「メリハリ」の漢字表記と意味
「メリハリ」は漢字で書くと「減り張り」となります。「減り張り」の意味をデジタル大辞泉で確認しておきましょう。
【減り張り/乙張り】
[1] ゆるむことと張ること。特に、音声の抑揚や、演劇などで、せりふ回しの強弱・伸縮をいう。「―のきいたせりふ」
[2] 物事の強弱などをはっきりさせること。「―をつけて仕事をする」
言葉の意味から、「減り張り」の読みを推測できた方もいらっしゃるはずです。
「メリハリ」の正しい漢字表記は……「減り張り」でした!
「メリハリ」と聞けば普段から慣れ親しんでいる言葉なのに、「減り張り」の表記ではどんな言葉か思い当たらなかったかもしれませんね。
「減る」という漢字を見れば、「へる」と読むのが一般的でしょう。
しかし「減る(める)」という言葉は実際にあります。意味をチェックしてみましょう。
【減る】める
[1] へる。少なくなる。「地ガ―・ッタ」〈日葡〉
[2] 衰える。弱る。めいる。「過言申す者は必ず奢り易く―・り易し」
意味はゆるむことと張ること
「減り張り」の意味は大きく分けて次の2つです。
・ゆるむことと張ること
・事柄の強弱をつけること
1つ目の意味は、主に音の高低や台詞など声の抑揚を表す際に用いられます。2つ目の意味は物事の強弱をはっきりさせることで、仕事や生活について話す際に使われる場合が多いでしょう。
元々は、音声にまつわる強弱や高低を表す言葉として演劇や演奏などのシーンで使われていたのが始まりです。詳しくは次章でご説明します。
「減り張り」の語源は邦楽用語「メリカリ」
「減り張り」の由来となったのは「メリカリ」という伝統的な音楽用語です。音色を表現する際に使われていたメリとカリの意味は次のとおりです。
・メリ:低い音、弱い音
・カリ:高い音、強い音
現代でも「メリカリ」は尺八などの伝統楽器の音色を変化させる際に用いられており、「沈り浮り」と表記されます。
「メリカリ」のカリが後にハリに変化し、「減り張り」になったとされます。
現代では派生した意味が主流
ゆるむことと張ること、物事の強弱という意味をもつ「減り張り」ですが、派生した使われ方として形あるものにも用いられるようになりました。
なかでも最近よく耳にするのが、引き締まった美しい体型を意味する「減り張り」ボディーのような表現です。
由来を辿ると音程を表す言葉であった「減り張り」が、比喩的に用いられるように使われ方が変化していったのも興味深いですね。
「減り張り」のある生活を送る4つのポイント
ここからは、充実した毎日を送りたいと思っている方のために、「減り張り」のある日常を実現する4つのヒントをご紹介します。
・尊敬できる人を見つける
・休むときはスマホも手放す
・現状を把握して計画を立てる
・付き合う人を選ぶ
なんだか上手くいかない毎日を変えたいと思った時には、ご紹介するポイントを今日から実践してみましょう。
尊敬できる人を見つける
身近にお手本にできるロールモデルのような存在がいることは、「減り張り」のある生活を送る大きな手助けとなるでしょう。
「減り張り」のある生活のヒントは、実際に「減り張り」のある生活をしている人の姿を観察することが一番近道かもしれません。
どのような準備や段取り、行動を取っているのかをチェックし、取り入れられるものがあれば実践するのもよいでしょう。
休むときはスマホも手放す
スマホが普及し、どこにいても情報に触れられる便利な生活が送れるようになりましたが、一方ではスマホにより疲労を感じることもあるでしょう。
「減り張り」のある生活のためには、スマホを使わない休息時間を設けるのも有効です。
特に、フリーランスなど自分で働く時間を設定している方や、職場のチャットが業務時間後も確認できる状態にある方は心が休まる時間が不足しがちです。
「減り張り」をつけるには、質の高い休息も欠かせません。
現状を把握して計画を立てる
「減り張り」のある生活を送るには、計画性ある行動を取る必要があるのも、忘れてはいけないポイントです。日々の計画が立てられていないと、ダラダラと休んでしまってなかなか行動に移せないかもしれません。
計画を立てるためには、今の自分の状態を的確に把握することから始めましょう。特に仕事においては、時間配分や優先順位を決めてから課題に取り組むのも効果的です。