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LIFESTYLE 四字熟語

2024.07.02

「固定概念」は実は誤用?「固定観念」との違いや使い方、類語を解説

「既成概念」

既成は「すでにできあがっているもの」という意味がある言葉です。既成事実など多くの言葉に使われています。概念と合わせると「すでにできあがっている、多くの人に共通する認識」という意味です。

例えば「ポストは赤い」というイメージは、すでに多くの人に広まっている一般的な認識なので、既成概念ということになります。固定観念と近い意味があり、固定概念と既成概念を混同して使っている人も少なくありません。

(例文)
●既成概念にとらわれない、全く新しい考えを打ち出そう。
●女性が料理を作るべきという既成概念に異を唱えたい。

「思い込み」

思い込みは先入観と近い言葉で、「こうであると決まっているもの」という考えに凝り固まっている状態のことです。思い込みが強すぎると柔軟な考え方ができず、他者とのコミュニケーションが困難に。ほかの考えや方法があったとしても目を向けようとしないので、失敗することがあるのです。

しかし、デメリットばかりではなく「絶対に成功する」といった思い込みの強さが、自信となっていく場合もあります。

(例文)
●相手の話をよく聞かず、思い込みで行動したことにより傷つけてしまった。
●思い込みが深い人を説得するのは大変だ。

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使い方や例文

「固定観念」という言葉を理解するには、例文をチェックすることがおすすめです。固定観念とあわせて使われることが多い表現方法を知ると、正しく使えるようになりますよ。

どんな使い方をすればいいのか見ていきましょう。

考える男女

(c) Adobe Stock

固定観念にとらわれない

こうであると決まっている思想や考えを、180度ひっくり返すような状態を指して「固定観念にとらわれない」といいます。

多くの人が「その発想はなかった」と感じられるような物事であれば、固定観念にとらわれていないといっていいでしょう。固定観念にとらわれない考えを持つことは難しいですが、実現できれば物事がうまくいく場合もあります。

(例文)
●固定観念にとらわれない、自由な意見を聞きたい。
●固定観念にとらわれない製品づくりを目指している。

固定観念を捨てる

心の中で固定された主観的な考え方をやめ、柔軟な考え方を持つことを「固定観念を捨てる」といいます。考え方に柔軟さがないと、新しい物事にチャレンジしづらいでしょう。

「私は根気がないから習い事をしても続かない」と思い込んでいると、新しいスキルを習得するチャンスを失ってしまうことになるかもしれません。固定観念を捨て「根気がなくても続けられそうな習い事はないか」と考えた方が、新しい世界が開けていくでしょう。

経験則から物事を考えることは悪いことではありませんが、物事に対してポジティブに取り組みたいときは、固定観念が邪魔になってしまうことがあるのです。

(例文)
●固定観念を捨てなければ、問題を解決できないだろう。
●固定観念を捨てることで、新しい道が開けることがある。

英語表現

「固定観念」のように、ある考え方に縛られていることを英語ではどのように表現すればいいのでしょうか? 使えるフレーズを2つ紹介します。

stick in a stereotype

stickは、「行き詰まる」「困る」などの意味。stick inで「閉じこもる」という意味になります。stereotypeは日本語でも「ステレオタイプ」というように、多くの人々に浸透している先入観や思い込みのこと。固定観念や思い込みにとらわれている人がいる場合には、以下のような例文を参考にしてみてください。

(例文)
・He is stuck in a stereotype.「彼は固定観念にとらわれている」

fixed idea

fixedは、「固定する」「とどめる」などの意味があります。「考え」や「思いつき」を意味するideaと組み合わせて、凝り固まった考え=固定観念というニュアンスを表現できますね。

(例文)
・You can’t do a good job if you’re fixed idea.(固定観念にとらわれていると、いい仕事はできないよ)

「固定概念」(固定観念)から抜け出すために

一つの考えや価値観に縛られていると、行き詰まりを感じることもあるはず。思い込みや先入観から解放されることで、より自由な発想やアイデアが湧くといいですよね。今すぐできる方法をピックアップしました。

パソコンを使う男性

(c) Adobe Stock

自分の考えや経験だけに頼らない

仕事に慣れてきたり、長く経験してきたことであればあるほど、自分の考えや経験値から物事をみたり、判断してしまいがち。もちろん自分のポリシーを持つことも大切ですが、考え方が偏ってしまうこともありえます。もし、仕事やプライベートで行き詰まりを感じることがあったら、他の人の意見や考えを聞き、実践してみることで視野が広がるでしょう。

異業種や他の年代の人と交流してみる

家と会社の往復で、普段あまりいろいろな人と付き合うことがないと、自然と考え方が凝り固まってしまうこともあるでしょう。異業種交流会や趣味の場で、自分とは全く異なる環境で生活している人と話してみることで、「こんな考え方があったんだ!」と刺激を受けることができるでしょう。複数の居場所を持つことで、生活にもメリハリができそうですね。

複数のところから情報を得る

普段、どのようなメディアや人々から情報を得ていますか? ネットやSNS、テレビニュースなど、決まったところからの情報を鵜呑みにしてしまうと、無意識に考えが偏ってしまう可能性も考えられます。

一つのところで情報を得たら、別のメディアではどのように報じられているか? と調べてみると、また違ったものの見方を発見することができるはず。それを習慣にすることで、より多角的に物事を見る目が養えるでしょう。

最後に

今まで会話の中で何度も、「固定概念と言ってしまっていた!」という人も多いのではないでしょうか? 誤解を避けるためにも、本記事で紹介した「先入観」や「思い込み」「既成概念」「固定観念」などと言い換えて使ってみてください。思い込みから解放されて、より自由に考えられるといいですね。

TOP画像/(c) Adobe Stock

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