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2022.05.11

【油を売る】とは無駄話をして仕事を怠けること|由来は江戸時代の行商人だった!?

「油を売る」とは江戸時代の油売りに由来した、無駄な話をして仕事をさぼることを指す言葉です。仕事に関連した意味をもつため、ビジネスシーンで使用されることも多いといえます。今回は「油を売る」の意味や仕事を怠けるという意味で使われる理由、例文を交えた使い方をご紹介します。

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「油を売る」は仕事を怠けるという意味の言葉

「油を売る」とは、無駄話などをして仕事を怠けるという意味の言葉です。会社で「あの人、また油を売っているよ」と揶揄するように使われるのを、聞いたことがある人もいるでしょう。

油を売る

仕事を怠けている人を注意する際にも使われ、基本的にネガティブな意味の言葉として認識されているといえます。ただし、一日中仕事を放り出しているというよりは、一時的なさぼりというニュアンスで使われているようです。

辞書には、以下のように意味が記載されています。

【油を売る:あぶらをうる】《近世、髪油の行商人が、客を相手に世間話をしながら売ることが多かったことから》むだ話などをして仕事を怠ける。

(引用〈小学館 デジタル大辞泉〉より)

現在の意味で使われるようになった理由

江戸時代の油売りの行商人は、客に油を届け、客の枡(ます)のなかに油を注ぎながら客と雑談をしていました。そこから、「油を売る」という言葉が仕事中に無駄話をして怠けるさまをあらわすようになったといわれています。

しかし雑談をしていたのには理由があり、当時の油は粘度が高く、完全に油が注がれるまで時間がかかったためでした。油売りはその場を繋いでいたにすぎず、仕事を怠けていたわけではないようです。

江戸時代の油は高級品

江戸時代、油は女性の髪油や行燈(あんどん)などの部屋の明かりの燃料として使われていました。とても貴重だったため、一般庶民には手が届かない高級品であり、貴族や豪族が使うものだったようです。そのため、油を使う天ぷらなどの料理も高級品とされました。油問屋や、油の原材料を扱う種物問屋は儲かる商売だったといえます。

美濃の国の大名も油売り出身

諸説ありますが戦国時代の大名、斎藤道三も油売り出身といわれています。斎藤道三は一文銭に空いている穴に油を注ぎ、穴から油がそれたら油の料金を無料にするという街頭パフォーマンスで人気者になったようです。

しかし、最近では修行僧から油売りになったのは道三の父であり、道三一人がおこなった国盗りは親子2代によるものだったという説も出てきています。

【例文付き】油を売るの使い方

「油を売る」は、無駄話などをして仕事を一時的にさぼることを指して使います。一年中、あるいは一日中仕事ややるべきことを放ったらかしにしている状態には使わないことがポイントです。例文をご紹介しますので、実際に使う際の参考にしてください。

油を売る

【例文】
・隣の席の同僚が、もう30分以上戻ってこない。どこで【油を売っている】のだろう
・【油を売って】ばかりで、仕事に取りかかるまで時間がかかっている
そんなところで【油を売って】いないで、早く例の件を対処してください

「油を売る」の類語2つ

「油を売る」には、同じような意味で使われる類語がいくつかあります。ここでは「道草を食う」と「手遊びをする」の意味や使い方を解説していきます。「道草を食う」は途中で他のことに時間を費やす、「手遊びをする」は暇つぶしにすること、という意味です。

いずれもビジネスシーンや日常会話のなかで役に立つ機会があるかもしれません。「油を売る」という言葉と一緒に覚えておきましょう。

【類語1】道草を食う

道草を食う」は、目的地に向かう途中、他のことに時間を費やすという意味の言葉です。馬が道端の草を食べるのに時間がかかって、目的に到着するのが遅れることから転じて、途中で手間取るという意味で使われるようになりました。

本来の目的とは違うことに時間を費やすという意味であるため、「油を売る」の類語として挙げられます。しかし、「油を売る」は仕事をさぼること、「道草を食う」は目的地に向かって進まなければいけないのに他のことに時間を使うことであり、微妙な意味の違いがあります。

【類語2】手遊びをする

手遊びとは、「てあそび」または「てすさび」と読み、暇つぶしや退屈を紛らわすためにすることという意味の言葉です。「ほんの手遊び程度の作品」「お金持ちの手遊び」という使い方をします。

退屈しのぎにすることであるため、無駄話をしながら仕事をさぼる意味の「油を売る」の類語の一つといえるでしょう。本来するべきことではないことに、時間を費やしている様子をあらわすことができます。

「油を売る」の対義語2つ

「油を売る」には、反対の意味をもつ対義語もあります。ここでは、「一心不乱」と「骨身を惜しまず」の2つの対義語をご紹介しましょう。

油を売る

2つとも物事に一心に取り組む様子をあらわす言葉であり、しなければならないことをさぼる意味である油を売るとは対象的な意味です。ビジネスシーンでもよく使われるため、意味をしっかりとマスターしましょう。

【対義語1】一心不乱(いっしんふらん)

「一心不乱」は「いっしんふらん」と読み、他のことに気を取られず一つのことに集中している様子をあらわす言葉です。やるべき仕事を怠けるという意味である、「油を売る」の対義語といえます。

仏教語が由来であり、もともとは仏道に精進して悟りをひらき研鑽を重ねる覚悟を込めた言葉でした。「一心不乱に取り組んだ結果だ」「一心不乱にゴールを目指す」というように使います。

【対義語2】骨身を惜しまず

「骨身を惜しまず」とは、苦労をいとわないという意味の言葉です。骨身とは体のことであり、体を使うような面倒なこと、苦労を嫌がらず励むことが由来とされています。

苦労や面倒をいとわず一心に取り組むさまをあらわすため、無駄話で時間を費やし仕事を怠ける「油を売る」とは対象的な意味だといえるでしょう。「骨身を惜しまず仕事に励んだ」というように使うことができます。

まとめ

「油を売る」は、無駄話などをして仕事をさぼるという意味の言葉です。仕事を怠けている人を注意するときに「いつまでも油を売っていないで早く仕事をしなさい」というように使うことが多いといえます。江戸時代の油売りの行商人が客の枡に粘度の高い油を注ぐ間、客と雑談をしていたことが由来とされています。

油を売る

「油を売る」と似たような意味をもつ類語には道草を食う、手遊びをするが挙げられ、対義語は一心不乱や骨身を惜しまずといった言葉です。

やらなければいけないことは油を売っているといつまでも終わりません。目的意識をもって、きちんと取り組みたいものですね。

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