力を使いすぎると自己成長ができない
鈍感力とは、受け止める余裕がないときや大きなダメージを受けそうだというときに、戦略的に発揮するもの。自分に都合の悪いあらゆる場面で発揮しすぎると、本来しっかり向き合わなければいけないようなこともスルーしてしまい、自己成長できなくなる可能性が…。
「同僚はよく言えばおおらか、悪く言えば反省しない人。仕事でミスをしても〝まっ、いっか〟の精神でいるし、家族の問題を聞いても〝どうにかなるでしょ〟と放置。良くも悪くもくよくよせず、マイペースな人です。これが若かったら明るくていいね!になるのかもしれませんが、この年齢でそれでは危機感がないというか、鈍感というか、正直頭が悪そうに見えます 」(30代・兵庫県・子ども1人)
空気を読まない行動が周囲に不快感を与えることも
鈍感力を発揮する場面を間違えると「空気が読めない人」と認識され、周囲に不快感を与えてしまう可能性も。
「いつもニコニコおしゃべりをして、ポジティブな発言をしているママ友。一見フレンドリーなママに見えるのですが、ママ友同士で真剣な話をしている間に割って入って、空気を読まずに話し始めたり、自分に都合の悪い話になるとピタッと耳に栓をしてしまう。自分では好感度が高いと思っているようですが、私たちの間では〝子どもと一緒=幼稚園児〟 と認識されています」(40代・静岡県・子ども1人)
鈍感になる場面は、ときと場合によって使い分けることが重要なのかもしれません。
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