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【目次】
エアーコンプレッサーとは?
近年、家庭で本格的なDIYを楽しむ人が増え、家庭用のエアーコンプレッサーも多く見られるようになりました。DIY好きの人はエアーコンプレッサーを持つことで、できることの幅がぐんと広がるかもしれません。
エアーコンプレッサーとはどのようなものなのか、概要を説明します。
空気を圧縮して打ち出す機械
エアーコンプレッサーは、内部に空気を取り込んで圧縮し、強力な空気圧を発生させる機械です。空気の取り込みは本体に付いたモーターで行われ、圧縮された空気はタンク内に貯蔵されます。
圧縮された空気は、排出時に元の状態に戻ろうとします。このとき発生する強いパワーが、さまざまな工具・ツールの動力源になるという仕組みです。
圧縮した空気は電気よりも強いパワーを持つといわれ、主に業務用として広く使われています。工場や工事現場などをチェックしてみれば、エアーコンプレッサーを目にするチャンスは多いでしょう。
エアーコンプレッサーでできること
エアーコンプレッサーに適切なツールを取り付ければ、以下のようなことが可能です。
●タイヤ交換
●釘打ち
●塗装
●空気入れ
●ほこり取り
人力では大変な労力を消費するタイヤ交換や釘打ちも、エアーツール+エアーコンプレッサーがあれば一瞬です。ツールによっては、DIYで作った家具・プラモデルの塗装といった小さなものから、外壁など大きな面の塗装まで、幅広く使えます。
このほか、車や自転車の空気入れ・空気圧による掃除にも対応します。用途が多いので、小型のエアーコンプレッサーが一つでもあると重宝するでしょう。
エアーコンプレッサーの選び方
エアーコンプレッサーはさまざまな種類があるため、知識ゼロでは適切なものを選べません。我が家に最適なエアーコンプレッサーを見つけられるよう、選ぶポイントを理解しておきましょう。
エアーコンプレッサーを選ぶとき、チェックすべきポイントを紹介します。
用途に合う容量や出力を選ぶ
エアーコンプレッサーのチェックポイントとして、主に以下のものがあります。
●タンク容量(L)
●最高圧力(MPa)
●吐出空気量(L/min)
「タンク容量(L)」は、エアーコンプレッサー内部にため込める空気量を示しています。この数値が大きいほど、長時間の連続稼働が可能です。連続使用を想定するなら、数値の大きいものを選びましょう。
一方、「最高圧力(MPa)」「吐出空気量(L/min)」は、それぞれ「エアーコンプレッサーの圧の強さを示す数値」「1分間に作り出せる圧縮空気の量」を表します。これらの数値はツール側の「使用圧力」「エアー消費量」に対応しており、ツール以上の数値が必須です。
エアーコンプレッサーのスペックがツールを下回った状態だと、故障・動作不良の原因となります。使いたいツールに対し、「より高い圧力」「より多い吐出空気量」のエアーコンプレッサーを選びましょう。
オイルの有無によって選ぶ
エアーコンプレッサーには、オイルで機器内部の動きを潤滑にする「給油式」と、オイルを必要としない「オイルレス式」があります。
一般家庭用として使われることが多いのは、オイルレス式のエアーコンプレッサーです。オイル交換の必要がなく、メンテナンス性に優れます。ただし、耐久性は高くないため、長時間の連続運転には対応できません。
一方、給油式は耐久性が高く、連続運転にも対応します。コストパフォーマンスも良好で、工業用の多くは給油式です。しかし構造上、排出する空気には微量ながらオイルが含まれます。クリーンなエアーが必要なときには向きません。例えば、用途が食品・医療・塗装関連なら、オイルレス式一択となるでしょう。
音の大きさもチェック
一般的なエアーコンプレッサーの稼働音は、62~76 dB(デシベル)の範囲に収まるものが多いといわれます。これは、高速走行中の車内や、救急車のサイレンと同程度です。
一方、静音タイプとよばれるものの稼働音は、45~48dB程度が多いでしょう。家庭用の室外機の稼働音や、静かな事務所内と同程度の音量です。
エアーコンプレッサーを稼働させると、製品によっては騒音レベルの音が出ることも。住宅街での使用や夜間作業を想定している場合は、音が小さいものを選ぶようにしましょう。
車・自転車の空気入れに【メンテナンス用】
エアーコンプレッサーは、家庭用の空気入れとして使えます。家族の車から子どもの自転車・サッカーボールまで、日常シーンで重宝するでしょう。
手軽に使えるエアーコンプレッサーから、特におすすめの商品を紹介します。
YANTU「A05」
最高圧力0.995MPa・吐出空気量25L/minのエアーコンプレッサーです。普通サイズのタイヤなら、数分とかからずに空気を入れられます。空気圧測定もできるので、タイヤのコンディションチェックも簡単です。
エアーコンプレッサーは車のタイヤのほか、自転車や各種ボール、浮き輪等の空気補充にも対応します。ただし、付属のアタッチメントは車・ボール・浮き輪のみで、自転車用は別売りです。
充電方法は、シガーソケット・マイクロUSB・モバイルバッテリーの3種類です。5~5.5時間のフル充電後、30分の連続使用ができます。
本体サイズは120×140×110mm・重量約730gと、コンパクトなサイズ感です。持ち手付き・スタイリッシュなデザインで、気軽に携行できます。
商品名:YANTU「A05」
FIRST「オイルレス エアーコンプレッサー」
10Lタンクを搭載した、オイルレス式のエアーコンプレッサーです。安全装置が付いており、トラブル発生時はプロテクター機能が本体を守ります。最高圧力は約0.7MPaあり、吐出空気量は50Hzで約15L/min ・60Hzで約17L/minです。
エアーコンプレッサーは車・自転車のタイヤの空気補充のほか、すき間掃除やボール・浮き輪等の空気入れにも使えます。全てのアタッチメントが付属しているため、別途部品を購入する必要はありません。
電源はコンセント式で安定しやすく、約1.4mのケーブル付きです。ただし、騒音値は78dBと高めのため、場所によっては使用するタイミングに配慮が必要かもしれません。
本体サイズは420×200×435mmで、重量は約10.8kgです。
商品名:FIRST「オイルレス エアーコンプレッサー」
STRAIGHT「ミニエアーコンプレッサー DC12Vタイプ 17-6012」
シガーソケットから給電するエアーコンプレッサーです。176×136×80mm・重量約1.5kgとコンパクトで、携行性に優れます。
主に空気入れとしての使用に適しており、車のタイヤはもちろん、自転車やボールの空気補充も可能です。
本体は保護装置付きでオーバーヒートによる損傷を防ぐほか、カプラー部分には熱を遮断するラバーが取り付けられています。安全面への配慮があり、安心して使えるでしょう。
最高空気圧力は0.68MPaで、吐出空気量は25L/minです。フル充電の状態で、約12分の連続使用ができます。
商品名:STRAIGHT「ミニエアーコンプレッサー DC12Vタイプ 17-6012」
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ほこりを飛ばすブロアーとして【掃除用】
エアーコンプレッサーは、内部の空気を排出させることにより、ブロアーとして使用できます。DIY前のほこり払いや作業場所の清掃に重宝するでしょう。
ほこりを払う用途で使える、おすすめのエアーコンプレッサーを紹介します。
メルテック「オイルレス方式ミニエアーコンプレッサー FT-35P」
本体サイズ約260×290×140mmと、コンパクトサイズのオイルレスエアーコンプレッサーです。エアーノズルが付属しているため、アタッチメントを別途購入する必要はありません。
掃除用以外に、車・バイク・自転車の空気圧調整に使えます。ただし、エアータンクの容量は3.5Lのため、短時間・狭い範囲の掃除におすすめです。
本体の最高圧力は0.8 MPa・吐出空気量は30L/minです。電源コードの長さは約2.8mあるため、電源から離れた場所でも使いやすいでしょう。
商品名:メルテック「オイルレス方式ミニエアーコンプレッサー FT-35P」
ナカトミ「DCエアーコンプレッサー CP-12BC」
コンプレッサーオイルを潤滑剤として使う、給油式のエアーコンプレッサーです。本体サイズは480×190×420mm・重量約14kgとコンパクトなサイズ感で、比較的狭い場所の掃除に適しています。
本体にはワニ口クリップが付いていて、車のバッテリーで充電することが可能です。車載用として携行すれば、移動先でも空気圧調整・エンジンルームの掃除等を行えます。
エアーコンプレッサーの最高圧力は0.78MPa、吐出空気量は116L/minです。付属品として、消音器やエアーコンプレッサーオイルが付いています。
商品名:ナカトミ「DCエアーコンプレッサー CP-12BC」
EARTH MAN「静音タイプオイルレスエアーコンプレッサー ACP-10A」
サイズ420×200×435mm・重量約10.8kgのオイルレスエアーコンプレッサーです。
エアーブロアーとしてほこり払いに使えるほか、自転車・自動車の空気圧調整や、ボール・浮き輪の空気補充にも対応します。接続口にはワンタッチ式のソケットが付いており、もたつかずに作業できるのはうれしいポイントです。
エアーコンプレッサーの最高圧力は約0.7MPa、吐出空気量は50Hz で15L/min・60Hz で17L/minです。タンク容量は10Lで、連続吐出運転はできません。充電時間は、50Hzなら約7分・60Hzなら約6分です。
商品名:EARTH MAN「静音タイプオイルレスエアーコンプレッサー ACP-10A」
小物や狭い面積の塗装に【エアブラシ用】
エアーコンプレッサーにエアブラシのアタッチメントを取り付ければ、趣味の塗装に使えます。プラモデルやオブジェ等の塗装に使える、エアーコンプレッサーを見ていきましょう。
GSIクレオス「Mr.リニアコンプレッサーL5 PS-321」
ダブルアクション式エアブラシとエアレギュレーターがセットになっていて、アタッチメントを追加購入する必要はありません。
空気圧力・空気量などはエアブラシ用に最適化してあり、購入したその日からすぐに塗装を始められます。本体サイズは160×120×160mm・重量は約2.4kgで、机上に置いて使えるコンパクトなサイズ感です。
またエアーコンプレッサーは、リニア駆動フリーピストン方式が採用されており、電磁力で直接駆動する仕組みです。大きな音の元となるモーターやシャフト等はそもそも存在しないため、騒音が立ちません。稼働時の音の大きさは50dBで、場所・時間を問わずエアーコンプレッサーを稼働できます。
最高圧力0.12MPa・吐出空気量5.27L/minで、長時間の連続運転が可能です。
商品名:GSIクレオス「Mr.リニアコンプレッサーL5 PS-321」
Ausuc「エアーブラシ ミニ コンプレッサー セット」
0.3mmのダブルアクションエアブラシと、その他必要な付属品が付いた、オイルレスエアーコンプレッサーのセットです。
音の大きさは47dBと静かで、夜間の作業でも周囲を気にする必要がありません。プラモデルや絵画の塗装のほか、車のボディ塗装にも使えます。
エアーコンプレッサーの最高圧力は約0.4MPaで、吐出空気量は23~25L/minです。長時間の連続使用には対応していないため、作業は20分を目安としましょう。
商品名:Ausuc「エアーブラシ ミニ コンプレッサー セット」
タミヤ「スプレーワーク パワーコンプレッサー 74553」
最高圧力0.4MPaで、安定的な空気供給が可能です。圧力調整も容易で吹き付けにムラが起こりにくく、細かい面から広い面までの塗装に対応できます。
エアレギュレーターは、水抜き機能を搭載しているのが特徴です。高圧のエアーコンプレッサーにありがちな水滴の噴き出しを心配する必要がなく、スムーズに塗装できます。
なお、新方式のハンガースイッチはハンガー部分と連動しており、作業の度に電源のオン・オフを切り替える必要がありません。ハンガーからエアブラシを持ち上げると自動でオンに、元に戻すと自動でオフになります。
エアーコンプレッサーの吐出空気量は、50Hz で9L/min・60Hz で12L/minです。本体サイズは240×145×200mmで、重量は約4.6kgあります。
商品名:タミヤ「スプレーワーク パワーコンプレッサー 74553」
広い面積の塗装に【スプレーガン用】
エアーコンプレッサーでスプレーガンを使う場合は、吐出空気量が多いものがおすすめです。長時間作業を想定するなら、タンク容量も大きめがよいでしょう。
家庭での塗装に使える、ハイスペックなエアーコンプレッサーを紹介します。
和コーポレーション「エアーコンプレッサー60L SP-60TW」
エアーコンプレッサーはベルト式で、最高圧力は0.78MPa・吐出空気量は129L/min・147L/minあります。圧力調整をスムーズに行えるレギュレーターも付いていて、効率的な塗装を行えるでしょう。
タンク容量は60Lと大きく、すぐに空気が切れる心配はありません。エアー逆止弁付きでトラブルが少なく、耐久性が高いのも魅力です。セミプロ仕様の本格タイプを探している人には、特におすすめできます。
本体サイズは930×520×610mm・重量は約58kgです。稼働中は77dBAという大きな音が出るため、使用するタイミングは考えた方がよいかもしれません。
商品名:和コーポレーション「エアーコンプレッサー60L SP-60TW」
藤原産業「SK11エアコンプレッサ SW-131 SW-L25MPF-01」
最高圧力1.0MPaとパワフルなオイルレスエアーコンプレッサーです。約0.8~1.0MPaで圧力調整できるため、DIYやプラモデルの塗装からタイヤやボールの空気補充・ほこり払いまで、多彩な用途で使えます。本体サイズは590×595×360mm・重量は約24kgです。
エアーコンプレッサーの最高圧力時の吐出空気量は、50Hzで32L/min・60Hzで38L/minです。小型のスプレーガンなら、連続・断続運転できるものが見つかるでしょう。
本体の音のレベルは66~68dBで、パワフルな割に比較的静かな稼働音です。
商品名:藤原産業「SK11エアコンプレッサ SW-131 SW-L25MPF-01」
日立「スーパーオイルフリーベビコン 0.75LE-8SB」
最高圧力0.8MPa・タンク容量30Lで、幅広く使えるエアーコンプレッサーです。オイルレスタイプで空気にオイルが混ざる不安がなく、クリーンなエアーを噴射できます。
50Hz・60Hzの両方に対応するため、周波数の管理は不要です。吐出空気量は50Hzで85L/min・60Hzで100L/minあり、効率よく作業できるでしょう。
静音性アップのために吸い込みポート・空気弁構造が改良されており、稼働音はさほど気になりません。騒音値は62~64 dBで、比較的静かです。
本体サイズは560×308×593mm・重量は約38kgです。
商品名:日立「スーパーオイルフリーベビコン 0.75LE-8SB」
本格DIYに【釘打ち・エアータッカー用】
釘打ちや打ち込みのできるエアーコンプレッサーは、一瞬のインパクトが重要です。容量は少なめでも、パワーに注目することをおすすめします。
釘打ちや打ち込みに最適なエアーコンプレッサーを見ていきましょう。
アサヒペン「オイルレス エアーコンプレッサー APW-1150」
圧力計・圧力調節バルブが付いており、状況に合わせて圧力を変えたいときも簡単です。自動圧力スイッチによる継続運転が可能で、タンク内圧力は0.78~0.59 MPaの間で調整できます。
タンク容量は24Lあり、吐出空気量は0.3MPa時で99~110L/min・0.6MPa時で48~53L/minです。15A以上100V用の家庭用コンセントから直接給電できるため、使いたいときにすぐ使えます。
ただし、運転音は約88dBとかなり大きめです。使用の際は、居住地の騒音防止規制に適合しているか、確認することをおすすめします。
本体サイズは630×305×605mm・重量は26kgです。
商品名:アサヒペン「オイルレス エアーコンプレッサー APW-1150」
HiKOKI「釘打ち機用エアコンプレッサ EC1245H3(CN)」
最高圧力が4.4MPaと高めの、釘打ち用のエアーコンプレッサーです。本体には新形高トルクモーターが採用されており、高機能・低振動・低騒音がそろっています。耐久性も高く、75mmの釘なら連続で約140本打ち付けられます。
本体タンク容量は8L、吐出空気量は0.7MPa時で107L/min・2.3MPa時で83L/min。オートモード時の稼働音は59dBと控えめです。
コードを背面に収納する「電源コードを巻き付け収納」や、フィルタに付着した粉じんを除去する「新吸気構造」などの新機能があり、使い勝手は良好です。
サイズ430×350×352mm・重量13.5kgと、持ち運びしやすいサイズ感です。
@商品名:HiKOKI「釘打ち機用エアコンプレッサ EC1245H3(CN)」
マックス「高圧エアコンプレッサ AK-HL1110EA」
最高圧力約4.4MPaで打ち付け・打ち込みに対応する、パワフルなエアーコンプレッサーです。本体サイズは337×304×499 mm・重量は約14kgあります。
エアーコンプレッサーはAIモードを搭載しており、作業内容に合わせて設定圧力が変動する仕様です。状況に合わせてモーターが停止・再稼働するため無駄がなく、効率的に作業できます。
本体のタンク容量は8L・吐出空気量はパワーモード時で、 72L/minです。より大量のエアーが必要な場合は、複数のエアーコンプレッサーを連結して使えます。
稼働音はパワーモード63dB・静音モード61dBと小さめで、日中なら不安なく作業できるでしょう。
商品名:マックス「高圧エアコンプレッサ AK-HL1110EA」